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世界でも注目されている元プロゲーマーは、隣の幼馴染のせいでVTuberになる  作者: 白崎奏
2章 開幕!HESKAL杯

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第51話 本気の無双劇

さて、HESKAL杯の順位を決定する6マッチ目。

5マッチ目時点で2位と1位もあと少しというところだが、

スナイパーでの無双はほぼ不可能に近い。


というのも5マッチ目の時、明らかに室外での戦いを避けている印象があった。

それは4マッチ目の時にキルログでたくさんスナイパーキルが流れたことで、皆警戒をし始めたのだろう。


何はともあれ、スナイパーは効かない。

だが、それでもキルを取りにいかないといけない。



(街降りからの戦闘狂か)



敵がたくさん降りている街に俺も降りて、敵を全員一掃するというもの。

これが一番キルを稼いでいけるのだが当然リスク管理も必須だ。


だが、ここで攻め気で行かないと後悔しても仕方ない。



俺は6マッチ目スタート直後、今まで降りていた過疎地ではなく、

ある街に降りる。

一応こういう場合を兼ねて、何度か街降りからの立ち回りをした。

それが今活かされるのだろうか。


「さてやるぞ!!」


俺は活を入れる。

最後まであきらめずに、集中しようと誓った。






やはり、同じ考えをしている人が多いのだろうか。

俺の降りる街にも敵が大量に湧いていた。

だが、何度も練習したおかげで、狙っていた家に一番最初に到着する。

降りるとすぐに武器を拾って戦闘しに行く。


敵がまだ物資がそろってないところを狙うのだ。




家でアサルトライフルを拾う。

とりあえず中距離武器ということもあって、

俺はまだ家に着いてない宙に浮いている敵を狙う。


敵もまさか、初動降りで狙われると思っていないのか、次々とキルポイントの餌食になる。


もう見当たらなくなってきたら、次は隣の家を襲う。

敵はまだ漁り中だったので、簡単に敵が倒せる。


初動は基本シールドは回復を飲まないと付けれない。

だが、敵を倒して俺はシールドを張っているので、他より断然有利だろう。



倒した敵からはサブマシンガンがドロップしたのでこれも持つ。


そして横の家を襲う。


この繰り返しだった。




やはり初動攻めると、HP的にも有利だということもあり大量にキルができる。

しかも敵を倒すことで物資も集めれるので一石二鳥だ。





俺の今の武器構成は、サブマシンガンとショットガンだ。

さっきまではスナイパーを持っていた。

だがもう対策されている今必要はない。

このままずっと攻め続けて、ポイントを集めた方が効率がいいだろう。




街には俺を含めて9人くらい降りていたのだが、俺が全滅させた。


つまり今は8キルだ。

5マッチ目のキル数より増えてて面白い。


「さて、敵探すかあ」



白海ネスイの真の無双劇が始まった。


【コメント欄】

ー視聴者置いてけぼり

ーこれが本当の人外か

ー初動8キルとか意味わからん

ーてかスナイパー以外もうまいのか

ーそれな

ーそれな

ーそれ

ースナイパーでさええぐかったのに

ーサブマシンガンのエイムやば

ーもうなんでもできそう

ーてか今登録者数増えてね?

ー96万

ー100万行くぞこれwww

ー同接12万とか見たことない

ーえぐいなあ……

ーもはやこれ1位だろ

ーキルペース過去最高かも

ーだろうな

ー知ってる






視聴者が置いてけぼりにされていることを、いざ知らず。

ずっと敵を探していた。


今回降りた街の近くにももう一つ街がある。

そっちはあまり敵が降りてる印象はないが、何人かは居るだろう。


まだ初動からそんなに立っていないので、そこまで場所を移しているわけじゃないだろう。

戦闘すら起きてなくても不思議ではない。


俺は走ってそこまで向かった。


予想通り敵はまだ何人か残っているようだった。

別々の家に降りているからなのか、別に戦闘は起きていなさそうだった。


(やるか)



とりあえず手前の家に入り込む。

敵は俺の足音に気が付いて、すぐに攻めに来る。

だが壁に身体を引く。

敵はもう少し先に居るのかと思って、そのままこちらに向かってくる。

そして角を曲がったタイミングで、俺はジャンプをしながら敵を倒す。


角待ちはおそらく敵も読んでいただろう。

だからしゃがんでいても弾が頭に当たってしまう可能性がある。

だが、ジャンプしていると、頭の位置は上になるので、胴体に被弾しやすくなる。

そして撃つ側はジャンプすることで頭を狙いやすくするのだ。




この銃声を聞きつけたのか、別の家からも敵が向かってきていた。

まだ少し距離があったのでサブマシンガンに切り替えて撃ち始める。

相手が安直な移動だったことで、俺は頭に全弾当てて溶かす。



そしておそらくあと1人残っていた。

だが、そいつは街を出て逃げようとしていた。

なのでその場にあったスナイパーに切り替えて、敵を撃つ。


滑らかに、高精度なエイムによってこれで3キルできる。


そして初動からキルログが激しく流れたからか、敵同士の接触は激しくなった。

そのおかげで敵を見つけやすくなる。


俺はスナイパーから再び同じ武器構成に戻して、敵を探す。


しばらく街がないので敵を効率的に狩れないのだが、それでもそこらへんを移動している敵は居る。

現に少し遠くの方で移動していた敵が居た。


だがサブマシンガンとショットガンでは、全然ダメージが入らない。

ならば、ここでアイテム グラップラーの出番だ。


相手に存在がばれても良いので俺はアイテムを使って近づく。

敵は俺にアサルトライフルを撃って当てようとする。


だが、俺はグラップラーで木を渡り歩き、フェイントをかけたりしたおかげで被弾は最小限だ。


そして近距離になった時敵は武器を切り替えようとする。

だがその隙に俺はショットガンで頭を一発。

それでも死ななかったのですばやくサブマシンガンに切り替えて後は祈る。




きれいにエイムが当たり、また1キルだ。

これで12キルと良いペースだった。


そしてそのまま先にある街に向かって走っていった。



【コメント欄】

ーうん

ーこれはえぐいな

ーマナがめっちゃ推してたから見に来たけど……

ーやべえな

ー何か一人だけ桁違う

ーこれ1位取るぞ

ー司会と実況の二人困惑

ーあっちのコメント欄も同じ感じだわ

ーえぐいな

ーこれは推せる

ー誰かこいつに勝てる奴いるか?

ー無理

ー出来るわけねえ

ー勝ちたい

ー戦っても瞬殺されそう

ー氷さんは?

ーまだ生き残ってるよ

ーこの2人の戦い見たい

ーそれな




どこも戦闘が過激になり、残り人数は次々と減っていった。

今までなら40人くらい残っていそうなのに、このマッチはもう20人くらいしかいない。

だが、俺はそんなのお構いなしにどんどん攻める。


まず敵同士が戦っている家を見つけた。

なのでショットガンを持って侵入して、漁夫の利で2キル。

これだけでもおいしい。


だが流石に周りの敵は狩りまくったのでほぼ見当たらない。


(どうしよっかな)



1位とのポイント差をうっかり見忘れていた。

なので今これで足りるか全然足りないかの目安すらも分からない。

だからこうやってキルしまくるしかない。

今14キルと結構してきているのだが、これで足りるかと言われると微妙な気がする。


俺はそう思い、敵を再び探す。



少しキルログも落ち着いたかと思ってみると残り人数は5人だった。

俺は二度見した。


「え?」


声にも出てしまった。

流石に残り人数が少なすぎて笑ってしまった。

このマッチでほとんどの人が戦闘しないといけない考えにたどり着いたのだろうか。

確かに中盤キルログはがすごい早いペースで流れていた。

だがまさかもうこんだけしかいないとは思わなかったのだ。


「敵探すか…」



こんな戦況の中から勝ち抜いた5人だ。


注意していかないとな…、そう思った。




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