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戦国時代に迷子!?  作者: デンデンムシMK-2
新たなる時代の幕開け
129/189

圧倒的なまでの空の王者

 バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ


 「ははは!誠壮観よのう!天から地を見るは神の如く・・・いやそんな物差しで計れる事でもない。なんとちっぽけな人間の矮小な事よのう。以前つぇっぺりんに乗った時も思うたが最早、戦が戦でなくなるではないか」


 「まさにですね。本気を出せばここ三河一帯を灰塵に帰す事も朝飯前ですからね。ただそれをしてしまうとただの虐殺者になりかねません。織田様はお望みやもしれませぬが御堪えくださいますよう」


 「馬鹿め!ワシがそのような事するはずもなかろうよ!」


 バッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッ


 「はっは!!兄者!見てくれ!人がゴミのようだ!!」


 いやまたいつぞや聞いた事ある言葉か!?


 このアパッチロングボウ。本来はコックピットに2人乗りだが、胴体に取り付けられたスタブウイングは着脱可能なため、スタブウイングを取り外せば1人は乗れる。


 乗れるというより箱乗りのような感じなのだが。そしてスタブウイングを取り外せば必然的にミサイルの兵装を除ける事になるが、信治さんが乗り込んだため致し方ない。右翼に乗り込んでいるため左翼にヘルファイアミサイル、M261ロケット弾を換装している。


 そして信治さんがム○カ大佐が憑依したかの如く夢中で撃ち込んでいるのがスタブウイングを取り外し特別に換装したGAU-8アヴェンジャーと呼ばれるガトリング銃だ。


 口径30ミリ 装弾数1350発のリロード要らずのアメリカ合衆国が作った物だ。


 そして俺は俺で攻撃できるがせっかく信長さんが乗っているため、アパッチに固定装備されている、機首下のM230 30ミリチェーンガンは信長さんに掃射してもらう事にした。


 「織田様!?ヘルメットの横にあるスカウターを下げてください!」


 「うん?こ、こうか?」


 「そうです!この前のモニターの線に合わせて、このレバーのボタンを押せば信治さんのように撃てます!」


 「うむ。こうだな?」


 バラッラッラッラッラッラッラッラッラッ


 発射速度は毎分625rpm。M230機関砲には発射口が8つある。rpmという回転する機器(回転機)において、一周期を一回帰と見なし、1分間に何度同じ回帰を繰り返したかを表す単位だ。つまりこの機関砲は1分間に625回転しそれを一周期で8発・・・1分で5000発もの弾を掃き出すのだ。まさにモンスターだ。


 「うをっ!?なんだなんだ!?少し押しただけだが暴れよる!!」


 「織田様!落ち着いて!地上は阿鼻叫喚です!散り散りに逃げられれば弾が勿体無いので集中してお願いします!!」


 最初こそ取り乱していたがさすが織田ブラザーズ。少しすればこれがゲームの世界ならば確実にキルレートが上位にいくだろうというくらい上杉の兵を倒している。


 俺は2人が撃ちやすいように機体を上手くコントロールし、隊伍組んでいるところに向けて飛ばす。そして掃射した後の残った人間は黒川さん率いる佐久間隊のみんなの突撃だ。まさに1人残らず息の根を止める勢いだ。





 「殿ッ!!!御報告ッ!!甘粕様の旗印が消えました!」


 「松本様の隊も消えました!!」


 「現在空の鉄は新発田様の隊の上空です!お退きください!!!!危険にございます!!!」


 「あれが空の虫か・・・誠、為す術がないとはこの事よのう」


 「殿!!!」


 「全軍に伝えよ!我を放って越後に戻れ!!大橋は必ず我の前に立つ!あの目は我が宿敵と同じである!必ずここに来る!弥太郎!お主は我の横に居りなさい」


 「御意!」


 「殿!それはなりません!我等は殿が居てこそーー」


 「本庄?それは我が負けると思っての事か?我は負けぬ。今すぐは無理だがあれを落とす武器がない事もない。明の軍書物にかつての明の戦で攻城兵器なる物の中で大八車に乗せたでかい弩がある。あれで落とせそうだな」


 「で、ですが今はお退きください!この本庄、今生の願いでございます。此度は胸騒ぎがしてなりませぬ!」


 「其方は昔、揚北衆を率いて我に弓を引いたな?あの時の其方は良い目をしていた。だが今はどうだ?あの時の闘争心はどうしたッ!?馬上杯を持ていッ!固まって逃げるな!散り散りで逃げよ!的を絞らせるな!」


 「本庄殿、某が謙信様をお守り致す。某が認めるのは本庄殿と柿崎殿だ。柿崎殿は昨日討ち死にしてしまったが。越後の子らを死なすな!殿しんがりは任したぞ!」


 「・・・小島・・・お前・・・。謙信様を絶対に越後に連れ戻せ!!!全軍退却!!退けッ!退けッ!固まって逃げるな!!!」


 「弥太郎。我の考えは当たっているだろう?ここ本陣をもあれで撃てばいいものをわざわざ回りの陣を攻撃している。彼奴も我と1対1を望んでいるという事だ」


 「まさに。そして謙信様が彼奴を討ち取りあの空の虫を頂きましょう。あれは謙信様にこそ相応しい」


 「うむ。弥太郎はあの女を殺れ。居るはずだ」




 「酒井様!あちらは退いております!今こそ好機!!」


 「うむ!全軍に告ぐ!武田を刈り取れ!!手柄首を逃すな!!!」


 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン


 これはもう勝負ありね。今日の一番の突撃は中々良かったけど、いくら木曾馬を集めようが士気が高かろうが銃には無意味。石盾を急拵えで用意しても練度がない。ただの的ね。


 平手様の隊はかなり士気は高いし、徳川軍の夏目様や本多様も中々に士気が高いわね。


 「殿!申し上げます!!武田軍 内藤昌豊 本多忠勝様が討ち取りました!」


 「なに!?あの内藤をか!?」「はっ!上杉軍方面の空の夢幻兵器が現れ、浮き足立った時に討ち果たしました!」


 「御報告ッ!!武田信廉、鳥居忠広様が討ち取りました!」


 「土屋昌恒、酒井様が討ち取りました!」


 「ふふふ。続々と吉報が入りますね。土屋昌恒・・・片手千人斬りで有名な方ですね。まさか酒井様が討ち取るとはね」


 「小雪殿は知っておられるのか!?」


 「少しね。大物取りが多いですね。徳川様は論功行賞が大変になりますよ?さて・・・私もそろそろ出張りましょうか」


 「どこに行かれるのだ!?」


 「こちら武田軍も最早軍の立て直しは難しいでしょう。見てください。北条軍の旗印を。反転してますね?あれは武田本陣が退く時に退路を断つための行動。まだ武田軍の精鋭はそれなりに残っている中、退路を断つのは至難の業でしょう。私は北条を助けましょう」


 「いかん!康政はおらんか!?小雪殿についていけ!傷一つつけさせてはならぬぞ!」


 「はっ!」


 「あら?あなたが榊原康政さん?暁様には劣るけど男前ね?」


 「ははは。御冗談を。よろしくお願い申し上げる。某が露払いを」


 「お任せ致します。向かうは武田第四の陣 北条軍救援です。途中で酒井様と合流して武田信玄を討ち取ります」


 「大橋左衛門尉小雪殿の御出陣だッ!!前を開けろ!!!」


 中々粋な事言ってくれるわね。家康様は。じゃあ派手に行こうかしら。アパッチに乗ってる暁様も分かるようにね?ふふふ。


 「コナユキ!暁様の元へ走りなさい!直に降りるわよ!疾風!来なさい!敵陣を突破するわよ!あなたの脚の見せ所よ!」


 「「「「「おぉぉぉ〜〜〜!!!」」」」」


 「小雪殿!?その格好は!?」


 「私の本気の甲冑よ。特別に作ってもらったのよ。暁様にね?」


 本当は暁様が私に着せたいと言って課金していただいて貰った物だけど。


 「殿!殿もあの甲冑を大橋様にいただきましょう!」


 ゴツンッ!!


 「馬鹿を言うでない!失礼であろうが!!小雪殿!御武運を」


 ふふふ。この甲冑はヒヒイロカネで作られた最強の物理防御を誇る甲冑よ。見る角度により映り方が違うから目立ってしまうわね。元居た世界ではみなさんによく狙われたかしら。


 その都度暁様と如月前右府様が守ってくださったかしら。如月様はお元気にしてるでしょうか?まあとりあえず行きましょうか。


 「榊原様?」


 コツッ


 私は元居た世界で戦の前に暁様がよくしていた竜槍ゲイボルグを片手に天を衝いた。これをすれば皆の士気が上がったけどこの世界ではーー


 「「「「「ウォォォォォォーーーー!!!!」」」」」


 大成功のようね。この声がアパッチに届けば嬉しいのだけどね。

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