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ケモノノケモノ  作者: 加納未来
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プロローグ

 遥か天空にそびえる山々に囲まれ、荒々しいながらも、どこか心地よい風が吹く台地に暮らす民。人は彼らを"獣の民"と呼んだ。魔獣の背に乗り大地を、空を駆ける彼らは、まさに"獣の民"の呼び名に相応しく勇敢で強靭な民であった。


 しかし、四年ほど前、遥か海の向こうから災厄が訪れた。ディルティニア人である。文明の発達した彼らは、新天地を求め、このラズメニアの大陸を発見。聖ディルティニア王の名の元に、十あったラズメニアの小国を次々に蹂躙していったのだ。"獣の民"も、その牙から逃げる事は出来ず、かつて、ケイオス山脈に数え切れぬほどあった村々も、瞬く間にディルティニアに呑まれ、十を残すのみとなってしまった。四年で彼らはラズメニア大陸を南北に走るケイオス山脈の西側一帯を制圧。かつて交易の中心として栄えた、ポーラを首都として新生ディルティニア王国とした。栄華の都ポーラはその名を奪われ、彼らの王であるシルシンセスの名を取り、シンセスと改められた。ディルティニアに呑まれた国々の民は虐げられ、皆ディルティニアの奴隷と化した。


 時を同じくしてケイオス山脈の東ではディルティニア許すまじと、残ったラズメニアの小国が声を挙げた。それは次第に広がり始め一年も経たぬうちにケイオスの東側に位置する全ての国が新生ディルティニアに軍を向けるに至った。ラズメニア連合軍である。彼らはケイオス山脈を越え、シンセスへと歩を進めた。


 ラズメニア連合軍総帥であるタハール王は、進軍の途中、"獣の民"の都に目を奪われた。正しくは、巨大な竜の姿にである。そこで、タハール王は"獣の民"の長に助力を求める事を決めたのであった。


 そして、物語はここから始まる。 

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