第9話(星クズ落としの代償)
俺の前に座っている超絶セクシーな兎娘の両親は、なんと俺が星砕きしてしまった青い月に住んでいるらしい。もしかするとこの超絶セクシーな兎娘は天涯孤独な身になってしまうのかもしれないと、そして売られて奴隷のような扱いを受けて慰み者にされてしまう。そんな未来が俺の脳にリアルに描かれた。
それはマズイ。やはりここは俺が天涯孤独となってしまった超絶セクシーな兎娘の身元受入人になって、借金の返済を完了させるまで、俺があんな事やこんな事を手ほどきしてあげる必要がある。
俺の超絶責任感が光り輝き、そのプランを実行しようと動き始める!!
「それは大変だ。だが安心すると良い。俺が何とかしてあげよう。丁度国王から屋敷ももらった事だし、万が一の場合は、うちのメイドとして働けばいいさ。」
俺は金髪イケメン勇者の口調を真似をして安心させるように語り掛ける。超絶セクシーな兎娘を幸せにしたい気持ちに嘘偽りはないからな!!
何か片目マッチョが胡散臭そうな目で俺を見ているのが凄い気になって殺したくなるのだが、ココは大人の俺がそんな視線を華麗にスルーして、余裕のある大人の対応をするだけだ。
「え…えっと…?」
超絶セクシーな兎娘は戸惑った表情で声を上げる。
「いいのさ。心配は要らないよ」
まるで歯が光るような笑顔と台詞で決めポーズをとって微笑みかける。
「私は旦那さんがいるんだぴょん」
バシンッッッ!!
俺は思わず立ち上がって、オシボリを床に投げ捨ててしまった!!ふざけるな!!こんな!こんな!!こんなにも可愛い娘を!!既にGetしているなどと!!超・う・ら・や・ま・し・ぃ!!!
「オォォォォォォオォォォォォォ!!!」
俺は慟哭の叫びを響かせながら床を転がりまくる。やるせない怒り、やるせない悲しみ、やるせない現実!ソレが一斉に俺を襲ってきて絶望へと突き落とす。
両親が亡くなるかも知れない誰が起こしたかもわからない訳ではない天災を支えてあげるといった吊橋効果のイベントがぁぁぁぁ!
そんな風に俺が転がっていると、獣人娘専門出会い系サロンの俺たちがいる部屋が扉が荒々しく開かれて、この国の騎士達が流れ込んでくる。その騎士達の中に完全武装した兎娘が三人いる。
一人は桃色の髪をした身長130cmくらいの大きくクリクリした目を持っている兎娘。小さいくせに胸のボリュームは女神級だ!何あの子?超絶セクシー兎幼娘!ツボなんですが!!
一人は青色の髪をした身長160cmくらいのクールな目をした兎娘。この娘も凶悪な胸の大きさだ。
最後の一人は緑色の髪をした身長170cmぐらいの優しそうな垂れ目の兎娘。ギガンテックマグナムな胸の大きさを持つ。
ちなみに大きさの関係は、凶悪 < ギガンテックマグナム < 女神 である。
この国の騎士達は何故か3人の兎娘達の指示で動いているように見える。何だ?魅了の魔法でも掛かっているのか?
「あの男から感じるのじゃ!」
桃髪超絶セクシー兎幼娘が俺を指差して鋭く叫ぶと、周りの鬱陶しい騎士達が俺の周りに群がって拘束しようとする。感じるって何だ?あぁ!!運命の赤い糸かっ!!
そもそも俺は魔王を倒し、この国を救った英雄だぞっ!!ちやほやされても拘束される所以はない!!
そう思った俺は騎士達の拘束を華麗に躱し……きれる訳もなく、アッサリつかまってしまう。そりゃ俺個人の力なんて素人に毛が生えたようなものだからな!
騎士達に捕まえられた俺は、桃髪超絶セクシー兎幼娘達の前に後ろ手に縛られて押し出される。
「お前が我が国に破滅と混乱を巻き起こした邪神じゃな?」
桃髪超絶セクシー兎幼娘が訳のわからない質問をしてくる。俺は邪神なんてたいそうなものじゃない。ちょっとだけ贈答できるだけの男だ。
「誰の何の事を言っているかわからないが、俺と付き合ってくれ!!」
桃髪超絶セクシー兎幼娘に一目ぼれをした俺は、断崖絶壁から飛び降りる気持ちで告白する。すると超絶セクシー兎幼娘はやけに冷めた鋭い目で俺を一瞥すると、連れて行けと命令する。
俺はそのままズルズルと騎士達に引っ立てられると、王宮の地下にある地下牢にぶち込まれる。
「何?意味わかんないんですけど」
俺は頭に猛烈にクエスチョンマークを付けながら疑問に思っていると、やがて性格の悪そうな大柄の鎧男がやってくる。
ソイツは最初に王宮に来たときに会話をした全身鎧のオッサンで、やけに嬉しそうな顔で俺の罪状を読み上げる。
「邪神の月送り、死刑!!」
曰く、長年友好的に国交を温めていた青の月にある兎帝国を徹底的に破壊した邪神がいるらしい。その邪神を捕まえた上、月にある兎帝国に連れて行き死刑を与えるらしい。
というか普通邪神なんて捕まえられないと思うんだけど。
兎帝国の月兎騎士団の団長と副団長と騎士長が直々にこの国にやってきて国王に、人の姿を借りた邪神がいると告げたようだ。国王もそんな危険な人物などは連れて行ってもらって構わんと、自由にするように伝えたらしい。
というかなんで俺が邪神判定されているのか非常に不思議だ。悪い事など何一つしていないのに。色々な疑問が頭の中を駆け回っていて、その気になれば逃げることも可能なのだが、状況もわからないし、じたばたしても始まらない。
それに聞いた話によると青の月に住む月兎族は女性しか生まれず、青の月には兎娘が山ほどいるらしい。俺は邪神ではないから冤罪ではあるが、兎娘に死ぬほど興味があるので、とりあえず青い月に向かう事を喜んでいるのだった。
それに一緒に行けば桃髪超絶セクシー兎幼娘をGetできる可能性があるしな!!