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世界でも注目されている元プロゲーマーは、隣の幼馴染のせいでVTuberになる  作者: 白崎奏
3.5章 過去編

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第100話 Destiny's decision comes suddenly

3.5章です。賛否両論多いです。最悪4章に飛ばしてください。

運命は人を選ばない。


だからこそ不幸という運命を誰か特別に与えているわけではない。


そして人を選ばないからこそ全員に分配されるべきものなのかもしれない。



だが、それは違ったのだ。

ある一人の少女に大量の不幸が、突然降り注いできた。




運命は時と場所を選ばなかったのだ。




俺にとって運命というものは残酷だった。






------------------------------------------------------------------------




「帰ってきたあああ!ただいまああああ」



夜音が急に空港前で叫んだ。



「夜音~うるさいぞ~」



流石に人の目に付きすぎて恥ずかしい。



「あ、ごめんごめん。久々すぎて。」



「電車乗るぞ~こっちこい」



「あ、待ってえ」



春休みにも入り、俺たちは地元に帰ってきた。


自分たちが今住んでいる場所から移動時間5時間ほど、


遠いところではあるが、たいして田舎ではない。


俺たちは早朝から長時間かけてここまでやってきた。



「そういや、親が居ないんだっけ」



「うん。そうだよ~」



やはり親はいないか。


俺の親も彼女の親も海外転勤などが多く家にあまりいない。


そのおかげでたくさんお金をもらってる生活しているというわけだ。



「早く友達に会いたいな」



「そうだな」



まあ、俺は友達がほとんど居ないし何も思わないが。


とりあえず目的地まで行きますかあ。


電車に乗ってさらに都市部へと向かっていった。


-------------------------------------------------------------


「来たああ」



「懐かしいな」



まだ1年しか経っていないが、それでも懐かしさは残っている。


彼女も懐かしそうにあたりを見ているようだ。



「そんなに変わってないか……………?」



「そうだね!とりあえずいつものとこ行こ!」



そう言って彼女は駆け出して行った。


おそらくいつものビルというのは彼女がよく行っていたショッピングセンターだ。


正直なんでも売ってるし、映画館もあるしフードコートもある。


ゲームセンターも付いてるしここ行けば何とかなるみたいな場所だった。



「でも何買うんだ?」



「買わないよ?見て回るの!」



ウィンドウショッピングというやつか。


いや、帰郷して一発目にするやつじゃないでしょ。


しかも俺たちまだ荷物持ってるままだぞ?



「良いから良いから」



そう言って俺は彼女に手を引っ張られて連れ去られた。


-----------------------------------------------------------------


「はあ…疲れた」



特に意味もなくただ彼女に付いてひたすら歩いていた。



思わずため息をついた場所。


ここが俺の家だった。


一応家主は親なのでまだ残っているようだった。



もちろん近くに夜音の家もあるので彼女はそっちに向かった。


まあじきに来るだろと思いつつ、俺も懐かしみのある場所に向かった。






「うわ…懐かしい」



思わず口に出してしまって自分自身も驚く。


だがそれくらい懐かしいのだ。



(こんなに部屋広かったっけ)



そう、俺は自分の部屋に来たのだった。


引っ越ししたもののモニターやキーボードは置いていた。


というのも、どうせならと色々と全部変えたのだった。



「まだ使えるかな」



横にあった机に荷物を置いて、コンセントにプラグを刺す。


すると、聞き覚えのある音とともにモニターが付いた。



「うわあ、まだ使えるのか。」



このPCが俺のプロゲーマー時代を支えたのかあ。


と謎に感慨深くなりつつも色々触ってみる。



「うわあ、この触り心地良いなあ。懐かしいな」



言葉に表せない感動に直面しつつ、色々と触っていると。



「海斗~!行くよ~!」



と夜音の声が聞こえた。


あ、そういえば。


と思いだし、バッグをもう一度背負った。



「今行くよ!」



本来の目的は帰郷して友達と会うというわけではなかった。


俺が降りると彼女は玄関で待ってた。


ごめんごめんと言いつつ靴を履き、扉を開ける。



「じゃあ行こうか、病院に」





そう、本来の目的は病院だった。


----------------------------------------------------------


ちなみにだがもちろん彼女には適当に言っている。


定期的な健診とかごまかしたら彼女は普通に納得した。


でも、そんな簡単なものじゃない。



「じゃ、行ってくるね」



夜音は診察室へ向かっていった。






以前からちょっとずつ彼女がおかしい日があった。


それに過去の事もあり、俺は不安でいっぱいだった。


最悪な事態というのがもちろん俺の頭に浮かび、そして消えた。



流石に大丈夫か



そう言い聞かせてもどうにでもならないくらいの不安だった。



「ただいま」



彼女が戻ってきた。


そして次に



「なんか後日また検査だってさ。お金払って帰る?」



「そうか。そうだな」



ん?と違和感を感じつつ、でも病院の先生が言うならそうなのか?


そう思ったのだが、嫌な予感が当たっていた。



ちょうどお金を払って帰ろうとしたとき、後ろから肩をたたかれたのだ。



「海斗君だよね?大事なお話があるからちょっといい?」



「え?あ、はい」



ここの病院の担当する先生だった。


名前はちょっと覚えてないが、結構前から看てもらってる先生だ。

珍しく男の先生だったなっていうのを今思い出した。


「え?じゃあ、私も」



「いや、夜音ちゃんは良いよ。ちょっと二人だけのお話だから。」



その突き放すような言葉に俺は完全に確信した。


彼女にとって何も違和感が無かったようですぐに帰ってくれた。




先生が無言でとある相談室に入っていく。


そして続いて俺も入る。


どちらも椅子に座ったところで、俺から話を切り出した。



「先生。あの件ですか?」



「大変なことが起きた。」



「え…」



もうすでに嫌な予感だ。


というか嫌でしかない。






「あなたに二つの選択肢を渡す。あなたの決定が最優先と親御さんも言ってたからな。」



俺は黙って、その続きを待った。



「彼女には今を生きる彼女と昔を生きた彼女の二つの人格が互いに存在している」



「昔を生きた彼女、それを殺さなければこの先夜音ちゃんは生きれない。」



俺は言葉の意味を理解するのに時間がかかった。



「もちろん選択するのはお前だ。だが、出来るだけ早く選択してほしい。」









「詳しく説明をお願いします、、」



俺の頭では理解できないということを自覚するまで長かったようだ。


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