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神様と罰当たりな暴走族 4
ある日の早朝――。
何やら騒がしいので神様は眠い目をこすりながら表に出てみると、なんと暴走族達が境内を掃除していました。
「おら、もっときびきび動け」
「「「へーい」」」
どうやら彼らは高校生だったらしく、担任教師の熱血指導を受けたようです。
その一環として奉仕活動に来たといったところでしょう。
お陰で庭のヌメヌメも全撤去され、ついでにお社もピカピカになりました。
教師の男はご神体に向かって言います。
「こいつらが迷惑をかけてすみません。俺がしっかり指導しますので、どうかこいつらのこと見守ってやってください」
そう言ってますがどうします?
「まあ、わたしとしては夜な夜なヒャッハーしないんだったら別に構わないんだけどね」
神様は今回のことを水に流すそうです。