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初めての友達 2
彼女の名前は三上美佳。
周囲からはミカミカと呼ばれていて、誰にでも気さくに接する人気者です。
まるで紬とは真逆ですね。
さて、そんな彼女には小学校低学年の弟がいて、先週誕生日を迎えたそうです。
その際、彼は両親から新品の自転車を買って貰ったのですが、先日何者かに盗まれてしまったそうなのです。
酷く落ち込む弟の姿にどうしていいか分からず、美佳も気が沈んでしまっているのです。
下校中、紬は考え事をしながら歩いていました。
「三上さんがあんな暗い顔しているの初めて見た」
何とかしてあげたい。そんな事を思った時、ふと神社の鳥居が目に入りました。
そして頭の中で蘇ります。
自分が純白ドレスに身を包んで、怪盗になったあの記憶が……。
「いやいやいや、あれは夢だったはず。何考えてるの私」
と、自身に言い聞かせます。
それでも、どうしても困っているクラスメイトの為に何かしてあげたくて、紬の足は自然と境内の中へと進んでいくのでした。




