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不滅の黄金比  作者: 慈架太子


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漆:殲滅戦(ジェノサイド)

王都がマルクスと七人の乙女たちの飛翔に沸く中、隣国の聖都に拠点を置く「至高教会」は、この事態を忌むべき異端の兆候と断じました。特に、王女クラリスが肉を食らい、魔導によって爆発的な肉体成長を遂げたという報は、彼らにとって「神の形を歪める冒涜」に他なりませんでした。


「その『異端の肉体』を浄化せよ。神の定めに背き、肥大した肉に溺れる不浄なる者たちを、聖なる炎で焼き尽くすのだ」


司教たちの号令により、教会最強の武力である「聖騎士団」三千名が差し向けられました。彼らは特殊な法衣を纏い、魔法を打ち消す聖印を刻んだ大盾を携え、マルクスの屋敷へと進軍しました。


「異端者マルクス! そして魂を売った女たちよ! 貴様らの不浄なる力と、その醜く肥大した肉体を、主の御名において浄化する!」


練兵場を包囲した聖騎士団に対し、屋敷から現れたのは、空を飛ぶ風の衣を纏った七人の乙女たちでした。先頭に立つのは、一段と大きく育った胸と尻を誇示するように、堂々とした立ち姿を見せるクラリスです。


「……私の肉体を醜いとおっしゃいましたか? これは、マルクス様から授かった慈悲と、日々の研鑽が結実した究極の輝きです。それを否定する神など、こちらから願い下げですわ」


クラリスの言葉を合図に、聖騎士団の殲滅が始まりました。

聖騎士たちは「魔法無効化」の結界を展開しますが、マルクスから授けられた全属性魔法とアイテムボックスを持つ彼女たちの前では、教会の法術など児戯に等しいものでした。


カタリナとマティルデが空から「ピュリフィケーション・バレット」の雨を降らせ、聖印を刻んだ大盾を飴細工のように粉砕します。地上ではベッティーナが、聖騎士たちの頭上から重力加速度を乗せた一撃を叩き込み、法衣ごと彼らの慢心を叩き潰しました。


「浄化が必要なのは、貴方たちの凝り固まった思考の方ではありませんか?」

ドロテアが冷徹に告げ、空間ごと聖騎士団の陣形を切り裂きます。デニーゼの放つ光は、味方には究極の癒やしを、敵にはその視界と魔力を焼き切る閃光となりました。


そしてクラリスは、エリザベスと共に最前線へと舞い降りました。

「肉体の躍動こそが、生命の賛歌です! ……消えなさい!」


クラリスが踏み込みと共に放った回し蹴りは、五キロのステーキによって培われた圧倒的な質量を乗せ、聖騎士数十人を一瞬で肉塊へと変え、後方の部隊を風圧だけで一掃しました。彼女の躍動する豊かな曲線は、返り血一つ浴びることなく、聖騎士たちの絶望を美しく彩りました。


わずか数刻。教会が誇った最強の聖騎士団三千名は、一人残らず地に伏し、文字通りの全滅を喫しました。


「……マルクス様、お掃除が終わりました」

クラリスが空から舞い降り、170cm、60kgのマルクスの前に跪きました。


「お疲れ様。……教会の司教たちも、自分たちの『正義』が、皆さんの磨き上げられた肉体の前では無力であることを理解したでしょう」


マルクスは、汗一つかかずに勝利を収めた七人の「黄金比」の肉体を慈しむように見つめました。教会の独善的な教えは、この日、七人の乙女たちの圧倒的な「生命の質量」によって完全に粉砕されたのでした。




聖騎士団を殲滅された至高教会が、なおも「異端」と叫び続けるのであれば、もはや対話の必要はありませんでした。マルクスは、淹れたての紅茶を飲み干すと、静かに七人の乙女たちに告げました。


「……元凶を断ちに行きましょう。人々の心を縛り、成長を阻む古い権威は、もうこの世界には不要です」


170cm、60kgのマルクスを筆頭に、レビテーション(浮遊)の権能を得た七人は、一点の曇りもない青空を切り裂き、教会の総本山である聖都へと向かいました。風の衣を纏い、音速を超えて飛来する七柱の神罰。聖都の司教たちが空を見上げた時には、既に逃げ場などどこにもありませんでした。


「不浄なる魔女どもめ! 神の怒りに触れるがいい!」


大聖堂の屋上から放たれる迎撃の法術。しかし、全属性を極め、アイテムボックスから無尽蔵に魔力を供給する彼女たちの前では、それらは陽炎よりも脆いものでした。


「……神の怒り? 笑わせないで。本当の怒りがどういうものか、マルクス様の代わりに私たちが教えてあげるわ」


カタリナが空中で弓を引き絞ると、千本の「ホーリーバレット・ディバイン」が大聖堂の結界を文字通り粉砕しました。続いてベッティーナとクラリスが、流星のごとき速度で大聖堂の巨大な尖塔へと突っ込みます。


「はあああぁっ!」


五キロのステーキで練り上げられたクラリスの脚撃と、ベッティーナの重力破壊の一撃。二人の圧倒的な「質量」が激突した瞬間、教会の象徴であった尖塔は、塵一つ残さず粉砕されました。崩れ落ちる瓦礫の中を、七人の乙女たちは優雅に舞い、汚らわしい司教たちが隠れる地下聖堂へと侵攻します。


「ひ、ひぃっ! 悪魔め、来るな!」


豪華絢爛な椅子に座り、私欲を肥やしていた司教たちの前に、エリザベスが白炎を纏った剣を突き立てました。


「貴方たちが守っていたのは神ではなく、自分たちの権威だけ。……その異端という言葉、そのままお返しします」


ドロテアが教会の書庫からアイテムボックスへ、彼らの悪行が記された機密文書をすべて回収し、デニーゼが浄化の光を放って、教会の奥深くに漂う陰湿な魔力を一掃しました。


最後は、マルクスが静かに指を鳴らしました。

「ピュリフィケーション・ワールド……精製開始」


教会の総本山であった巨大な建築物すべてが、黄金の光に包まれました。汚れを抽出し、無価値な虚飾を削ぎ落とすマルクスの極致魔法。数秒後、光が収まると、そこには豪華な装飾も、威圧的な壁も消え去り、ただの更地と、魔力を失って震えるだけの老人たちが残されていました。


至高教会は、この日をもってすべて破壊されました。

物質的にも、精神的にも。


「……行きましょう。空気が少し綺麗になりましたね」


170cm前後の黄金比を誇る七人の乙女たちは、翼を持たぬ女神のように天へと昇りました。見上げる聖都の民衆たちの目には、恐怖ではなく、不条理な教えから解放されたことへの、静かな希望が宿っていました。



至高教会の総本山を更地にし、腐敗した司教たちを路頭に迷わせた後、マルクスたちはその足で聖国の王城へと向かいました。空を裂き、風の衣を纏って玉座の間のテラスへと直接降り立った七人の姿は、迎撃に動こうとした近衛騎士たちを一瞬で戦慄させ、その場に釘付けにしました。


重厚な扉を無造作に開き、マルクスを先頭に七人の乙女たちが謁見の間へと歩を進めます。そこには、教会という後ろ盾を失い、顔を蒼白にさせた聖国の王が、震える手で玉座を掴んでいました。


「……マルクス殿、これは一体どういうつもりか! 我が国の誇る大聖堂が、一瞬にして消え去ったという報告が届いているのだぞ!」


王の悲鳴に近い問いかけに対し、170cm、60kgのマルクスは、表情一つ変えずに淡々と答えました。


「ええ、その通りです。至高教会はすべて破壊しました。彼らは神の名を語り、人々の成長を妨げ、あまつさえ僕の大切な仲間の肉体を『不浄』と呼びました。……存在し続ける理由は、もうどこにもありません」


マルクスの背後で、カタリナやエリザベス、そして新生クラリスが、誇らしげに自らの肉体を躍動させました。特にクラリスは、王宮のドレスなど足元にも及ばない熱量を放つその巨胸と巨尻を堂々と誇示し、聖王を圧倒的な質量で威圧します。


「な、なんということを……。教会を失えば、この国の秩序はどうなると思っているのだ!」


「秩序なら、これからは僕たちが決めます」


マルクスの一言に、室内が凍りつきました。


「王よ。貴方は神という目に見えない権威に縋り、民から搾取することしか考えてこなかった。ですが、これからの世界にそんな虚飾は不要です。必要なのは、自らを律し、限界を超えて肉体と精神を研鑽する、本物の『生命の力』だけです」


ドロテアがアイテムボックスから取り出したのは、教会から押収したばかりの「王と教会の密約」を記した極秘文書でした。そこには、宗教を利用して民を洗脳し、莫大な富を独占していた証拠が刻まれていました。


「これが貴方たちの『正義』の正体です。……王よ、選択してください。この場で僕たちの手によって『精製』されるか、それともすべての権益を民に返し、一人の人間として再出発するかを」


エリザベスの剣が冷たく光り、クラリスの脚が床を一踏みするだけで、王城全体が地震のように揺れ動きました。王はもはや、自分たちの守ってきた「秩序」がいかに貧弱なものであったかを悟るしかありませんでした。


「……あ、ああ……分かった。私の負けだ……。教会も、私の権威も、もはや無意味なのだな……」


王は玉座から崩れ落ち、王冠が音を立てて床を転がりました。

マルクスたちは、もはや抜け殻となった王に興味を示すことなく、悠然と翻った風の衣と共に、再び天空へと舞い上がりました。


聖都の空に、古い時代の終焉と、肉体の躍動を至高とする新時代の幕開けを告げる七つの光が描かれていきました。




聖国の支配者であった至高教会が崩壊し、マルクスたちが示した「圧倒的な肉体の躍動」は、抑圧されていた聖国の令嬢たちに衝撃を与えました。特に、かつての「か弱い王女」から、地響きを立てるほどの質量と神々しい曲線を手に入れたクラリスの姿は、彼女たちにとって新たな崇拝の対象となったのです。


「クラリス様! 私たちも貴女のような、生命力に満ちた真の美しさを手に入れたいのです!」


聖国の王女をはじめ、名門貴族の令嬢たち数百名が、マルクスたちが一時的に滞在する拠点へと押し寄せ、涙ながらに弟子入りを志願しました。彼女たちは、豪華なドレスを脱ぎ捨て、自分たちなりに用意した動きやすい服に身を包んでいましたが、その肌は白く細く、少しの苦労も知らない「温室の徒花」そのものでした。


クラリスは、170cm近くまで成長したそのダイナミックな肢体を誇示するように腕を組み、冷徹な瞳で彼女たちを見下ろしました。


「……いいでしょう。ですが、私の修行はマルクス様から授かった『真理』に基づいたものです。覚悟のない者に、この肉体の質量は宿りませんわ」


クラリスの指導による地獄の門が開かれました。


「まずは基本。一日の始まりは、魔物肉のステーキ五キロの完食です。咀嚼し、飲み込み、すべてを血肉に変える強靭な胃袋がなければ、修行の負荷には耐えられません」


運ばれてきた、血の滴るような巨大な肉塊。淑女教育で「少食こそ美徳」と教え込まれてきた令嬢たちは、その野生的な匂いと圧倒的な分量に、一口運ぶ前から顔を青白くさせました。無理やり口に詰め込もうとした王女も、三口目で胃が受け付けず、その場に崩れ落ちました。


「次、スクワット一万回。魔力で全身を強化し続けながら、一回一回に己の全霊を込めなさい。尻の筋肉が悲鳴を上げ、皮膚が裂けるほどの熱量を感じるまで止めさせません」


クラリスが軽々と、しかし爆発的な風圧を伴って模範を見せると、令嬢たちは震える足でそれに倣おうとしました。しかし、マルクスから直接魔導のパスを繋がれていない彼女たちにとって、自重を支えることすら至難の業。数百回を数える頃には、上品な叫び声と共に一人、また一人と地面に突っ伏し、泥にまみれていきました。


「……甘いですわね。私は毎日、これをエリザベスさんたちに叩きのめされながら、マルクス様の視線に耐えながら続けてきたのです」


さらにクラリスは、レビテーション(浮遊)を維持しながらの高速機動訓練を命じました。風の衣を纏うこともできず、ただ宙に浮いて振り回されるだけの令嬢たちは、三半規管をズタズタにされ、最後の一人に至るまで全員脱落しました。


夕暮れ時、拠点の前には、立ち上がることすらできず、悔し涙を流しながら運び出される令嬢たちの山が築かれていました。


「マルクス様……やはり、私の歩んできた道は、並の覚悟では届かぬ境地でした」


170cm、60kgのマルクスの傍らへ戻ったクラリスは、汗ばんだその豊かな胸と尻を夕日に輝かせ、誇らしげに報告しました。


「当然です。クラリスさん、貴女のその肉体は、既存の概念を捨て去り、僕の魔導と心中する覚悟があったからこそ成し得たもの。……彼女たちには、まだ失うものが多すぎたのでしょう」


マルクスが穏やかにその頭を撫でると、クラリスは恍惚とした表情を浮かべました。選ばれた七人の乙女たちの聖域。それは、単なる憧れだけで足を踏み入れることのできない、断絶された「最強の美」の極致だったのでした。




かつてクラリスに一蹴され、地響きを立てて倒れ伏した聖国の王女や貴族令嬢たち。しかし、彼女たちはそこで絶望し、元の温室へ戻る道を選びませんでした。彼女たちの瞳に焼き付いたのは、かつてのひ弱な自分たちと同じ存在であったクラリスが、圧倒的な質量と生命力を宿し、神のごとき飛翔を見せたあの姿。


「私たちは、もう飾り物には戻らない……!」


脱落したあの日から、令嬢たちは密かに、そして執拗なまでのコツコツとした努力を開始しました。王宮の豪華な晩餐を拒み、野獣のような魔物肉を自ら焼き、吐き気を催しながらも胃袋に詰め込む日々。シルクの寝間着を脱ぎ捨て、泥にまみれながら重い石を抱えてスクワットを繰り返し、尻を、腿を、背中を、一分一厘ずつ「本物の肉体」へと作り変えていったのです。


数ヶ月後。マルクスたちの拠点の前に、再び彼女たちが姿を現しました。かつての「温室の徒花」の面影はどこにもありません。日に焼け、引き締まった四肢。その肌には、血肉となった栄養と、限界を超えて繰り返された鍛錬による、独特の「張り」が宿っていました。


「クラリス様! 以前の私たちは愚かでした。ですが、今は違います! どうか……もう一度、私たちの覚悟を見てください!」


代表として前に出た聖国の王女は、かつての可憐なドレスではなく、機能性を重視した革の訓練着を纏っていました。その腰回りは以前より一回りも二回りも逞しく成長し、歩くたびに確かな質量を感じさせるほどに鍛え上げられていました。


クラリスは、170cmのダイナミックな肢体を揺らしながらゆっくりと歩み寄り、一人一人の肉体を「鑑定」するように鋭く見つめました。


「……ほう。あの軟弱な胃袋と、震えるだけだった足が、ここまで変わるとは」


クラリスは無造作に、一抱えもある魔岩を取り出し、王女の前に投げ落としました。

「まずはこれを持って一万回。……いえ、今の貴女たちなら分かっていますね? 限界など、自分で決めるものではありません」


令嬢たちは、誰一人として文句を言う者はいませんでした。彼女たちは一斉に岩を担ぎ上げ、爆発的な気合と共にスクワットを開始しました。その動きには、以前のような迷いや虚飾はなく、ただ「マルクス様の世界に触れたい」という純粋な渇望だけが宿っていました。


その光景を、屋敷のテラスから170cm、60kgのマルクスが穏やかに眺めていました。


「……面白いですね。クラリスさん、彼女たちの肉体にも、ようやく『魂の重み』が乗り始めています。これなら、僕の魔導の基礎を授けても、壊れることはないでしょう」


マルクスの許可が下り、クラリスは満足げに、そして師匠としての厳しい笑みを浮かべました。


「合格です。貴女たちの再度の弟子入りを認めましょう。……ただし、ここからが本当の地獄ですわよ。五キロのステーキでは、もう足りなくなりますからね!」


歓喜に沸く令嬢たち。しかしその喜びも束の間、クラリスと六人の美女たちによる、さらに過激な「黄金比」への調律が始まったのでした。王宮の令嬢たちが、最強の乙女たちの背中を追い、真の美と力を求めて咆哮を上げる。新時代の幕開けは、彼女たちの汗と、鍛え上げられた肉体の躍動と共に、より確かなものへと変わっていきました。




地獄の肉体改造と魔力練成を耐え抜いた聖国の令嬢たちに、ついに「その時」が訪れました。マルクスの屋敷の広大な庭園で、かつての王女をはじめとする弟子たちが一斉に魔力を解放します。


「レビテーション……発動!」


王女たちの体が、ふわりと重力から解き放たれました。以前のように翻弄される浮遊ではありません。五キロのステーキを血肉に変え、クラリスのしごきによって作り上げられた強靭な背筋と腰回りが、空中で自らの重心を完璧に制御していました。


「……飛べた。私、本当に空を飛んでいるわ!」


歓喜の声を上げる彼女たちの周囲を、クラリスが風の衣を纏って優雅に旋回しました。170cmのダイナミックな肢体から放たれる圧倒的な熱量が、弟子たちを鼓舞します。


「喜ぶのはまだ早いですわ! 風を纏いなさい! 推進力なき浮遊は、ただの案山子と同じです!」


クラリスの指導を受け、令嬢たちは全身に風魔法を循環させ、一筋の光となって天空へと駆け上がりました。170cm前後の黄金比を目指して鍛え抜かれた彼女たちの肉体は、雲を切り裂き、大空に新たな生命の軌跡を描き出しました。


その様子を地上から見守っていた170cm、60kgのマルクスは、満足げに頷きました。


「……素晴らしい成長です。もはや彼女たちは、温室の花ではない。……では、更なる研鑽のために『これ』を授けましょう」


マルクスが指先を動かすと、空中に数百個の小さな銀色のキューブが出現しました。マルクスの評価として制作された、弟子たち専用の修行用アイテムボックスです。これは無尽蔵の魔物肉を鮮度を保ったまま収納でき、さらに装備者の身体負荷を常に最適化する機能が備わっていました。


「クラリスさん。彼女たちを連れて、北方山脈の魔境へ魔物狩りに行ってきなさい。そのアイテムボックスを使いこなし、自らの糧を自らで狩るのです」


「御意にございます、マルクス様!」


クラリスを先頭に、令嬢たちの部隊は北へと飛びました。かつては虫一匹に悲鳴を上げていた彼女たちが、今や空中で陣形を組み、襲い来るワイバーンの群れを「ホーリーバレット」で迎撃していきます。


「臆するな! 獲物を狩り、その肉を喰らい、私たちはさらなる高みへ至るのです!」


クラリスが先陣を切り、巨躯の魔物を一撃で粉砕すれば、弟子たちもそれに続き、魔力の衝撃波で残党を殲滅しました。狩り取った魔物の肉は、すぐさま修行用アイテムボックスへと回収されていきます。


空を舞い、強敵を屠り、自らの肉体をさらに肥大させていく令嬢たち。マルクスという唯一無二の太陽を中心に、クラリスという月が導き、今や無数の星々(弟子たち)がその輝きを増していく。王国の空は、美しくも強靭な女性たちの咆哮によって、塗り替えられていったのでした。




北方山脈での魔物狩りを終え、屋敷へと帰還した聖国の王女と令嬢たちは、数ヶ月前とは比較にならないほどの神々しさを放っていました。連日の五キロステーキと、空を裂く激しい演習。それらは彼女たちの肉体を、単なる「筋肉」ではなく、マルクスの求める「機能的な美」へと昇華させていたのです。


「マルクス様、ただいま戻りました。……見ていただけますか、私たちのこの成果を」


代表として前に出た王女は、もはや「華奢」という言葉が似合わない存在になっていました。170cm近くまで伸びた背丈、修行によって極限まで引き締まったウエスト。そして何より、マルクスが最も重視する胸と尻は、先行するエリザベスやクラリスにも劣らぬ、爆発的な質量と弾力を湛えていました。


一歩歩くたびに、鍛え上げられた臀部の筋肉が波打ち、厚みのある曲線を描く。それは、過酷な重力下での修行に耐え抜いた「正解の重み」でした。


マルクスは、並び立つ彼女たち一人ひとりの肉体を静かに、かつ細部まで「鑑定」しました。


「……素晴らしい。以前の貴女たちは、ただの器でした。ですが今の貴女たちは、自らの意志でその器を広げ、魔導を宿すに足る『黄金比』を自らの手で掴み取りましたね」


マルクスの評価は、最大級の賛辞でした。彼は満足げに頷くと、弟子たちへの直接の褒美として、自身の指先から純粋な魔力の雫を紡ぎ出しました。


「貴女たちの肉体に、僕の直系となる魔導回路の『真髄』を刻みます。これにより、貴女たちの肉体は老化や劣化を寄せ付けず、常に最高のコンディションを維持し続けるでしょう」


マルクスが手をかざすと、王女たちの全身を黄金の光が包み込みました。それは、彼女たちが血の滲むような努力で作り上げた「正解の曲線」を、永遠のものとする神の祝福。光が収まった後の彼女たちの肌は、真珠のような輝きを帯び、放たれる魔圧は一国の軍隊を沈黙させるほどに高まっていました。


「あぁ……マルクス様。この力、この肉体……生涯、貴方の盾となり、矛となることを誓います」


王女たちは、完成されたその豊かな肢体を誇らしげに揺らし、マルクスの前に膝をつきました。かつては拒絶された「物足りない尻」は、今やマルクスを満足させる至高の芸術品へと生まれ変わっていたのです。


それを見守っていたクラリスやカタリナたちも、自らの「妹分」となった彼女たちの成長を認め、満足げに微笑みました。


170cm、60kgのマルクスを中心に、170cm前後の黄金比を誇る美女たちが層を成して並び立つその光景は、もはや一個の国家や宗教を超えた、新たな世界の「基準」となっていました。


「さあ、皆さん。今夜は祝宴です。アイテムボックスにある最高の魔竜の肉を、心ゆくまで楽しみましょう」


マルクスの言葉に、最強の乙女たちは歓喜の声を上げました。肉を喰らい、力を磨き、さらに美しくなる。彼女たちの欲望と進化は、終わりなき高みへと向かって、再び加速し始めたのでした。




聖国の崩壊と至高教会の消滅、そして何より、マルクスの屋敷から放たれる「黄金比」の肉体を持つ乙女たちの圧倒的な魔圧。それは、周辺諸国の王たちに、かつてない恐怖を植え付けました。自国の騎士たちがどれほど鍛錬を積もうと、一日に五キロの魔物肉を喰らい、魔導による肉体最適化を繰り返す「マルクス軍団」の前では、羽虫も同義であると悟ったからです。


「このままでは、世界はあの男と、その愛妾たちの手によって塗り替えられてしまう……!」


ついに、周辺の五大国が沈黙を破りました。彼らは国家の垣根を超え、人類の存亡を懸けた「反マルクス連合」を結成。総勢五十万の軍勢、千頭の飛竜、そして各国の禁忌とされる古代兵器を総動員し、マルクスの屋敷がある王国へ向けて、一方的な宣戦布告を突きつけたのです。


王都の地平線が、連合軍が掲げる無数の旗印と、土煙で埋め尽くされました。


「異端者マルクス! そして神の形を歪めた肉欲の魔女たちよ! 我ら連合軍は、世界の均衡を守るため、貴様らを一兵残らず排除する!」


拡声魔法による宣告が王都に響き渡りますが、マルクスの屋敷は至って静かでした。170cm、60kgのマルクスは、テラスでいつものように、クラリスが丁寧に淹れたお茶を啜っていました。


「……五十万、ですか。せっかく皆さんの肉体が仕上がってきたところです。良い『動く標的』になりそうですね」


マルクスの穏やかな言葉に、傍らに控える七人の乙女たち、そして黄金比の極致へと至った弟子たちが、獲物を前にした肉食獣のような艶やかな笑みを浮かべました。


「マルクス様、私たちにお任せください。あの鉄屑のような鎧を纏った男たちに、本物の『質量』というものを教えて差し上げますわ」


クラリスが、170cmのダイナミックな肢体を揺らし、風の衣を纏って空へ昇りました。それに続くのは、カタリナ、ベッティーナ、マティルデ、ドロテア、デニーゼ、エリザベス。そして、彼女たちの指導によって「正解の曲線」を手に入れた数百名の弟子たちです。


空を埋め尽くすのは、風の翼を持ち、眩いばかりの巨胸と巨尻を誇示する女神たちの軍団。地上で見守る連合軍の兵士たちは、その神々しくも暴力的なまでの美しさに、戦う前から戦意を喪失し、膝を震わせました。


「……掃討開始です」


マルクスの静かな号令と共に、天空から「黄金の雨」が降り注ぎました。それはカタリナたちが放つ、一撃で城壁を貫く「ホーリーバレット」。五十万の軍勢が展開した防壁魔法など、彼女たちの圧倒的な魔力供給の前では、霧散する運命にしかありませんでした。


「はあああぁっ!」


クラリスと弟子たちが、流星のごとき速度で敵陣の中央へと急降下しました。着弾の瞬間、五キロのステーキで練り上げられた肉体から放たれる衝撃波が、数千の兵を一度に吹き飛ばし、戦場に巨大なクレーターを穿ちます。


「連合軍」という名の愚者たちの挑戦。それは、マルクスが創り上げた新世界の「黄金比」という絶対的な真理の前に、無残な蹂躙劇へと変わろうとしていたのでした。




空を埋め尽くす風の咆哮。それは反マルクス連合軍にとって、世界の終焉を告げる調べでした。宣戦布告からわずか数刻、戦場は軍隊の激突する場所ではなく、完成された美しさを誇る乙女たちによる一方的な「掃除」の場と化していました。


「……掃射。一兵たりとも、この地を汚すことは許しません」


カタリナの冷徹な号令と共に、空を舞う弟子たちが一斉に「ホーリーバレット」を解放しました。数万発の光弾が、精密誘導によって連合軍の魔導兵器や重装騎士の急所を正確に貫きます。空を覆っていた千頭の飛竜は、エリザベスの放つ白炎に焼かれ、戦う前に肉の塊となって地上へ墜落していきました。


地上では、クラリスとベッティーナを筆頭とした突撃部隊が、五十万の陣形を「紙」のように引き裂いていました。


「はあああぁっ!」


クラリスの回し蹴りが空気を爆ぜさせ、一撃で一つの大隊を吹き飛ばします。毎日五キロの魔物肉を喰らい、マルクスの魔導によって「黄金比」の極致へと至った彼女の肉体は、もはや物理的な防御など無意味にするほどの破壊力を宿していました。躍動するその巨胸と巨尻は、恐怖に慄く兵士たちの目に、死を司る美しき戦神として焼き付いたのです。


「ひ、ひぃっ! 化け物だ! 神よ、なぜこれほどの不条理を……!」


兵士たちが絶叫し、武器を捨てて逃げ惑う中、ドロテアが広域拘束魔法を展開し、逃げ場を完全に塞ぎました。デニーゼの放つ光は、戦意を失った者から魔力を吸い上げ、逆に味方の乙女たちの活力を無限に引き上げます。


連合軍の本陣。黄金の天幕で震えていた五大国の王たちは、突如として天幕を突き破って現れた七人の乙女たちの威圧感に、言葉を失いました。


「……王たちの晩餐は、これで終わりのようですね」


170cmの凛々しい体躯で、エリザベスが剣を突き立てました。その傍らには、汗一つかかず、むしろ戦いの中で肉体を躍動させたことで艶やかな輝きを増したクラリスたちが並び立ちます。


五十万の軍勢は、死傷者よりも「戦意喪失」と「無力化」によって、文字通り数刻で壊滅しました。かつて世界を統べると自惚れていた王たちは、泥にまみれ、自慢の王冠を奪われて、マルクスの屋敷へと連行される捕虜となりました。


屋敷のテラスでは、170cm、60kgのマルクスが、帰還した彼女たちを温かく迎えました。


「お疲れ様。皆さん、少しは良い運動になりましたか?」


「ええ、マルクス様。ですが、五十万もいて、私たちの胃袋を満足させるほどの気骨がある者は一人もいませんでしたわ」


クラリスが不敵に微笑み、自慢の曲線をマルクスに寄り添わせました。

連行された王たちは、この光景を見てようやく悟りました。自分たちが挑んだのは人間ではなく、新たな世界の理を創り出す「神」とその使徒たちであったことを。


五十万の敗残兵を背に、王都には再び静寂が戻りました。しかしそれは、古い世界の秩序が完全に崩壊し、マルクスの審美眼と力によって支配される、新たな千年紀の静寂でもあったのです。

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