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Open your eyes  作者: 中嶋太一
4/11

phantom 中編

仮面ライダービルドが面白くて、

毎週日曜日が楽しみです。


やっと本題に入って来ました、お楽しみに。



黒い化け物はうねり声をあげながら


左手で中年の頭を鷲掴みにして


その頬に右腕の先端を構える。



「! 止めっ!」



バァァァァン



銃声がなる。 弾丸は後ろから

飛鳥の顔の横を通り、



醜い左手を撃ち抜いた。


化け物は痛みで思わず手をはなし、

銃弾がきた方向を向く


飛鳥も思わず、振り向いた。





そこにいたのは、


厳しい顔で、銃口を向ける正義だった。


「飛鳥君、お説教は後ね。



そこ、動かないでね」


 中年の男はこの気とばかりに風のような速さで逃げ出した。

 

 

正義は、黒い化け物に向かって銃を連射しながら

一直線に走り出した。


銃弾を食らう化け物の体は仰け反りはするものの

致命傷にはなっていないようだ。


弾薬が切れると正義は上着から警棒を取り出す、


 

 向かってくる標的の首を切り落とそうと、右腕を振りかぶる、

 

 が、

 

 正義はそこで大きく空中前回りして化け物の頭上を飛び越え背後を取る。

 

 

 

 遅れをとった人外はすぐに振り向こうとするも、ただの人間はそのスキを

 与えず警棒で畳み掛ける。

 

  攻撃が当たる度に、凄まじい火花が上がり、謎の機械音がなる。

 

(あの警棒、電気が走ってるのか。)

 

 そして右脚を踏み込んだ突きを喰らった化け物の体は大きく飛び、

 地面に叩きつけられる。

 

 

 この生まれたスキに正義は、

 

 警棒を口で加えて、銃をリロードし

 

 口に加えたまま警棒のバッテリーを入れ替える。

 

 化け物は弱々しく立ち上がり、

 正義に向かって真っ直ぐ

 おぼつかない足で走り出した。

 

 正義は警棒を逆手で握り、

 足のスタンスを広げ、前傾姿勢で

 迎え撃つ。

 

 そして、

 

 

 お互いが攻撃の間合いに入る。

 

 化け物はまたもや同じように

 右手の大振りで首を刎ねにくる。

 

 それを完全に捉え、警棒は完璧に

 受け流し、流れるように標的の脇腹に入る。

 

 眩しい程の火花、

 

 肉の焦げる匂い、

 

 化け物の耳を覆いたくなるような

 悲痛な叫び。

 

 

 そして、

 

 あの気さくな笑顔の面影がまるでない彼女の鬼の形相に、

 

 

 飛鳥は戸惑いを隠せなかった。

 

 

 そして彼女は、

 

 

 力なく膝を突き、

 

 情けなく背中を地面に落とす、

 

 

 

 

 

 

 

 その相手の眉間に銃口を突きつけ、

 容赦なく全ての弾丸を撃ち込んだ。

 

 

 

 

 

 もうピクリとも動かない。

 

 化け物は真っ白になり

 体中にヒビが入る。

 

 そして、その体は砂になって

 崩れ去った。

 

 

 飛鳥と正義は目が合う、

 

 正義は気まずそうな笑顔で、

 

 

 「怖い物見せてごめんね。

 

 お説教は...、

 

 

 もういいか! めんどくさいや(笑)

 

 

 でも病院には戻ってよォ!

 

 ワイロにソフトクリーム奢って上げるからさ!!」

 

 

 「…、

 

 ぷッ! (笑)

 

 

 

 炎鬼さん、 今秋ですよ。 」

 

 最初の方こそ、済まなさそうな顔だったのに後半は、いつもの嘘のない笑顔に思わず吹き出し、さっきまでの

 怖いと言う感情もどこかに消えた。

 

 (単純だな、本当僕は。)

 

 「あ、痛!」

 

 「 炎鬼さん!

 

 

 どうしたんですか!?

 まさか怪我を!!? 」

 

 

 「いやァ(笑)

 

 今日ちょっと寝坊してさぁ!!

 

 本当に遅刻しそうで焦ってさあ!

 

 

 それで、いつもはこういう時のためにスポブラなんだけど、焦って

 

 休み用の下着にしちゃた

 のよねぇ(笑)

 

 いやぁ!! 痛い!!!

 

 擦れて痛い!!(笑)」

 

 

 「…………………………………、」

 

 あまりの品の無さに今度は

 笑いすらも起きなかった。

 

 そして、周りを死体に囲まれたこの状況で、こんなジョークを言えてしまうのは、普通の人なら不謹慎と言いそうだが、怒りと不安で仕方なかった

 飛鳥にとっては、救いになり、

 

 とても安心、

 

 

 

 

 

 

 (何でだ?、 安心出来ない、

 

 

 

 

 

 

 

 

 もう1匹いる!!

 

 

 

どこだ!! どこに!! まさか!)

 

 

 「炎鬼さん!!! 下だ!!!!」

 

 

 

 「え、?」

 

 

 

 ミシッ

 

 

 正義の地面から、拳を握った赤い左腕が現れ、そのまま腹に入る。

 

 

 「炎鬼サァァン!!!」

 

 

 

 

 

 正義の体は10メートル宙を舞う。

 

 赤い化け物は再び拳を握り、


 止めを刺しに地面に落ちて行く正義目掛けて走り出した。

 

 

 

 「ヤメロォォォォ!!!!」

 

 

 

 飛鳥は走り出した。

 

 

 

 

 

 そして飛鳥の目は、

 

 

 白目まで真っ黒に染まっていく。

 

 

 体中からヒビが入り、

 

 

 そしてガラスのように砕け散った。

 

 その破片は再び集まり、

 

 全く違う造形の体に変わった。

 

 

 さっきまで飛鳥の姿だったものは、

 

 空中で正義を抱き抱え、

 赤い化け物に向かっていく。

 

 

 勝負は一瞬だった。

 

 赤い筋肉質の大男の上半身に、

 

 地面に根を張るような黒い大量の触手の下半身を持つ化け物は、

 

 右フックで迎え撃つ。

 

 

 

 

 正義を抱えた、

 

 

 

 鳥の頭蓋骨の様な顔に

 

 腰まで伸びた黒い髪、

 

 逆三角形の均整の取れた上半身に

 

 ダチョウの様な逆関節の脚を持った

 

 真っ白な化け物は、

 

 

 向かってくる右腕を左足で受け止め、握りつぶす。

 

 そして、右脚の膝蹴りを顔をに

 叩き込む。

 

 

 膝蹴りを喰らった怪物は、

 

 吹っ飛ばせれ、壁にめり込む。

 

 

 

 

 動かない。

 

 その体は、さっきの黒い化け物と

 同じ末路をだどった。

 

 

 

 消えいく意識の中で正義は呟く、

 

 「そんな、

 

 飛鳥君が、

 

 phantomファントム?」

 

 


前よりはいい所で切る事ができました。


死体山に囲まれてジョークが言えるのは、


凄いですよね。

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