コマンドル近辺の農村にて 2
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無事に宿屋の手配が終わって、どうしようかと思いみんなに話をしようかなと思っていたところで、外から大きな声が聞こえた
「おい、いい加減に金後返してくださいよ」
窓から下を覗いてみると、いかにもチンピラ風といった男が数人、IKK〇もとい、ビューティーを取り囲んでいた
「も~、もうちょっとくらい待ってよ~、ねっ!」
男たちに向けてウィンクをしていた
「毎度毎度気持ちの悪いことすんじゃねえ、とっとと金をはらえよ、払わねえなら奴隷にでもなって金をはらえ」
I・・・ビューティーは、突き飛ばされて、しりもちをついた
ビューティーは立ち上がりながら
「も~、気持ち悪いって何よ~、ひどいじゃない、どんだけ~!、ねっ、ちょっとだけ待ってよ~、今日お客さんが泊まってあるの~、それで少しでも支払うから~」
「少しでも早く払わないと、どんどん増えていくからな」
「わかっているわよ~」
「けっ」
男たちは、唾を吐きながら去って行っていた
男たちが見えなくなったところで、扉からアシュが飛び出してきた
「カズユキオーナー大丈夫でありまくりますか?」
「ええ、アシュちゃん大丈夫よ~、心配しないで~。それと、ビューティーね」
アシュは不思議でたまらなかった。さっきの収入で借金がなくなるはずだと思っていたからだ
「さっきの宿泊代を払いまくれば、借りていたお金は、返しまくれるはずですよね?」
「そのはずだったんだけど~、さっきのやつらの話だと~、かなり増えてるらしいの~」
ビューティーは、淡々と話していた
そんなビューティーを見ていたアシュは、何か思いついたように、
「そうなのですね、それではお客さんに食事がいるか聞いてきまくりましょう、少しでもお金を稼ぎまくらないと」
アシュはそのまま走り出していた
「ちょっ、アシュちゃん!」
アシュは、すでに扉の中に入っており、ビューティーが止めることは出来なかった
((ドタドタドタ))
扉に走ってきている足音が盛大に聞こえてきた
((ドンドン))
アシュがすぐに、扉をノックしてきた
「はい、どうぞ」
((ガチャッ))
アシュがにこやかな笑顔で
「お客さん!食事は、いりまくりますか?」
「ええ、お願いします」
俺が、そう伝えると
「了解しまくりました。それでは、夕食は出来上がりましたら、ご案内しまくりますので、ごゆっくりされまくりませ」
アシュは、頭を下げてすぐに走っていった
「さすがに、こんな村で宿屋をしていても儲けることは出来ないだろうな」
「そうですわね、今のこの国ならば旅行で来るものも少ないでしょうし、本来ならば、季節によってはもう少し旅行者がいてもおかしくない地域ですのに少しおかしくも感じますわ」
「どうおかしんだ?」
「この国自体が、外部から人が入ってくるのを拒んでいるかのようですわ。食料もそうですし、地方の町が発展できる環境がないと思いますわ」
「そうだな、税金を取るとしても町が潤っていないと税収も減ってしまうだろうしな。まるで社会主義の国みたいだな」
「リュウ君もそう思ったんだね。僕もそう思うよ」
俺と同室になっているマリサと嵐の3人でこの国のことを少し考えていた
「それでもな、フンドのダンジョンは食糧だったものを、国が徴収していないというところが少しズレている風に感じるんだ」
「どこがさ、中国みたいじゃないか」
「中国は、政治は社会主義ではあるが、実際は資本主義になっているぞ。社会主義の考えとしては、富などを民主的に分配する制度だろ、その制度ならば貧富の差は生まれないのが基本的ではあるからな」
「この国は何をしたいんですの?何か国を衰退させたいものがいるのではないかと考えさせられますわ」
俺達は、答えの出ない話を延々と続けていた
しばらくすると
「夕飯ができまくりましたです。下に降りてきまくりください」
アシュが呼びに来たので、俺達は話を打ち切り食事に向かったのである