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世界でも注目されている元プロゲーマーは、隣の幼馴染のせいでVTuberになる  作者: 白崎奏
1章 新参VTuber誕生

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第14話 初配信は終わる

「さて、ここまでにしようかな。」


2マッチしたところで、時間も一時間が経とうとしていた。

俺もこのゲームに初めて触れたので、なかなかに上手く出来ず、疲れた。


―これは…王者交代か

―ヤバイの見た

―VTuber大会が楽しみ

―いつだっけ?

―そろそろじゃない?


VTuberだけの大会というものがあるらしい。

それに視聴者のコメントを見ていて、春陽さんはかなり強いらしい。


「ちなみに皆さん、一応基本は日曜日と水曜日に配信します。」


日程はチーム練習(?)と被らず、blancとしての配信も被らないようにした。


「では、おつねす!」


俺が考えた言葉でしめた。


―おつ~!

―お疲れです

―おつねす

―おつ

―お疲れ様!


俺は配信を切ると一気に椅子にもたれた。

初配信のゲームで負けたくなかったので、集中した反動が来たように感じる。

とりあえず、pcを閉じてリビングに向かった。


意外にも夜音は居なかった。


「はぁ疲れた」


小さく呟きながら

冷蔵庫からジュースを取り出して飲みながら、ソファに座る。

明日のチーム練習で皆から何を言われるかは不安だと思いつつスマホをいじる。


SNSではネスイについて色々な評価が出ていた。

そこまで批評があったわけではなかったようだ。


中でも一番多かったのが《ゲームコラボ》という単語。

おそらく他のVTuberとのコラボを望んでいるだろう。


流石に2回目にするのは早いのでする気はないし、誰もコラボの打診に来ないだろう。



流石にコラボ打診は来ていないだろうが、一応DMが来ているか見る。


すると、《1件メッセージが来ています》という表示があった。

中を見てみると、


(春陽のゲーム部屋って本物、か?)


コラボの打診に最初に来たのは春陽さんだった。

もちろん本物だった。

メッセージ内容は、次の配信日に君のチャンネルでコラボしようということ。


俺は断ることが出来ず、OKを出してしまった。



もうどうにでもなれと思い、寝室兼勉強部屋に向かう。


明日は学校だ。

今まであまり睡眠を取れなかったので、早めに寝た。





朝は夜音による感想から始まった。

早朝に起きると、目の前に彼女がいた。


「お疲れ様!配信見たよ」


目を覚ますには十分な声量で目が覚めた。


彼女は色々昨日の直した方がいいところを言ってくれた。

まとめるともう少し、コメントを拾うとか、参加型を増やすと面白そうだということだ。


話に付き合うのは朝だけだと思っていた俺を殴りたい。

帰ってきたら先に彼女は家に入っていた。


色々な意味の疲労で夜音の言っている事があまり理解できなかった。


「だから、最初のコラボは私ね」


夜音は何か誇らしげな顔をしていた。

コラボさせてもらってありがとうと言わせたいような顔だ。


「あ、春陽さんとコラボするからその後ね」



夜音は悔しそうな顔になり、


「あいつ!私を置いといて…」


まぁ怒ってなくて安心した。

こいつが怒ると俺の家が荒らされる。

そして片付けないで帰るので厄介だ。

だが、そんな言い方を二期生に対してするということはもしかして、


「夜音は二期生か一期生のどっちか?」


「え?知らなかったの?私は二期生だよ」


こいつも二期生だった。

HESKALにいるVTuber全員を網羅しているわけでもない。

男性VTuberも特に少なく一期生と三期生に一人ずつだけらしい。


とりあえずご飯作るかと思いキッチンに行く。


「そういや、海斗ってあんなにゲーム上手かったんだね」


「おっと」


手に持っていた野菜を落としかけた。

そっか、夜音は俺がゲームすること自体不思議だったのか。


「ちょっとはやるよ」



「あれはちょっとの事で出来るようなプレイスタイルじゃないでしょ。大体ライトハンドピーク使ってる時点で…」


ライトハンドピークとは右に銃を出して攻撃するやり方だ。

基本銃を持つのは右手だ、

身体を出来るだけ出さないで、食らうリスクなどを減らすために使うテクニックだ。


「あれは誰でも出来るじゃん」


正直たまたま出来たと言ってもいいかもしれない。


「あのエイム見ると、化け物ね」


まぁ確かに吸い付けられたとまでは言い過ぎだが、大分当たった。


「夜音のプレイを見たいな」


俺が見たプリームの配信は、あのマシュマロ返しの一回だけなので、どんなプレイか見たことがない。


「今度ね」


彼女は机に置いていた自身のスマホを触りだした。

見た感じ、冒険型のゲームだった。

VRゲームにもいくつか冒険型オンラインゲームがある。

両手に持つコントローラーが必要だが、いつか使うかと思いすでに買っている。

なお、一度も使ったことはないが…


「そういや、夜音はVRゲームしたことあるのか?」


【end world】にはもうすぐVR版が出るらしいので、触れているのかなと思った。

彼女は俺の方に顔を向いて、


「50万くらいするのよ?簡単には買えないよ」


まぁ確かに言われてみればそんな感じもする。

俺は両親に買ってもらったが、今考えるとよく買ってくれたんだなと思った。

そういう意味では家庭として恵まれていたんだろう。


「そっか」


いつかやらせてあげようかなと思い、出来上がった肉じゃがを二人で食べた。




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