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不穏な影



結界の綻びがないか調べるため、ウルたちは北の門を目指し歩き、ようやく魔法石が埋め込まれている門へ到着したのだった。



「ここがそうなの?」


「あれ?ウル様は見たことなかったっけ?」


「え、うん。城の人達からそういうのがあるってだけ聞かされてて見るのは初めてかも。」


「お!じゃあどうやって確認するかも見るのは初めてってことだよね!?」


「う、うん。見てみたくて今日はお願いしたから。」


「おい、メア。喋ってないで早くしろ、今日はもうあと3箇所回る必要があるんだからな。」


「分かってるって!ったくシャルは一々細かいんだから。」


すうっとメアが息を吸うとウルにも分かるくらい周りの魔力の流れが変わり


《母なる大地よ、聖善なる星々よ、今ここに集いて力となり我が魔力に応じその力を示せ!時の番人(クロノスフィリア)


その詠唱の後、魔法石は鮮やかな黄色に輝き辺りに暖かな魔力が広がる。


「これでおしまい?」


「ふぅ、そうだよ!どう?シャル。」


「あぁ、魔法石に淀みなし。綻びは感じられない。ここはもう大丈夫だ。次に行くぞ。」


「はーい!行こ!ウル様!」


「え、ええ。」


グイッと手を引かれ次の目的地へ再びかけ出すウルたちであった。




ーーーーーーー



こうして西、東と綻びがないか確認した後、最後の南の門に差しかかったとき突然声をかけられる


「ウル姫様!良かった会えましたわ。」


「セレス。どうしたの?」


「おー!セレスじゃん何かあったの?」


「メア、元気そうでなによりだわ。あ、その前に少しお待ちを。水の拳(ウォーターブレッド)


「ん?何をしたの?」


「もうすぐ来ますわ。」


そう言うとバッとウルの両側から何かが近付く。


「だあっ!お前のとこかよ!セレス!!」


「今、私の方が早かったよね!?ねぇ!!」


「あ??俺の方が早く着いてただろ!目ぇ見えてねーのか!?」


「……。」


「あーうるさいうるさい。どっちでもいいだろそんなの。」


「良くねぇ!」「良くないよ!!」



「んんっ!あの二人とも?ウル姫様の前なのだけれど。」


「っ!!すみません!」


「あ、私はいいのよ?ルージュやシルフィー()()()()()皆のそう言うとこが好きだから。」


「あ、ちょ!姫さんそっちで呼ぶなって前にも!」


「えー可愛いじゃん()()()()()。」


「てめ、メア!わざとだろ!!」


「なんの事だろ〜わっかんないなぁ〜。」


「うふふ。」


「あ、こら姫さんも笑ってんじゃねー///」


「弄られて照れてるバカはほっといて、ここにみんなを集めた理由を話せ、セレス。」


「ええ、その事なんだけれど、、、。」



セレスは今日あった、人族の動向、西の街道での魔獣の発生など思い当たる事象を話し、ルージュやヴェールの思惑を混ぜ込みながらウルやシャルたちに聞かせた。



「ふむ。なるほどな。だが俺たちが回った魔法石はどこも綻びすらなかった。外部からのこの都市への干渉は考えにくいんじゃないか?」



「そうだといいのだけれど。でも警戒しないに越したことはないないからみんな、お願いしますね。」


「うん、私も私で調べてみる。」


「(最近、城の者からよく聞く単語に気になるのがあったな。そっちも調べるか。)じゃあ、俺とメアは南の魔法石を調べる。ウル様を城まで送ってやってくれ。」


「ええ、任せてちょうだい。行きましょうウル姫様。」


「う、うん。ありがとうセレス。」



セレスはウルを送り、ヴェールとルージュは各々帰路に着く。







ーーーーーー


城内の廊下である話が聞こえてくる。


「なぁ、知ってるか?ここの真横にある宝物塔の最上部にとある人物が閉じ込められてるって話。」


「それホントなのかよ。噂でしか聞いた事ねぇから怪しいんだけど。」


「それがさマジなんだよ。今日も同僚が配膳係で行ってんだよね、帰ってきたら話聞いてみようぜ。」





ーーーーーー


宝物塔最上部



「はぁ、憂鬱だ。なんで今日に限って俺なんだよー。ここってあれだろ?亡くなった王と王妃の()()1()()()()が閉じ込められてるって噂の。本当なのか。ま、まあこれ運ぶだけだし置いてさっさと戻ろう。」


そういう兵士は簡単な食事とスープが乗ったトレイを持つ手はカタカタと震えていた。


「ここに置いて、扉を3回叩く。これでよし、さっさと帰ろ!!」



パタパタと足音がなくなってから数秒後、重厚な扉の下の部分がキィと開き、トレイを回収する。

宝物塔最上部、本がぎっしりと詰められた部屋にベッドが1つ、そのベッドの上に【厄災戦争の記録】と書かれた本と【テトラの日記】と記された手帳が置かれていた。


トレイからパンを取り、窓の近くでそれを食べる淑女が1人。


「魔力の流れがおかしい。なにかが起こる。だけど、何があっても貴女(ウル)はこの私が助ける。お母様との約束だもん。」





ーーーーーー





それから数日後のとある日

東の森、エルフの郷・西の坑道 ドワーフの町で不穏な影が動き始めていた。



「きゃははは!ついにこの時が来たみたいね。さぁ楽しいショーの始まりだよ!!」



拙い文章ですがここまで読んでいただきありがとうございます。


次回の展開もお楽しみ頂けるように頑張りますので


これからも応援のほどよろしくお願いします。

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