表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/19

第二話

さて、そうは言ったものの、生き残るためにはどうすればいいか? それを考えなくては。

とりあえず登場人物を書き出していこうかな?

私は、机の引き出しから紙と羽ペンあとインクを取り出して書き出す準備をする。

まずは攻略対象からかな。 誰かに見られてもいいように日本語で書いておこうかしらね。

まずは……



ハルトヴァリオ=ヴェサ=ヴァルシェリア アルシェ=ヴィラの現王家であり、5公家 (ヴァンパイアのみ)であるヴァルシェリア公爵家の長男で第一王子。 輝く金髪にルビー色の瞳。 冷めた目のク-ル系のイケメン。 

とある事件をきっかけに人間を嫌っていたが、ヒロインのお陰で人間を見直すようになる(ゲームでは) 

事件とはハルトの母親が人間至上主義者によって殺された事。



リーヴィス=ヴェサ=サークリーヴ アルシュ=ヴィラ5公家 (ヴァンパイアのみ)のうちの一家サークリーヴ家の長男 つややかな黒絹のような黒髪に濃い緑色の瞳

落ち着いた大人っぽい雰囲気の少年。 人当たりのいい性格だが内心は冷めきっている。 ヒロインに対してもそつなく接するが内心バカにしていた。

が、なにごとも一生懸命なヒロインにいつしか惹かれていくこととなる(ゲームでは)



アーネリオ=ヴェサ=ヴィスターレ アルシュ=ヴィラ5公家の一つ ヴィスターレ家の次男 人懐っこい性格で誰とでも友達になれる少年。

柔らかな緑髪に澄んだ青い瞳 つねに笑顔を絶やさない少年。 内心は人に拒絶されることを極端に恐れる。 それは彼の兄に原因がある。

彼の兄ヴィサルとは仲の良い兄弟だったが、ヴィサルを狙った暗殺事件が起き、毒矢を受けてしまう。 一命をとりとめたが精神を病んでしまい、アーネリオを拒絶し罵倒するようになってしまった。

父親も病んだ長男を斬り捨てるがごとく田舎へと送り、いなかったものとして扱いだした。 次男である事から聖なる言葉である”ヴ”の字を名前に入れなかった事からも父親の性格がうかがえるだろう

ヒロインと触れ合ううちに、そのやさしさに包まれる事で過去を乗り越える事になる(ゲームでは)


 


ヴィヴィリオ=ヴェサ=ヴァンシュトール アルシュ=ヴィラ5公家の一つ ヴァンシュトール家の長男 さわやかなスポーツマン。 赤髪で薄い紫色の瞳 身体を動かすのがなによりも好きな少年。

卓越した剣術の才能を持ち自身も剣が好き。 内心は誰彼かまわず人を切り殺してみたいという欲求を持っておりその事に自らを恐れている。

自身の暴力性を嫌っているために他人が振るう暴力には敏感である。 ヒロインと触れ合う事で暴力的な心をほぐされて行く事になる(ゲームでは)




サヴェリス=ヴェサ=ランヴェサール アルシュ=ヴィラ5公家の一つ ランヴェサール家の双子の長男。小柄な体型に元気いっぱいの少年 病弱な双子の弟を大事にしている。

内心は計算高くつねに人から好かれるように計算して動いている。 すべては弟のためであり、弟のために他人を犠牲にする事にためらいはない。

薄い青髪に橙色色の瞳。 実際には弟、ラヴィリスが魔力で生み出した疑似生命体であり、寿命が尽きかけていた。


ラヴィリス=ヴェサ=ランヴェサール アルシュ=ヴィラ5公家の一つ ランヴェサール家の双子の次男 小柄な体型で病弱な少年。 どこか一歩引いたような性格で、はかなげな印象を受ける。

この世はすべてまやかしであるという考えがあり、いつか無くなってしまうのだと思っている。 それでいて自分の病弱な身体を治せるかもしれない花嫁の血に執着している。

薄い青髪にオレンジ色の瞳。 病弱なのは魔力が強すぎるせいで身体に負担が掛かっている為である。

この二人は同じように好感度を上げていかなければいけないので、攻略が難しいキャラであった記憶がある。



ヴェントール=ヴェサ=ラルヴァ=ファーグナイン アルシュ=ヴィラの北方守護であるラルヴァ辺境伯家の長男。

攻略対象の中で唯一の教師。

アッシュブロンドをオールバックにし、ルビー色の瞳を持つ。 銀縁の眼鏡を掛けている。

性格は苛烈にして酷薄。 皮肉屋であり無能には容赦がない。

本来は王の選定に関係ない家であるが、ヴェントールの母親がヴァルシェリア家の出、つまり現王の妹であることから継承権を持つ。

所謂、鬼畜眼鏡である。 ベテラン声優さんが演じ、ストーリーと相まって大人の色気が堪らないとファンからの人気は高い。 今作のインモラル担当。



……さて、攻略対象はこれだけよね? 隠しキャラとかいたかしら?

しかし、独特の設定がいくつかあるわね。 思い出しながら説明していきましょうか。

まず王の選定からね。

この国、アルシュ=ヴィラは一つの王家が王位を継承するのではなく、ヴァンパイア5公家の内から王を選出する。

つまり、ニンゲンの公爵家であるヴァンプリージェ家には関係ないのよ。


その選定で必要となるのが鮮血の花嫁である。

花嫁に選ばれた者が次代の王となれるのよ。

ただし、花嫁は何時の時代にも現れる訳ではないので、花嫁がいないときは現王家がそのまま統治を続ける。

……だからこそ二人の花嫁は邪魔でしかなく、政治的な思惑もあってヴァネッサは殺されたという考えもあるわね。

ニンゲンが公爵である事に不満を持つ吸血鬼の勢力と、公爵家の権力を妬んだニンゲンの勢力とが共謀したという説があったわね。

王の選定云々は、ゲームスタッフがローマ帝国の王の選定からパクっ…… もとい、インスパイアされたのかしらね。

次に貴族の名前にあるヴェサとかヴェルンだけど、これは吸血鬼がヴェサで、ニンゲンがヴェルンと名乗るというものよ。

後はなにかあるかしら? そうそうハルト王子のシナリオに関係する人間至上主義の事だけど、これは北にある帝国、大ジュマナン帝国が掲げている政策でもあるわね。

それもあってアルシュ=ヴィラとは犬猿の仲なのよね。

ついでに大ジュマナン帝国と隣接するのがラルヴァ辺境伯領ね。 対帝国の防護の要であるラルヴァ辺境伯の重要度はとても高いわ。

そういえば前世の私も勘違いしていたけど、辺境って田舎って意味じゃないのよね。

辺境とは、中央から離れた土地で国境の事なのよね。 つまり他国と隣接している土地って事。

国土防衛の重要拠点であり、専用の貴族位である辺境伯を戴く者は、広大な土地を治める能力が求められる。

そもそも他国と接しているって事は、海外貿易の最前線って事よね。 これは発展しない訳がないわ。

その重要度から小国の王に匹敵する権力を有する辺境伯は、この国では公爵と同等の権力を持つわ。

そういった事情と教師という立場から、ヴェントールはハルト王子にも厳しい態度で接してくるのよね。

二人が対峙するスチルは迫力があってとても良いものでした。


……さて後はヒロインについてかな?

私は次の紙を取り出した。



続く


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ