異物
この小説はオカルトが大の苦手の作者が書いた小説なのでホラー成分が非常に少ないです。
また、文章構成がまだしっかりとしていません
以上のことを予めご了承下さい
次の日の昼頃、千歳はアルバイトから帰って昼食を食べ終え、部屋で久しぶりにゆっくりしようと、いつもは寝室として使っている部屋で寝転んだ。すると、爪先に硬い何か当たったような感覚がした。
片付けをしたばかりでほとんど何も置いていないはずなので、気になってその場所を見てみると、
「何これ?」
そこには、手のひらと同じくらいのサイズの楕円形をした宝石のような物があった。
もちろん、千歳には全く見覚えがなかった。
どうするか少し考えると、花宮が言っていたことを思い出し、早速花宮のいる101号室に向かった。
このハイツにはインターホンが無く、ドアをノックして相手を呼ぶことになっている。のだが、
ドンドン「すいませーん、早川です」
花宮は一向に来る気配がしない。それどころか、物音が一切しない。
そのままドアの前で花宮が来るのを待っていると、階段を下りてくる音がした。
そちらに目を向けると、そこから姿を出したのは花宮だった。
「あ、花宮さん。おはようございます」
「ん?ああ、早川さん。おはようございます。今日はどうかしましたか?」
「えと、今日、部屋でくつろごうとしたら、爪先に何か当たったので見てみたら」
と、言い楕円の物体を見せる。
すると、花宮の顔つきが、穏やかな雰囲気から一転し、真面目な顔で例の物体を見ている。
その顔は徐々に近づき、キスでも出来そうな距離になり、ゆっくりと花宮が口を開いた。
「それを、こちらに渡してもらっても構いませんか?」
「え、あ、はい」
千歳は素直に楕円の物体を花宮に渡した。
「それでは、一応ついてきてくれませんか?といっても、目的地はすぐそこですけど」
「は、はい。ついていっても構わないなら、」
(どこにいくんだろう?すぐそこって・・・え?)
千歳の考えはすぐに無意味なものになった。
「すいませーん、開けてくださーい」
花宮は、自分の部屋から一つ奥のドアをノックしていた。
しばらくすると、ドアがゆっくりと開き、そこから顔を出す男がいた。
その男の顔は肌を気に掛けている女性と同じくらいか、それ以上に白く、千歳も内心少し引くほどだった。
「なんだ?・・・ああ、それか。んで、部屋はそこの嬢ちゃんのとこか?」
「流石だな、その通りだ。早川さんこっちに来てください」
「え、あ、はい」
目的地が非常に近くて、一歩も歩いてなかった千歳には二人の会話は聞こえなかったが、自分が呼ばれていることは分かったので、走って花宮の元へ向かった。