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初めての友達 1
昼休みになると、黒野紬はいつも一人で本を読んでいます。
すると、クラスメイトの女子生徒がウザ絡みをしてきました。
「黒野さんっていつも本ばっかり読んでるよね。そんなに面白いの?」
「面白い」
一言だけ返してまた本に目を落とす紬。
でもじーっと見つめられているような、そんな視線を感じて再び顔をあげると……。
「!?」
こちらに変顔を向けていたクラスメイト。
「ふっ」
「あ! 黒野さん今笑った。へー黒野さんも笑う事ってあるんだー」
「笑ってない」
「いや、笑ったよね」
「断じて笑ってない」
次の日も、その次の日も、さらに次の日も、変顔を見せてくるクラスメイト。
その度に笑うのを堪えてしまう紬。
この件は1週間続きました。
流石に1週間も続くと、紬も待ち構えてしまうものです。
でも、今日はいくら待っても一向に変顔は来ません。
そして何やら暗い表情のクラスメイト。
「今日は変な顔しないのね」
「あ、ごめんね。待ってた?」
「いや、待ってはない」
「ちょっと考え事しちゃって。本当にごめんね、期待を裏切っちゃって」
「別に期待もしてないし裏切られた覚えもないけど、心配にはなった。何かあったの?」
「え、聞いてくれるの?」
クラスメイトは少し表情が明るくなって、話を始めました。




