番外編 文化が変われば意味も変わってきます(※)
えーと、今回は短いバレンタイン特別番外編で時間軸は今の話より少し後になります。
リンシアの髪型ですが何やかんやで切ってこの長さと言う感じでいこうかなと
時々、気分で伸ばしたりもします。
【リンシア視点】
第2節の14日。
つまり、前世で言うバレンタインを迎えようとしていた。
雑貨店などでチョコレートの陳列が増え、ハート形の包装なども置いてあった事からこの世界にもバレンタインはあるようだ。
前世ではあまりよい想い出もなく私を裏切ったあの男はチョコレートを渡しても『こんなものに金を使うくらいなら別の事に使え』と悪態をついたものだ。
よく何年も結婚生活が続いたなぁ。
「さて……」
レム家の厨房を借り、私はチョコレートづくりをしていく。
料理は無心になれるから好きだ。余計な事を考えずに済む。
ただ………
「久しぶりにやるとミスるなぁ」
見事に失敗。
出来たのはハート形の1個だけ。
「うーん、こういう事もあるよね」
「あれ。リンシアさん。何やってるんですか?」
キッチンにやって来た弟君を見た私はにっこりとほほ笑みを向けた。
「弟君、ラッキーだね」
「え?」
私は1個だけ成功したハート形のチョコレートを摘まむと弟君の口に放り込んだ。
「ふふっ、いつも色々助けてくれてありがとうね。これはお礼だよ」
すると弟君は耳まで顔を真っ赤にして震えだす。
あれ、どうしたんだろう?
一方、時を同じくしてキッチンに来てその光景を目撃していたユズカちゃん、ベルちゃん、マリィちゃんの姉妹達もその光景に顔を真っ赤にしていた。
え?あれ?あれ?
「り、リンシアさん大胆っ!!」
「そ、そんな所までお兄ちゃんと関係が進んでいたの!?」
「マリィ、ダメだよ。子どもは見ちゃダメなり!!」
ベルちゃんが慌ててマリィちゃんに手で目隠しをしていた。
マズイ、何かやらかした感がある。
するとそれを遠くで見ていた長男君が『声』を飛ばしてきた。
『あのさ、こっちの世界でバレンタインにチョコを渡すのって夫婦の習慣なんだよ』
なっ!?
『そんでもって未婚の男女間でそれやった場合な、『私はあなたに全てを捧げます。今夜、部屋の鍵を開けときますね』ってメッセージだかんな?』
いやぁぁぁぁぁぁっ!!?
無茶苦茶ダメな奴じゃん!
このままじゃ私、バディの弟に発情して誘惑している痴女じゃない!!
チョコレートを咀嚼しながら弟君の顔は茹で上がりそのまま仰向けに倒れて行った。
「いやぁぁぁ、弟君!?」
こうして誤解が解けるまでちょっとした騒動になったのだった。




