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不滅の黄金比  作者: 慈架太子


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陸:黄金比(パーフェクト・レシオ)

バルムンク王国のブリュンヒルデ王女が、その圧倒的な質量をもってしてもマルクスの心を射止められず、「過剰である」と一蹴されて屋敷を去った後。夕闇に包まれたマルクスの屋敷では、かつてないほど晴れやかな、そして熱を帯びた夜会が始まっていました。


「……ふふ、あんな規格外の巨躯すらお断りするなんて。マルクス君、本当にブレないわね」


カタリナが、最高級のワインが注がれたグラスを揺らしながら、満足げに微笑みました。彼女の170cmを超えるしなやかな肢体は、薄絹の寝間着越しでも、鍛え上げられた筋肉と豊かな肉付きが絶妙な調和を保っているのが分かります。


「小さすぎれば『物足りない』と退け、大きすぎれば『過剰だ』と切り捨てる。……つまり、今の私たちのサイズこそが、マルクス様にとっての『至高の正解』だということでしょう?」


ベッティーナが、自らの豊かな胸元と、修行でより一層張りを増した尻のラインを誇示するように背筋を伸ばしました。彼女たちの心にあった微かな不安――「自分たちよりも地位の高い者や、より過激な特徴を持つ者が現れたら、マルクス様はそちらへ惹かれてしまうのではないか」という危惧は、今日この日をもって完全に霧散したのです。


「『機能的な調和』……マルクス様が仰ったその言葉、痺れましたわ。単なる肉体的な好みではなく、魔導の深淵を知る者としての審美眼。私たちが日々、魔力循環を意識しながら磨き上げてきたこの体が、何よりも正しいと証明されたのですから」


ドロテアが眼鏡の奥の瞳を陶酔に濡らし、デニーゼも「私たちの美しさは、マルクス様が授けてくださった力の結晶ですものね」と、幸せそうに頬を赤らめました。


宴の中盤、エリザベスが立ち上がり、175cmの凛々しい体躯でマルクスの前に歩み寄りました。


「マルクス様、改めてお聞きしたいのです。……私たち六人のこの姿は、貴方の目に、今のままで完璧に映っておりますか?」


その問いに、170cm、60kgのマルクスは、少しも迷うことなく穏やかに頷きました。


「ええ。皆さんの肉体は、厳しい修行と高い魔導の練度が結実した、奇跡のようなバランスです。170cm前後の背丈に対し、決して損なわれることのない女性らしい曲線。それは僕が理想とする、まさに『黄金比』そのものですよ」


その言葉は、六人の美女たちにとって、どんな勲章やSランクの称号よりも価値のある、最高級の賛辞でした。


「……決まりね。今夜は祝杯よ! 私たちの『正解』を祝して!」


マティルデの音頭で、再びグラスが鳴り響きました。彼女たちは競い合うようにマルクスの隣を陣取り、自慢の「正解の曲線」を彼に押し当てるようにして甘えます。


五十億の富も、王家の権威も、隣国の武力も、マルクスが定義した「美の真理」の前では何の意味も持ちませんでした。自分たちの肉体こそが、世界で唯一、最強の男を満足させる聖域である。その絶対的な自負を手に入れた六人の夜は、どこまでも艶やかに、そして深く更けていくのでした。



「……さて、前回の稽古から少しはマシになったかしら?」


早朝の王立練兵場。霧が立ち込める中、エリザベス、ベッティーナ、ドロテア、デニーゼの四人が再びその姿を現しました。かつての「地獄のしごき」を生き延び、必死の自主練を積んできた五千人の騎士たちは、彼女たちの姿を見た瞬間に総毛立ち、一斉に直立不動の姿勢を取りました。


「今日は、貴方たちがどれほど強くなったか確かめる日です。期待を裏切らないでくださいね」


エリザベスの冷徹な宣言と共に、二度目の蹂躙が幕を開けました。


「まずは足腰! 踏み込みが甘いわ!」

ベッティーナが170cm超の肢体を躍動させ、盾を構えた騎士たちの集団に突っ込みました。騎士たちは「今度こそ」と魔力を込めて盾を重ねますが、ベッティーナはマルクスから授かった身体操作と魔力強化を一点に集中させ、巨大な鉄槌を一閃させました。


轟音と共に、十数人の重装騎士が盾ごと空中に跳ね上げられ、後方の兵に激突して転がります。

「……全然ダメ! 筋肉の使い方がなってない! やり直し!」

ベッティーナの罵声が飛び、倒れた騎士たちはデニーゼの放つ「ヒールバレット」によって無理やり完治させられ、再び立ち上がらされます。


一方、ドロテアの魔法訓練はさらに過酷を極めました。

「火を放つなら、その熱がどこへ向かうか制御しなさい。……遅いですわ」

ドロテアは全属性の知識を駆使し、騎士団が放つ複合魔法を指先一つで分解。逆に、彼らの足元の魔力を暴走させて地面を爆発させ、五千人の陣形を一人でズタズタに引き裂いていきます。


「……はぁ、はぁ……前よりは……前よりは動けているはずなのに……!」

血反吐を吐きながら立ち上がる騎士団長。しかし、エリザベスはその眼前に一瞬で踏み込み、愛剣の柄で彼の腹部を容赦なく打ち抜きました。


「無駄な動きが多いのです。マルクス様が教えてくださった『効率』を、まだ一つも理解できていない。貴方たちは、ただ『頑張っている自分』に酔っているだけです」


エリザベスの175cmの影が、地面に伏した騎士たちを覆います。かつての部下たちを、彼女は一切の手加減なしにコテンパンにしごき抜きました。


「……もう、無理だ……」「死なせてくれ……」

あちこちから漏れる呻き声。しかし、そのたびにデニーゼが慈愛に満ちた(しかし騎士たちには死神の微笑みにしか見えない)笑顔で「はい、次の方。まだ心臓は動いていますよ」と、超速の回復魔法を撃ち込み、絶望のループを継続させます。


夕暮れ時、五千人の騎士は誰一人として立っている者はおらず、広大な練兵場はさながら戦場の跡地のような惨状となりました。


「……結論。以前よりはマシですが、マルクス様の足元に及ぶには数百年早いですね」


四人の美女たちは、激しい運動の後とは思えないほど涼やかな顔で、汗一つかかずに引き上げていきました。彼女たちの脳裏にあるのは、170cm、60kgのマルクスが放つ、あの静かで圧倒的な光。彼に並び立つ「黄金比」の肉体と力を手に入れた彼女たちにとって、旧来の騎士団の強さなど、もはや砂遊びと同義だったのです。


屋敷に戻り、マルクスが淹れたお茶を啜りながら、彼女たちは満足げに報告しました。

「マルクス君、今日もいい運動になったわ」

「……そうですか。彼らも少しは成長しているといいのですが」


マルクスの穏やかな言葉に、四人は顔を見合わせて微笑みました。王国の軍事力は今、マルクスを頂点とする六人の乙女たちの「玩具」として、文字通り根底から叩き直されていたのでした。




王都に平穏が戻りつつある中、マルクスは一つの決断を下しました。「王国騎士団が動けない今、野に放たれた盗賊たちが民を苦しめています。……皆さん、掃除をしましょう」


その言葉一つで、世界最強の七人が動き出しました。ターゲットは、街道を封鎖し、村々を襲う王国中の盗賊団すべて。マルクスの「鑑定」と「探索」の魔導、そして全員が所持する「アイテムボックス」による超高速移動を駆使した、前代未聞の掃討作戦が幕を開けました。


「北の山岳地帯に百二十名。……行きますよ」


マルクスの指示と共に、七人は空間を跳躍するかのような速度で戦場に現れます。盗賊たちが抜剣する暇すらありませんでした。カタリナの放つ「ホーリーバレット・マルチロック」が、茂みに潜む伏兵を一人残らず正確に射抜き、マティルデの「アクセル」による銀光が、逃げようとする頭目たちの脚を瞬時に叩き折っていきます。


「……汚らわしい。マルクス様の慈悲に触れる価値さえない連中ね」


エリザベスが火炎と光の複合魔導を愛剣に纏わせ、一振りで盗賊の砦ごと闇を焼き払えば、ベッティーナはその巨躯を活かして岩山を砕き、隠れ潜む残党を一人残らず引きずり出しました。ドロテアの展開する広域索敵結界からは、蟻の一匹すら逃れることはできません。


「ピュリフィケーション(浄化)……。この地の汚れも、彼らの罪も、すべて精製しましょう」


デニーゼが清らかな光を放ち、盗賊たちが奪い溜め込んでいた財宝から呪いや汚れを瞬時に取り除いていきます。それらの財宝はすべてマルクスのアイテムボックスへと回収され、のちに被害に遭った村々へ正確に返還されることとなりました。


北から南、東から西へ。七人は休息すら必要としませんでした。マルクスが魔力を仲間に供給し続け、アイテムボックスを通じて必要な物資を瞬時に取り出すことで、彼らは不眠不休のまま、文字通り王国中の盗賊を狩り尽くしていったのです。


ある時は凶悪な「黒狗盗賊団」を、ある時は難攻不落を誇った「双頭の鷲」を。どれほど大人数であろうと、どれほど卑怯な罠を仕掛けていようと、全属性を極めた六人の美女と、その中心に立つ170cmの青年の前では、すべての策が虚しく霧散しました。


「……これで、最後の一つです」


わずか数日で、王国全土の地図から「盗賊」という言葉が消滅しました。街道からは略奪の影が消え、村々には平穏な笑い声が戻りました。


掃討を終え、夕日を背に王都へ帰還する七人の姿。170cm、60kgのマルクスを囲む、170cm前後の黄金比を誇る六人の乙女たちは、返り血一つ浴びることなく、清々しい表情を浮かべていました。


「マルクス君、これでようやく、静かにピクニックにでも行けるかしら?」

「そうですね。……少し、歩きすぎましたか」


マルクスが穏やかに微笑むと、彼女たちは嬉しそうにその腕に寄り添いました。五千の騎士団でも成し遂げられなかった王国全土の治安維持。それをたった七人で、それも遊びのような手際で終わらせてしまったという事実は、王国の歴史に「神罰の数日間」として永遠に刻まれることとなったのです。




王国全土の掃除を終えたマルクスたちの元に、北方の果て、凍てつく絶壁に「古の魔竜」が現れたという凶報が届きました。五千人の騎士団が震え上がり、王宮が絶望に包まれる中、マルクスはいつものように穏やかに紅茶を飲み干しました。


「……皆さん、少し羽振りのいい魔石を回収しに行きましょうか。ドラゴンなら、皆さんの今の力を試すにはちょうどいい相手です」


170cm、60kgのマルクスを先頭に、最強の乙女たちは北の空を目指しました。


標高数千メートル。雲を突き抜けた頂に、それは鎮座していました。全長五十メートルを超える紅蓮の巨躯、山さえも一息で溶かす「滅びの息吹」を持つ魔竜。人類の天敵が咆哮を上げると、周囲の空間がその圧力だけでひび割れます。


「……ふん、トカゲの分際で威勢がいいわね。マルクス君の耳に障るから、少し静かにさせなきゃ」


カタリナが不敵に微笑み、愛弓を引き絞りました。マルクスから授かった全魔法とアイテムボックス。彼女は虚空から最高品質の魔石を百個取り出し、それを触媒に黄金の光を収束させます。


「ホーリーバレット・ディバイン……一斉掃射!」


放たれた千の光弾が、魔竜の硬質な鱗を紙細工のように粉砕しました。魔竜が苦悶の叫びを上げ、滅びの炎を吐こうとした瞬間、マティルデが「アクセル」を全開にします。銀色の残像となった彼女は、空中に足場を固定する魔法を瞬時に展開し、魔竜の頭上へと駆け上がりました。


「遅いわよ。……落ちなさい!」


マティルデの渾身の蹴りが魔竜の脳天を直撃し、巨大な巨体が地面へと叩きつけられました。土煙が舞う中、ベッティーナが重力を無視した膂力で魔竜の尾を掴み、そのままジャイアントスイングで山肌に叩きつけます。170cm超の豊かな肉体から放たれる、魔力と身体操作が融合した究極の一撃。


「……まだまだ! 私たちの修行はこんなものじゃないわ!」


ドロテアが展開した多重属性結界が魔竜の動きを完全に封じ込め、デニーゼが「ヒールバレット」を連射して仲間の魔力を絶え間なく充填します。そして、エリザベスが火炎と光を剣に極限まで圧縮し、浄化の白炎を立ち昇らせました。


「これで、終わりです。……マルクス様、見ていてください」


エリザベスの一閃が魔竜の首を正確に断ち切り、その魂を浄化の光へと昇華させました。王国の歴史の中で、幾千の騎士を葬ってきた伝説の魔竜が、わずか数分の「演習」で完全に沈黙したのです。


マルクスは静かに歩み寄り、消えゆく魔竜の巨体から、一点の汚れもない巨大な魔石を回収しました。


「……見事です、皆さん。以前よりもずっと、魔力の循環が洗練されていますよ」


170cmの青年に褒められ、六人の美女たちは、先ほどまでの「死神」のような冷徹さをどこへやら、汗ばんだ肌を赤らめて少女のように微笑みました。170cm前後の黄金比を誇る肢体を躍動させた彼女たちは、伝説の竜を狩ったことよりも、愛する男からの称賛に心を躍らせていたのです。


回収された大魔石は、アイテムボックスへと収められました。その価値は、あの五十億ゴールドをさらに上回る、国一つを買えるほどの代物。七人は夕日を背に、まるで散歩の帰りのような軽やかな足取りで王都へと引き返していきました。




伝説の魔竜がわずか数分で討たれたという知らせは、震えの止まらぬ王宮にも届きました。五千の騎士団が総出でも成し得ぬ偉業を、たった七人の「散歩」で終わらせた事実。それは、かつて「尻が小さい」と振られたクラリス王女の心に、絶望ではなく、ある種の狂気にも似た渇望を植え付けたのです。


数日後の朝、マルクスの屋敷の門前に、およそ王族とは思えぬ姿の女が立っていました。


「……マルクス様、お願いです。私を、私を鍛えてください……!」


かつての華美なドレスは見る影もなく、泥と汗にまみれた簡素な麻の服。金糸のような髪は短く切り揃えられ、その白い肌にはあちこちに擦り傷が刻まれています。クラリス王女は、護衛も付けず、王都から自らの足で歩いて門を叩いたのです。


門を開けたのは、朝の訓練を終えたばかりのエリザベスでした。


「王女様……? その格好は一体どうされたのです」


「エリザベス殿。私は悟ったのです。マルクス様に振り向いていただけなかったのは、私がただの『飾り物』だったからだと。……竜を狩る貴女たちの、その力強い美しさ。私には、生きるための強さが、魂の質量が足りなかった」


クラリスは泥だらけの膝を突き、マルクスの屋敷の石畳に額を擦り付けました。かつてのプライドをすべて捨て去り、一人の「無力な女」として教えを乞うその姿に、カタリナやマティルデたちも屋敷から出てきて、静かに彼女を見下ろしました。


「……マルクス君。どうする? 彼女、本気みたいだけど」


カタリナが尋ねると、屋敷の奥から170cm、60kgのマルクスが穏やかに姿を現しました。彼はクラリスの前にしゃがみ込み、その震える手を取って優しく立たせました。


「クラリス様。僕の修行は、貴女が今まで受けてきた淑女の教育とは真逆のものです。170cm前後の黄金比を誇る彼女たちでさえ、吐血するようなしごきを乗り越えて今の美しさと力を手に入れました。……本当に、すべてを捨てる覚悟はありますか?」


「あります……! 尻が小さいと言われたことも、弱すぎると言われたことも、すべて私の糧にします。私は、貴方の隣を歩けるだけの『個』になりたいのです!」


クラリスの瞳には、かつての弱々しさは微塵もありませんでした。マルクスはその瞳の奥に、魔導の才能よりも重要な「不屈の意志」を見出し、小さく頷きました。


「分かりました。今日から貴女は王女ではありません。……皆さん、彼女に『基本』を教えてあげてください。まずは、魔力による身体強化と、一万回のスクワットからです」


「「「「「「喜んで」」」」」」


六人の美女たちが、獲物を見つけた狩人のような笑みを浮かべました。


こうして、かつて「普通」と評された王女の、地獄のような改造の日々が始まりました。マルクスからアイテムボックスと魔法の基礎を授けられ、先行する六人の「怪物」たちに引きずり回される日々。しかし、その泥にまみれた姿は、どのドレスを纏っていた時よりも、不思議と生命力に満ち溢れ始めていました。



マルクスの屋敷で始まったクラリスの修行は、これまでの王宮生活の常識をすべて根底から覆すものでした。マルクスから直接魔力のパスを繋がれ、魔導の核を植え付けられた彼女の肉体は、失われた「質量」を埋めるかのように、猛烈な飢餓感を訴え始めたのです。


「……クラリスさん。修行で消費した魔力と組織を補完するには、ただの食事では足りません。これからは、僕の『アイテムボックス』から出す最高級の魔物肉を食べていただきます」


マルクスの指示により、クラリスの食生活は一変しました。かつては小鳥が啄むような食事量だった彼女が、今や一日で五キログラムもの魔物肉のステーキを平らげるようになったのです。ドラゴンの肉や、魔導を帯びた巨獣の赤身。マルクスが「ピュリフィケーション(精製)」し、デニーゼが魔導コンロで焼き上げた極上の肉を、彼女は一心不乱に食らい続けました。


「美味しい……体が、熱いです……!」


食が太くなったことで、彼女の体には驚異的な変化が現れました。

一万回のスクワットと過酷な魔力練り、そして膨大な蛋白質の摂取。それらがマルクスの魔導演算による「肉体最適化」と噛み合い、彼女の薄かった肢体は、見る間にダイナミックな進化を遂げたのです。


まず変わったのは、その尻でした。

マルクスが「物足りない」と断じた、かつての華奢なラインはどこへやら。日々の高負荷トレーニングによって、その臀部は鋼のような芯を持ちつつも、溢れんばかりの弾力と厚みを備えた、生命力に満ちた巨大な曲線へと変貌しました。歩くたびに、そして戦うたびに躍動するその「正解の質量」は、もはやエリザベスたちと比較しても遜色ないレベルに達しつつありました。


さらに、胸も劇的な成長を遂げました。

五キロの肉から得られる栄養が、魔力の循環と共に全身を巡り、彼女のバストラインをかつての「普通」から、マルクス好みの「圧倒的なボリューム」へと押し上げました。ドレスを突き破らんばかりに盛り上がったその双丘は、過酷な修行で引き締まったウエストとのコントラストを際立たせ、まさに「機能的な調和」を体現する美しさを放ち始めました。


「……見てください、マルクス様。私は、もう『物足りない』などとは言わせません」


一日の食修を終え、170cm近くまで背丈が伸び、肌に艶やかな張りを湛えたクラリスが、マルクスの前に膝をつきました。汗ばんだ首筋から漂うのは、深窓の令嬢の香水ではなく、強き個としての熱量。


マルクスは、その見違えるように大きく、逞しく育った彼女の肉体を「鑑定」し、満足げに頷きました。


「ええ、素晴らしい。今の貴女からは、以前にはなかった『魂の重み』を感じます。その尻も、胸も、日々の努力が生んだ本物の証です」


170cm、60kg。相変わらず淡々と、しかし情熱を込めて語るマルクスの言葉に、クラリスは歓喜に震えました。かつての王女は死に、今ここに、マルクスを満足させる「黄金比」の肉体を手に入れた一人の女戦士が誕生したのです。


「さあ、食事の後は消化も兼ねて、カタリナさんたちとの模擬戦です。その新しい体、存分に使いこなしてください」


肉を食らい、力を蓄え、美しく肥大する。クラリスの終わりなき進化は、王国の常識を置き去りにして加速し続けていました。




朝日が照らす王立練兵場。そこには、かつての「地獄のしごき」で精神を叩き直された五千人の騎士たちが整列していました。しかし、彼らの前に現れた二人連れを見て、練兵場は一瞬で静まり返りました。


一人は、元分隊長エリザベス。そしてもう一人は、短く切り揃えた金髪をなびかせ、以前の華奢な面影を完全に捨て去ったクラリスでした。


「……本日、皆様の相手をするのは私です」


クラリスの声は、腹底から響く力強いものへと変わっていました。170cm近くまで伸びた背丈、五キロの魔物肉を毎日血肉に変え、爆発的に成長した胸と尻。そのダイナミックな肢体は、薄い訓練着を内側から弾かんばかりに張り詰めています。


「王女……様……? いえ、その姿は一体……」


騎士団長が絶句する中、エリザベスが冷徹に告げました。

「今の彼女は、マルクス様の魔導と修行を完遂しつつある一人の戦士です。五千人全員でかかりなさい。……これは『五千人抜き』の模擬戦です」


「……参ります!」


クラリスが地面を蹴った瞬間、爆鳴と共に土煙が舞い上がりました。マルクス直伝の「アクセル」と風魔法。彼女の加速は、先頭の重装歩兵たちが反応するよりも早くその懐に潜り込みました。


「はあああぁっ!」


鍛え上げられた脚部から繰り出される回し蹴りが、十数人の騎士を盾ごと空中に跳ね飛ばしました。かつての「尻が小さい」と評された臀部は、今や一撃で空気の壁を砕くほどの強大な質量とパワーを秘めています。


騎士団は死に物狂いで陣形を組み、四方から魔法の矢を放ちますが、クラリスはアイテムボックスから無造作に魔石を取り出し、多重展開した「ピュリフィケーション・シールド」ですべてを無効化しました。


「遅いです! もっと、命を燃やしてかかってきてください!」


クラリスの動きは、まさに生命力の奔流でした。彼女が動くたびに、大きく育った胸が力強く躍動し、圧倒的な存在感を放つ尻の筋肉が爆発的な推進力を生み出します。彼女は五千人の波の中に自ら飛び込み、手にした練習用の大剣を旋風のごとく振り回しました。


一時間後、練兵場に立っていたのは、荒い息をつきながらも、その肉体にさらなる熱量を宿したクラリス一人だけでした。周囲には、完膚なきまでに叩きのめされ、折り重なって倒れる五千人の騎士たちの山。


「……五千人抜き、達成ですね。クラリス、貴女のその肉体、マルクス様の仰る『正解』にまた一歩近づきましたよ」


エリザベスの称賛に、クラリスは満足げに、そして艶やかに微笑みました。泥にまみれ、汗を流し、五千人を蹂躙したその姿は、どの王冠を被っている時よりも神々しく、強者の美しさに満ち溢れていました。


「ありがとうございます、エリザベスさん。……さあ、マルクス様の元へ戻りましょう。お腹が空きました。……ステーキを、もう五キロ食べられそうです」


170cm、60kgのマルクスが待つ屋敷へ。王国の至宝と呼ばれた騎士団をたった一人で「掃除」してのけた新生クラリスは、かつてのひ弱な自分を完全に踏み越え、最強の乙女たちの一員として、その巨大な曲線を堂々と揺らしながら歩き出したのでした。




五千人抜きの模擬戦を終え、更なる魔物肉を平らげて活力をみなぎらせたクラリスは、自身の変化を公に示し、過去に決別するため、一時的に王宮へと戻ることにしました。


王宮の正門。かつて華奢な体で馬車に揺られていた王女の姿はありません。そこに立っていたのは、170cm近くまで伸びた背丈に、はち切れんばかりの筋肉と豊かな肉付きを宿した、一人の女傑でした。


「……クラリス第一王女、ただいま戻りました。通していただきます」


その声は王宮の石造りの壁を震わせるほどの重低音を帯びていました。門番の兵士たちは、彼女のあまりの変貌――特に、歩くたびに圧倒的な質量を誇示するように躍動する尻と、訓練着を内側から猛烈に押し広げる巨胸――に圧倒され、槍を落としてひれ伏しました。


謁見の間。そこには、変わり果てた娘の噂を聞きつけ、戦々恐々として待ち構える国王と宰相の姿がありました。


「クラリス……本当にお前なのか? その……その体は一体……」


国王は玉座から身を乗り出し、絶句しました。かつての「繊細な美しさ」は霧散し、今のクラリスからは、マルクスの魔導と五キロのステーキによって練り上げられた、爆発的な生命力と圧力が溢れ出しています。


「陛下、私は目覚めたのです。マルクス様に『好みじゃない』と断じられたあの日、私は自分がどれほど空虚な存在であったかを知りました。……見てください。今の私には、国を背負うに足る『質量』があります」


クラリスは玉座の前で堂々と背を向け、マルクスに「正解」と認められたその巨大な尻の曲線を、国王と宰相の眼前に突きつけました。それは、かつての貧相な面影など微塵もない、まさに機能美と豊穣の象徴。


「な、なんと……。騎士団五千人を一人で屠ったという報告は真実であったか。宰相よ、この圧倒的な気圧……もはや我々の知る『王女』ではないぞ」


宰相はあまりの威圧感に腰を抜かし、床に這いつくばりました。クラリスはそんな彼らを見下ろし、凛とした声で宣言しました。


「私はもう、政略結婚の道具でも、飾りの王女でもありません。私はマルクス様の『七人目の乙女』として、この力を研鑽し続けます。王宮の狭い常識など、私のこの一蹴りで粉砕できるほどに弱すぎますわ」


彼女が軽く足を踏み鳴らすと、謁見の間の床に亀裂が走り、凄まじい風圧が王の冠を吹き飛ばしました。


「……用件は以上です。マルクス様が、夕食のステーキを準備して待ってくださっているので、失礼いたします」


170cm、60kgのマルクスが待つ「真の居場所」へ。

圧倒的な肉体的成長を遂げ、王宮の権威をその巨大な曲線で踏みつけにしたクラリスは、呆然と見送る父王たちを残し、悠然と、かつ力強く王宮を後にしました。その背中には、もはや誰にも縛られない、最強の個としての誇りが満ち溢れていました。




王都を揺るがしたクラリスの凱旋から数日。マルクスの屋敷の庭園には、更なる高みを目指す七人の姿がありました。マルクスは、並び立つ七人の美女たちを穏やかな眼差しで見つめ、静かに右手を掲げました。


「皆さん、地上の掃除はほぼ終わりました。次は『空』を僕たちの領域にしましょう。一人ひとりに、重力を切り離す権能――**レビテーション(浮遊)**を授けます」


170cm、60kgの細身の体躯から、澄み渡るような青い魔力が溢れ出しました。マルクスが指先を振るうと、カタリナ、ベッティーナ、マティルデ、ドロテア、デニーゼ、エリザベス、そしてクラリスの額に、風の紋章が刻み込まれます。


「……っ、体が、羽毛のように軽い……!」


最初に浮き上がったのはマティルデでした。彼女の170cmの肢体が地面から数メートル浮き上がると、マルクスはさらに言葉を重ねました。


「ただ浮くだけではありません。アイテムボックスから魔力を供給し続け、全身に風魔法を纏わせてください。気流を操作し、自らを推進力そのものに変えるのです」


その指導に従い、七人は一斉に魔力を解放しました。

カタリナは黄金の風を、エリザベスは白炎混じりの突風を全身に纏い、爆音と共に天空へと突き抜けました。170cm前後の黄金比を誇る彼女たちの肉体が、流線型の風の衣を纏って青空を自在に駆け巡ります。


「最高だわ! まるで世界が私の手のひらにあるみたい!」

カタリナが空中で急旋回し、アイテムボックスから取り出した魔石を触媒に、雲を切り裂く光弾を放ちます。続いてベッティーナとクラリスが、その豊かな胸と尻を風圧で震わせながら、音速に近い速度で並走しました。


「マルクス様、見ていてください! 鍛え上げたこの体、空ですら重荷にはなりません!」

クラリスが力強く叫び、空中で一回転して見せました。五キロの肉を食らい、爆発的に成長した彼女の肉体は、空中においても圧倒的な存在感を放ち、風を切り裂くダイナミックな機動を見せつけます。


ドロテアは空中に多重の魔法陣を展開して「飛行回廊」を作り出し、デニーゼは風魔法を癒やしの波動に変えて、飛行中の仲間の魔力消費を瞬時に補填し続けます。


最後に、マルクス自身も静かに宙へ昇りました。

「いい動きです。……では、少し速度を上げましょうか」


マルクスが先導すると、七人は一列の光の筋となり、王都の上空を縦横無尽に駆け抜けました。地上で見上げる民衆や兵士たちには、それは神々が天を舞っているようにしか見えませんでした。


「……あれが、マルクス様と、彼に選ばれた七人の乙女たちか」

「もはや、地上に彼らを縛れるものなど何一つないのだな……」


空を飛ぶ権能を得たことで、彼女たちの戦闘力は次元を超えました。170cm級の美女たちが、風の衣を纏い、天から「ホーリーバレット」を雨あられと降らせるその姿は、まさに終末を司る天使か、あるいは新世界の女神。


夕暮れ時、茜色の雲を背に、七人は優雅に屋敷へと舞い降りました。風に乱れた髪をかき上げる彼女たちの表情は、全能感とマルクスへの深い愛に満ち溢れ、その豊かな曲線美は、空を征した誇りによって一層の輝きを放っていたのでした。


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