疲労
疲れた。
どのぐらい疲れてるのか、判断がつかん。眼の疲労、肩の疲労、お腹の疲労、頭の疲労、心の疲労。
簡単な文字にすればこんなもの。でも、ちょっと細かく表すとするなら?
眼の疲労。片目の下まぶたがけいれんする。視力がだんだんと落ちていく。世界が狭まっていく。視界が明滅する。まるで世界が恥ずかしがり屋さんで、自分の世界を見せたくないかのように周りが見えづらい。
肩の疲労。重りがついてるのかってくらい固い。上手く動かない。少し痛い。まるで世界が茶目っ気があって私を動かさぬよう、わざわざ通販から私を動けなくするグッズを取り寄せて私に無理矢理装着させているのだろうか。
お腹の疲労。胃腸がぐるぐるする。便秘気味で張ってる。気分が悪くて吐きそう。まるで世界が意地悪っ子で、私の嘔吐、吐瀉物が見たいがためにお腹に何か細工をしてほくそ笑んでいるのだ。
頭の疲労。ズキズキと頭痛がする。髪が薄くなってくる。ぼーっとする。物事が上手く考えられなくなる。誰かの顔や名前を忘れる。まるで世界が頭の弱いさみしがり屋で、自分の同じ者を作ろうと躍起になり、ただ今それが上手く行きかけている私に愛情を注いでいる結果、薄毛にまで発展しているのかもしれない。
心の疲労。急に泣きたくなる。怒りたくなる。悲しくなる。何かに当たりたくなる。とても無力でなにも出来ないと思い詰めてしまう。自分が消えてしまえばいいのにと、死を考えてしまう。まるで世界は私のことが嫌いで、でもどう気持ちに折り合いをつければいいか分からなくて、お互いに絡まり合って上手くいってないのが今現在。
どうしてこんなことを考えているのだろう。結局私は暇人なのだ。
私はすぐに家に帰り、シャワーをあびてパジャマに着替えて布団の中に入って寝た。
夢は見なかった。もう十分悪夢は現実で見た。