双子の賢者
息を切らしたウルの目の先に居たのは街中には目のつく黄色の髪に白い法衣を着た背の高い男と少し小柄の女がいた。
「あ!ウルさま!やっときた!!」
「ごめんなさい、少し遅れてしまったかしら?」
「ギリギリセーフだよ?それにしても珍しいね、寝坊したの?」
「こら、メア。姫様に馴れ馴れしくしすぎた。他の目もある少しは気にかけろ。」
「ちぇ、いいじゃーん別に。シャルはいつも一々うるさいな」
「は?なんだと」
「はい!そこまで。遅れてしまったのは私が悪い事だもの。喧嘩はそこまでにしてね。シャル、メア。」
この都市には王族に代々仕える守護精霊なるものが4家いる。
彼らは4家の内の1つ、時を司るクロノス家の
双子の守護精霊シャル・クロノスとメア・クロノス。
時魔法は唯一彼らしか扱うことが出来ない。
「それで、今日はなにをするの?2人とも。」
「え!?前に言ったじゃん。今日は3人でこの都市を囲うように設置されている結界装置の巡回だって。」
「あー、都市を囲う塀に4ヶ所埋められているっていう特別な魔法石だったっけ?」
「そうです。姫様。今日は定期点検の日で綻びがないか見て回ろうとメアが誘った次第です。」
「確かそうだったわね。忘れていたわ。」
「忘れるなんて酷いよー」
そう言うとホロリと涙を見せるメア。
「嘘泣きはよせ、バレバレだ。」
「ちぇ、姫様心配してそうな目してたから行けると思ったのに余計なことしないでよねシャル。」
「え、嘘だったの?もう、メアったらあまり意地悪しちゃダメよ。」
「はーい!じゃあ行こっか!まずは私たちの担当の北の門へレッツゴー!」
エピソード2の閲覧ありがとうございます!
これからも応援、よろしくお願いします!!




