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短編

ケチャマヨ戦争

作者: 霊箱きゃろる

「勝利は我らがケチャップにあり!」


「僕らマヨネーズの勝利は約束されている」


これは、とある卓上で起きた戦争である。



 ***



ポテトとはこの世における全てと言っていい程のパーティに利用される。


メインはポテトのように思えるが、その実メインはケチャップやマヨネーズといったポテトに味を与えるものである。


もちろんそんな主役の座は一つで、それらが同時に卓上に出された時はこの様に戦争が起こるのだ。


「勝利は我らがケチャップにあり!」


「私達マヨネーズの勝利は約束されていますわ」


小さな皿の小さな器の上でその戦争は起こる。


ケチャップ側の大将は赤い甲冑を着て帯刀している背の低い茶髪でつり目の良くも悪くもコンパクトな少女、マヨネーズ側の大将は白いドレスのような正装に扇子を広げ口元を隠している銀髪の背が高く胸の大きい大人の女性といった感じだ。


両者睨み合い、ウエイトレスによって客の机に置かれたところで開戦の合図だ。


「皆の者、あの邪魔な巨乳の首を取るのじゃ!」


「私の可愛い兵、あの貧乳ロリの首を取るのですわ!」


両軍の大将が掲げた刀、扇子を振り下ろすと、無数の兵が雄叫びを上げ敵軍地へと突き進む。


兵達は武器を持って互いに殺し合い、倒れていく。


両軍の兵士の力も量も同じなのか、時間が経てば互いの兵は皆倒れていた。


「ふっふっふっ、これで一騎討ちが出来るわい!」


「ええ、そうですわね。あなたと一騎討ちなんて時間の無駄ですわ」


「何おう!貴様、我を弱いと申すか!」


「そうよ。あなたは弱い、いえ、私が強すぎますもの」


両者共に睨み合い、互いに歩み寄って距離を詰める。


お互いが手を伸ばせば届く程の距離に到達したところで、戦場の宙からそれらゆっくりと落ちてくる。


ポテトだ。


『俺ってさー、ポテト食う時はケチャップもマヨネーズも混ぜて付けるんだよねー』


ポテトが地に着くと、ケチャップ軍とマヨネーズ軍の中を螺旋状に走り回る。


次第に両兵隊、大将は竜巻に飛ばされたかのようにぐるぐると回って飛ばされる。


それらが再び着地すれば、ケチャップもマヨネーズも完全に混ざっていた。


こうしてケチャマヨ戦争は終わりを迎えた。

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