表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国時代に迷子!?  作者: デンデンムシMK-2
この時代で名をあげる!
52/189

野田福島の戦い1

 昨日の夜は大変だった。


 「このてぃらみすとやらを明日までに城の料理人に教えろ!!」


 「30は食える!」


 と信長が狂喜乱舞したからだ。望月さん達もだ。


 「暁様!このような甘味など極楽以外伝える言葉がございません!」


 とみんなが似たような事を言い、気付けば岐阜名産品の甘味にしようと決定したのだ。簡単に作り方を紙に書き城の人に渡した。もちろん砂糖、カカオも渡してだ。


 「暁様おはようございます」


 「望月さんおはようございます。準備できましたか?」


 「はっ。黒夜叉隊整列致しております」


 昨夜の疲れが取れないままこの日から出陣になる。まずは横山城に向かってだ。


 「小雪?俺達の準備も大丈夫?」


 「大丈夫ですよ!念の為に倉庫に保管している自爆ドローンもインベントリーに入れておきました」


 自爆ドローンとはその名の通りボタン一つで操作して自爆するドローンだ。現代ならかなり高価な兵器だがゲームでは然程高くない兵器だ。


 ゲーム内ミッション「毛利家のおつかい」で貰えるこの兵器だが何故毛利家なのかは分からない。そのミッションは・・・割愛しよう。ただこれもゲーム内ではあまり強くない兵器だった。


 魔改造しているプレイヤーの城では艦砲射撃でも城壁が壊れなかったりする城持ちプレイヤーが多く、こんな爆撃ドローンは経験値にしかならないのだ。


 「暁ちゃん?おはよう!もう出陣するのでしょう?はいこれを渡しておくよ!」


 「あっ!太郎太刀の改造終わったのか!?」


 「あーしが全身全霊を掛け火を絶やさず7日間鍛え抜き、打ち直しした太郎太刀改よ!大殿の刀はヒヒイロカネ。暁ちゃんの太郎太刀はアダマンタイトで鍛えたわよ!」


 これまた凄いので作ったな!?このアダマンタイトは上から数えた方が早い硬さを持つ鉱石だ。精霊や属性付与なんかはできない刀だが摩耗する事もなく相手の刀まで喰ってしまうのだ。もちろん作れる能力を持つアンドロイドは少なかった。


 「よくセバスチャンは加工できたな!?さすがだ!ありがとう!使わせてもらうよ!」


 「いいえ!あーしは天下に轟く鍛治師よ!暁ちゃんの兵器はあーしが全部面倒見るから!」


 「ははは!頑張ってくれ!じゃあ城の方に行くから。喜助?」


 「はっ」


 「喜助は奇妙丸様と離れるな!色々教えてやってくれ!」


 「言われるまでもないっす!おい佐助!勝負はおあずけだ!」


 「へっ。撃破数勝負は俺の勝ちって事だな!」


 「そんな変わった勝負なんかしなくていいから!奇妙丸様だけではなくみんなにも目を掛けてやってくれ」


 ここは喜助を信用するしかないな。まぁ根はいい奴だから大丈夫だろう。


 「クックックッ。我を信用するとは愚かな。あっ!きょう様ではありませんか!?その麗しいお顔を拝見出来、我は喜んでおります!」


 「えぇ!?あたいの事かい!?」


 前言撤回。信用できね〜わ。女には見境ないし。


 「きょうさん?その男は浮気性だから気を付けてくださいね?昨日の今日で悪いけど俺達は出陣するから勘助に付いて色々学んでください!」


 「ありがとうね?大橋様も驚くように頑張るからね」


 「じゃあ勘助も行ってくる。留守を頼む」


 「お任せあれ」


 みんなに出陣の事を言い城の隊列に交わる。俺達は後ろの方かと思ったがなんと先頭の信長の横だった。


 「ふん。やっと来たか。行くぞ!」


 俺達を待っていてくれたらしい。案外優しい人だな。


 "コナユキ?今回もよろしく頼むな!"


 "わっちが暁君の名前を世界に轟かすようにしてあげるからね!"


 いや世界に轟かせなくていいけど。


 "小雪嬢!さぁ!お乗りください!大杉という人間にブラッシングされたワテの背中は乗り心地が良いと識者に言われています!さぁ叩いてください!"


 疾風は相変わらずだな。


 横山城までは午前中の内に到着した。出迎えてくれたのは秀吉だ。


 「お疲れ様でございます」


 「うむ。取り急ぎこの城を発つ。数刻、休憩させろ!」


 「畏まりました」


 今回は俺も城の中まで案内された。同じように小雪も案内され作戦会議をするとの事で大きな部屋に呼ばれる。


 「うむ。では作戦を聞こうか」


 「作戦と言っても正攻法で攻めるだけですよ。連射銃にて敵を圧倒し古橋城、榎並城を攻略。そこを拠点に野田砦、福島砦を攻めます」


 「分かった。攻略した後にワシらも城に入ろう。道中に松永と合流する事になるだろう」


 松永か・・・。やっぱいい印象は持てないな。


 「大橋殿?後は案ずるな。ワシが後ろは見張っておく。存分に戦ってくれ」


 「森様・・・・。分かりました!迅速に任務遂行致します」


 確かここで浅井達が動いてこの森さんが宇佐山城で道を封鎖して果てたのだよな?


 その後昼飯はセバスチャンが作った肉まんを出しみんなで食べたが、もちろん信長さん達の分も渡した。絶対何か言ってきそうな感じがしたからだ。


 「おい!大橋!ここからは装甲車で向かう!織田の動きを諸大名共が見ているだろう!格の違いを見せつけてやらねばならぬ!」


 だからこんなゆったりした動きだったんだ。てか、今出発して夜戦するつもりなのか!?


 バァーーーーーーーーーーーーンッ


 「おぉぉ!!夢幻兵器だ!」「これがお館様の懐刀、大橋様兵部様の夢幻兵器か!?」


 夢幻兵器とは良い言葉だな。課金して買ってよかったよ・・・俺のボーナス・・・。


 「織田様どうぞ。後数名は入れますがどうされますか!?」


 「おぉ!これだこれ!サル!ワシの小雲雀こひばり号を横山城にて預かっておけ!後、大橋の馬もだ!」


 "コナユキ?悪い。俺の殿様が装甲車に乗りたいって言うからここで待っててくれるか?本当に悪い"


 "いいよ!この子と遊んで待ってるからもし危なければわっちの名前呼んでね!すぐ駆け付けるからね!"


 "ごめん。必ず迎えに来るから!"


 "ワテを捨てるのでごんすか!?小雪嬢もワテを捨てるのでごんすか!?ワテを乗り捨てされると申すでごんすか!?"


 "疾風?私はあなたを捨てたりしないわ。今回は装甲車で行くだけだから。ね?この戦が終われば少し叩いてあげるから"


 "叩いてくれると?・・・・ワテは大人しくそこの馬と待っておりましょう。約束ですぞ?叩いてくれると約束ですぞ!?"


 疾風は相変わらずだ。


 「羽柴様よろしくお願いします。大人しい馬ですので、それと小雪の馬は男の人の言う事は聞きにくいかもしれませんがよろしくお願いします。これ差し入れです。シングルモルトウィスキーです。強い酒ですのでゆっくりお飲みください」


 「おっ!!酒か!良いな!任せておけ!ワシが面倒見てやる!」


 「堀!犬!こっちへこい!これに乗れ!後は大橋の者を乗せろ」


 「望月さん?佐助?装甲車に」


 「「はっ」」


 「皆の者!これは大橋が出した夢幻兵器!装甲車なる物だ!着いて参れ!!長光寺まで駆けるぞ!」


 長光寺・・・・長光寺・・・。長光寺ってどこだよ!?


 「暁様?私が運転致しましょう」


 「小雪悪い。頼む」


 横山城から長光寺という寺まで馬の歩より少し遅いくらいで出発した俺達だが、装甲車の車内は歓喜で煩かった。


 「おい!暁!これはなんだ!?押すぞ!」


 「いやちょっ!!!」


 プシューーーーーーーーーー


 「なんだ!?敵襲か!?お館様を守れ!!!」


 クソ利家が!勝手に触るなよ!?


 「安心してください。これは煙幕です!」


 とこのような事を何回も繰り返しながら進み数分で到着予定だったらしいが到着したのは暗くなってからだった。


 「ここが長光寺・・・デカッ!!ってか寺じゃないみたいだな!?」


 「お前は初めてか?近淡海に程よい距離。肥沃な土地。良いと思わぬか?」


 ここで小雪が教えてくれた。ここらへんに安土城を作ると。


 「大変に良い場所だと思います」


 「だろう。まあ今は良い。皆の者!今日はここまでじゃ!確と休むように!」


 「ハァー。ハァー。織田様お待ちしておりました!!!1日早いように思われますが!?」


 「良い乗り物を見つけてな?案内致せ!」


 「どうぞこちらに」


 あのお坊さん、慌ててたな。まあ明日来るかと思ってたんだろうな。決戦は明日かな?俺は中に呼ばれなかったしみんなと一緒に飯でも食べようか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ