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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第6章 結成、ユニークなレギオン?

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第92話 そして、少年は決意した

 ちょっと長めの、サブタイトル「そして、少年は」第5弾です。


 (あれ? 今、俺何て言われた?)


 自分の迷いを正直に話し、そのことで神であるツクヨミに謝罪した春風だが、その後ツクヨミに何を言われたのかわからなかった。


 聞き間違いかもしれないと思った春風は、恐る恐る顔を上げてツクヨミに尋ねた。


 「あの、すみませんが、今何と仰ったのですか?」


 「ああ、すみません、()()()()()()()()()の間違いでした」


 どうやら聞き間違いじゃないと理解した春風は、大慌てでツクヨミに詰め寄った。


 「いやいやちょっと待ってください! 『許す』って言ったんですか!? 『許す』って何ですか!?」


 「言葉の通りですけど」


 「おかしいでしょ!? 俺、ここきてからほんの数日しか経ってないんですよ!? ほんの数日でここまで迷ってるんですよ!? 普通に考えてここは、『この軟弱者が!』とか、『お前の覚悟はその程度か!?』とか言って思いっきり罵倒するところでしょ!?」


 「え、違いますけど?」


 「また即答されたよぉ!」


 そう叫んで膝から崩れ落ちて四つん這いになった春風。ツクヨミはそんな春風の肩をポンと叩いて優しく話しかける。


 「春風君」


 「……何ですか?」


 「安心してください。それは、()()()()です」


 「……どういう意味ですか?」


 「君がそこまで迷っているってことは、それだけ君が、この世界のことをしっかり見て、しっかり向き合っている証拠です」


 「それは……」


 「出来たんでしょ? 『大切な思い出』と、『大切なもの』が」


 「!」


 ツクヨミにそう尋ねられたその時、春風の脳裏に浮かんだのは、この都市でハンターとして過ごした日々の記憶だった。


 (そうだ。ハンターの仕事は大変だし責任が大きかったけど、凄くやり甲斐があった。都市の住人は良い人が多かったし、先輩ハンター達の話も楽しかった……ああ、そうか、俺……)


 「……はい。出来ました」


 (いつの間にか、大事なものが出来てたんだ)


 春風の返事を聞いてツクヨミが「うんうん」と頷くと、


 「それに……」


 「?」


 ツクヨミは「よっこらしょ」と春風を立たせると、


 「今まさに、新たな『大切』が生まれようとしているしね」


 「え……あ!」


 そう言われた春風が後ろを振り向くと、そこにはアリシア達がいた。


 「さっき総本部長殿が言っていた『レギオン』だったかな? 私達は大いに賛成しているんですよ。彼女達の存在が、君をさらに強くしてくれるでしょう」


 「で、ですが俺、いずれは地球に帰る身ですし、それに、こちらの事情でアリシアさん達を巻き込んでるうえに利用するみたいで、その……」


 春風が最後まで言おうとしたその時、アリシアが近づいてきて、


 「ハル君……いや、春風君で良いのかな?」


 「え、あ、はい。何でしょうか?」


 「私達の命は君によって救われた。今こうして生きているのは、間違いなく君のおかげなんだ。だから今度は、私が君を助ける番なんだ。だから……」


 そう言うと、アリシアは春風に深々と頭を下げて言う。

 

 「私を、君が作るレギオンに入れてほしい」


 それを聞いて、春風が「えっと……」と迷っていると、今度はアデルが近づいてきて、


 「俺は……」


 「?」


 「正直、まだ信じられないって気持ちが大きいし、あんたには色々と複雑な想いがあるけど……」


 「アデル……」


 アデルは真っ直ぐ春風を見て言う。


 「あんたが、スゲエ奴だってのはわかった。俺は、あんたの側で、強くなりたい。だから……俺もあんたのレギオンに入れてほしいんだ!」


 アリシアに続いて、アデルも春風に頭を下げて頼む姿に触発されたのか、さらに、


 「だったら、あたし達も入るよ! あんな話聞かされて、黙っていられるわけないもん!」


 「……同じく」


 と、ケイトとクレイグも参加を希望した。


 そして、


 「ルーシー」


 「う、うん」


 フィオナとルーシーも、春風に近づいて、


 「春風さん、私達もレギオンに入ります」


 「わ、私、さっき断っておいてこんなこと言うのもおかしいですけど、で、でも今は、みんなも一緒ですし、それに、同じ固有職保持者の私なら、出来る事、あると思います」


 2人の決意に春風がたじろいでいると、


 「俺達もいるよ!」


 と、総本部長室の扉をバンと開けて、イアン、ニコラ、マークの3人が入ってきた。


 「え、ちょ、君達いつからいたの!?」


 突然の登場に驚く春風に、イアンが答える。


 「途中からだけど、話は全部聞いたよ!」


 「あたし達も、おねにーちゃんの事助けたいもん!」


 「ぼ、僕も、頑張る!」


 春風にそう決意を示す幼い3人を見て、


 「ちょっとぉお! 私達を忘れないでよぉ!」


 と、リアナが春風の肩に手を置いてそう言った。その横ではジゼルが「私もいますよ」と言わんばかりの表情をしていた。


 (ああ、俺、本当はこういうのしょうにあわないんだけどなぁ)


 そう思っていた春風は「ハァ」と溜め息を吐くと、


 「何だよ、これじゃさっきまで迷ってた俺、馬鹿みたいじゃん」


 と言って、スッキリした笑みしてフレデリックの方を向いた。


 「フレデリック総本部長さん」


 「何ですか?」


 「まだ迷ってる部分はありますが……俺、レギオンのリーダー、やります。そしてここにいるみんなと一緒に白金級ハンターになって……」


 春風はチラリとツクヨミを見た後、すぐにフレデリックに視線を戻して、


 「地球も、この世界も、両方守ります!」


 そう決意を露わにした。


 フレデリックはその姿を見て、


 「はい、わかりました」


 と言って、「フフ」と笑うのだった。


 


 

 

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