クレアの日常と友達
宿を取った私は、宿の食堂に行った。昼から何も食べてなかったから、お腹がペコペコだ。
いつもの1.5倍くらいの量の食事を取った後、部屋で汗まみれの身体を、濡れた布で綺麗に拭いた後、今日はもう寝る事にした。
冒険者としての私の生活は、今の所順調に送れている。
朝起きて、朝食を食べて、ギルドでクエストを受けて、昼は自分で作ったお弁当を食べて、5時くらいには宿に帰ってきて、宿の中庭で剣の素振りをしたり、少し魔法の練習をした後、夕食を食べて、身体を拭いて寝る。これを繰り返した。
冒険者になってから10日目、私はEランクに昇格した。EランクのクエストはFランクと大して変わらない。早くDランクに昇格したい。
今日のクエストは、スライムの討伐だ。街のはずれにある村で、畑を荒らしたり、道を塞いだりしてとても迷惑らしい。
村にいるスライムを全滅させれば目標は達成だが、私以外にもこのクエストを受ける冒険者がいた。
「あなたもこのクエストを受けるのね。」
声をかけてきたのは、猫系の獣人種の女の子だった。
「私はイザベラ。一緒に頑張りましょう!」
その隣には、犬系の獣人種の女の子がいた。
「ミシェルです。よろしくお願いしますね。」
「私はクレア、こちらこそお願いね。」
イザベラとミシェルは16歳らしい、私と同じ年だ。
ーーー
村にいるスライムを剣で片っ端から倒していった。イザベラとミシェルも剣で次々と倒していく。
クエストが終了した後、報酬を受け取った私達は、帰る途中にいろいろと話した。イザベラとミシェルはこの街で生まれた幼馴染らしい。
2人ともCランクで、こうして2人仲良く冒険者をしてるそうだ。
私がこの街に来たばかりである事を話すと、イザベラが
「よかったらこの辺、案内しようか?私、おいしいクレープがあるお店知ってるよ?」
「ホント?行く行く!」
イザベラとミシェルと街でお買い物をする約束をした。
約束の日ーーー
冒険者の仕事を休んで、イザベラとミシェルと街に出かけた私は、クレープを食べながら、街を見て回った。
たくさんの種族の文化が融合してるだけあって、場所によって建て物の見た目に差があるのが面白かった。
ひと通り回って、レストランで昼食を取った後、本日2度目のクレープを食べながら、街を散策した。
「あんまり食べると太るぞぉ。」 「そうですよぉ。」
「太らない体質だから大丈夫。」
話しながら歩いて行くと、気になる建物があった。
「あれは...神殿?」
「あぁ、あれね。結構有名なんだけど、知らないな?」
私が頷くと、せっかくだから中に入ろうという話になった。