〔林間学習の帰り道〕
『いやー林間学習、思ったより良かったな〜!』
クラスの陽キャである成田裕貴
がそう言うとバスの中は和気あいあいとした感想が続いた、
俺、(如月太刀)
は窓の外を見ながら寝ようかと思っていた、
その時トンネルから出たようで、
森とその下に見える綺麗な街が見えた、
だが俺にはおかしく見えた…街をよく見てみると、
街の所々に煙や炎が燃え上がっている所があり、
それを発見した俺は思わず口を漏らす…
『何で…街が燃えてるんだ…?』
俺の声に反応し右側の座席に座っているクラス生徒が、
街を見た…そして俺と似たような反応をし、
バスの中は街についての話題になった。
『ほ…ホントに街燃えてない?』
クラスの人達が会話してると山の中腹辺りまでで来たようだ…
ここから先から街が結構見えるので、
俺は改めて街を見てみると、
今度はアメリカのヘリが飛んでいるのが見えた、
『ホントにヤバくないか?
今度はアメリカのヘリみたいなのも飛んでるぞ!?』
俺が、その事を伝えるとバス内はパニックになったが、
それでも運転手は学生が遊んでいるのだろうと、
考えそのまま進んでいった、
そして山の麓辺りまでバスは進み続けた、
すると人影が急にバスの前に現れた、そして…
ゴシャン!!
バスは人影を轢き飛ばした。
運転手は、
何とか回避しようとはしたが夜の8時だったのもあり、
回避する事は出来ず、バス内は静寂になった…
運転手は顔面蒼白になり、
轢いてしまった人影の安否を確認する為に駆け足で向かった…
バス内は静寂に包まれて約十五秒ぐらい経ったとき、
外から運転手らしき悲鳴が聞こえ、
クラスの陽キャや心配で見に行く人や先生が外に向かった。
その3秒後…悲鳴が幾つも聞えた、
その瞬間…
ゴシュ…
突然肉を喰いちぎるような生々しい音がした、
最初は聞き間違いだと思ったが、
二回、三回と喰いちぎるような音がし、
俺が少し気になり左の窓を開け、
少しみてみると運転手がさっき轢いた人影に、
首辺りを噛みちぎられている…俺は大声を上げこう言った、
『ゾンビだーー!!!』
俺が、言った言葉で外にいたクラスメイトは我を取り戻し、
半狂乱になりながらもバスに乗り込んだ、
そして最後に先生が乗り込みドアを力技でしめた…
俺はもう一回覗いてみると俺と目があった、
と思ったが直ぐに運転手に歯を向けまた喰いちぎり始めた…
俺はこの時恐怖を覚え、即窓をしめた、その瞬間一人の生徒が
『先生…!!バスの運転してください!!』
と言い、さっきのあれを見た先生は、
運転席まで行き、バスを運転し始めた…