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戦争と衝撃 ソーセージ

 暑い夏。肌がやけどの跡のように赤く腫れあがる様に、やっぱり夏は嫌いだと愚痴をこぼしたくなる。蝉の鳴き声も五月蠅くて仕方がない。

 日焼け止めを塗り忘れてしまった。どうしてこんな日に限って、外に出ようと思ってしまったのだろうか。帽子を深く被り直し、熱が反射するアスファルトの道を歩く。灯篭が並ぶ道を歩き、しばらくして目的地に着いた。


 ただ涼んで帰ろう。そう思って建物に入ったはいいが、中を見学するには入場料が必要だった。私は受付近くにあるベンチに寝そべって肌の火照りが引くのを待つ。ロビーにはおんぼろで大きな飛行機の模型があった。特攻に使われた飛行機のうちの一つらしい。スポットライトは陽気な光を、哀愁漂う機体に当てる。


戦争は終わったんだから、これ以上見世物にするな。


 と、機体は言っているように見えた。


 私は自分の皮膚の具合を確かめ、次に外の天気を確かめる。さっきまでの炎天下はいなくなり、灰色の雲が空を覆っていた。


 私は建物からでて、今日の献立を考える。ソーセージが余ってるから、炒め物もいいなあと、考えている私は、どんなことがあっても、何があっても平凡に暮らしてしまうのかもしれないな。


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