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第一刀:出会い

大体9〜10話くらいで終わらそうかなって思ってます

 季節は春。冬も終わり気温も暖かくなり授業中の窓際が危なくなってくる季節。

 初めまして。僕の名前は東堂宗司(とうどうそうじ)です。ステータスは21歳の大学生。勉強は普通、スポーツも普通、ルックスも普通。趣味はゲームと音楽鑑賞といたって平凡、いや平凡すぎて近年まれに見る普通青年です。

 正直生活も普通でレオパレスで一人暮らし。将来は3流、よくて2流の会社に入社するであろう。

 そんな普通の僕に人生最大の出来事が起こり普通で終わるはずだった僕の生活が普通ではなくなってしまいました。

 



 いつものように大学の講義を終え、いつものように一人で帰宅しようと荷物をかばんにつめて自転車の鍵を外す。

 

 「帰りにゲームでも買ってくか。」


 僕の密かな楽しみであるゲームを自宅でするために自転車を走らせ店へ向かう。


 「ん〜…。これにすっか。」


 そういって手に取ったのは『戦国バサラ2』。なんとなしに手に取っただけである。

 レジでお金を払い、誰も居ないはずのアパートの家路に着く。


 「オラこんな村ぁいやだぁ〜。オラこんな村いやだぁ〜♪東〜京〜へぇでるぅ〜だ〜♪」


 吉幾三の歌を歌いながらカンカンとアパートの鉄製の階段を上り自分の部屋の鍵を開けると暗闇の中で物音と人の気配がするのを感じた。


 泥棒か?

  

そんなことを思いながら部屋の電気をつけると驚くべき光景と驚くべき人物がいた。


「おい、小姓。わしを助けよ。」


 せ、戦国武将!!!?


 いやいや落ち着け僕!!そんなわけがない!!戦国武将みたいなのが僕の部屋にいるわけがない!!

 なのになんで僕の机の引き出しでつっかえてんの!?

 部屋に広がる静寂。僕と戦国武将(引き出しにはまった状態の)は見つめあっている。ていうかメンチきらないでください。怖いから。


 「おい小姓!!早くわしを引き抜け!!これ挟まって抜けんのだ!!結構痛いからゆっくりと引き抜いてくれ。」



 た、態度でけぇ!!

 しかし引き抜けといわれてはいそうですかと抜いてやるほど僕はバカじゃない。

 そもそもこれ、泥棒じゃないにしろ不振人物であるのは明らかである。


 「早くわしを助けねばその方打ち首に処すぞ?」


 はぁ〜っとため息を吐いて僕は戦国武将を引き抜く。打ち首嫌だモンね。


ズヴォ!!


 なんだ、以外にあっさり抜けたな。下の袴が。

 目の前にあるのは古来正装の真っ白な…いな、ちょっと黄ばんだふんどし。


「ぬぉっ!!きっさま〜!!やる気か!?しかし…いや。」


「何言ってんだあんた。ていうかあんた誰だ?」


 俺は腰を引いた状態で戦国武将?に問いかける。もしこれでタイムスリップしてきた戦国武将だったら僕はこいつの頭をぺちんべちんスパコンとスリッパで叩いてやる。


 「わしの名か?いいだろう。おぬしには特別に教えてやろう。」


 どかっとえらそうにあぐらをかくと扇子を取り出していきなり叫びだす。


 「わしの名は織田上総介信長!!戦国の覇者である!!」


 おお神よ。あなたは僕にこの戦国武将、もとい戦国猛将の頭を叩けというのですか!?


 そんなこんなで僕と信長さんとの共同生活が始まった。


 その黄ばんだふんどしを何とかしろ。









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