表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第5章 対決、断罪官

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/609

第70話 断罪官、現る


 (オイオイ、何でコイツらがここにいるんだよぉ!?)


 突然現れた黒い鎧を纏った集団ーー断罪官に、春風達は驚きを隠せないでいた。幼いイアン、ニコラ、マークは、怯えてアデル達の背後に隠れた。


 そんな状態の春風達を前に、リーダーらしき40代くらいの男性が、アリシアをチラリと見て口を開いた。


 「久しぶりだな。アリシア」


 「ウォーレン大隊長。何故、あなたがここに?」


 アリシアにそう問われると、ウォーレンと呼ばれた男性は、今度は春風をチラリと見て答えた。


 「その少年から尋常でない狂気に満ちたオーラを感じてな。悪いが後をつけさせて貰った」


 (え、俺の所為かよ! ていうか、俺そんなオーラ出してたの!?)


 ウォーレンの言葉にショックを受けた春風。そんな春風を無視して、ウォーレンは話を続ける。


 「まぁそれは置いといて。アリシアよ、貴様が殺した小隊の隊長と隊員達だが……」


 「?」


 「全員、生きているぞ」


 「え!? それは本当ですか!?」


 「ああ、貴様は感情に任せて奴らを手にかけたと思っていたようだが、実際は死の一歩前の状態だったのだ。今は全員治療を受けている」


 (それはそれで大丈夫なのか?)


 「そ、そうですか」


 ウォーレンから告げられた事実に春風は「?」を浮かべたが、アリシアはホッと安心した表情になった。


 しかし、


 「だがそれでも、貴様は我々と神々を裏切った反逆者である事に変わりはない。安心したままそこにいる異端者どもと共に、この世から消えて貰う」


 そう言うと、ウォーレンは腰に下げた長剣を鞘から引き抜き、切先を春風達に向けた。


 『っ!』


 「そして、もう1人」


 ウォーレンは再び春風をチラリと見て目を細めた。


 「確か、ハルといったな?」


 「……ええ、そうですが」


 「貴様は我々に対して、3つの『罪』を犯した」


 「ハァ? 『罪』?」


 いきなりわけのわからない事を言われて、春風は再び「?」を浮かべた。それを察したかの様に、ウォーレンは春風の「罪」を語った。


 「1つは当然、そこの異端者どもと関わった罪。2つ目は、神の名の下に正義を執行する我らを、盗人と同列に扱った事。そして3つ目は……」


 『……(ゴクリ)』


 ーークワッ!


 「我が隊員達の、()()()()()()罪だ!」


 4秒の沈黙。


 「………え?」


 「聞いたぞ。貴様は昨日、男である事隠して隊員達の惑わし、その心を傷つけたそうじゃないか」


 その言葉を聞いて、アリシア達は一斉に春風に視線を向けた。そう、


 ーーお前、そんな事をしたのか?


 という念を込めた視線を、だ。


 「はぁ!? ふざけんなよ! アンタんとこの隊員が勝手に勘違いしてきたんじゃないか(まぁ、最後はちょっと悪ノリしちゃったけど)!」


 それまで呆けていた春風は、ハッとなってウォーレンにそう言い返した。だが、


 「そして私も、貴様が男だと知って……」


 「な、何だよ」


 「激しくショックを受けた」


 「アンタらって、アホなの!?」


 「黙れ! 全ては男でありながら、そんな可憐な少女の様な顔を持つ貴様が悪い!」


 (ええ?)


 あまりにも理不尽すぎる事を言うウォーレン。そんなウォーレンの背後で、隊員達が「そうだそうだ!」「貴様が悪い!」と叫んでいた。そしてよく見たら、そこには昨日春風をナンパしてきた隊員の姿もあった。


 「というわけで、貴様もそこの異端者どもとここで死んでもらう。恨むのなら、そんな可憐な少女の様な顔を持った貴様自身を恨むんだな!」


 (え、えぇ? マジでぇ?)


 ウォーレンからそう宣言された春風は呆然となったが、


 「……あったまきた!」


 と、すぐに怒りが込み上げてきた。


 春風は腰のポーチに手を突っ込むと、


 「アリシアさん達! ちょっと集まって!」


 と言って、背後にいるアリシア達を集めた。


 それを確認すると、春風はポーチから「何か」を取り出し、それをアリシア達の頭上に投げた。


 すると、「何か」を中心にそこから光のベールの様なものが広がってアリシア達を包み込んだ。


 「き、貴様! 何をした!?」


 驚いたウォーレンは怒って春風を問い詰めた。春風は落ち着いた口調でそれに答える。


 「ちょいと結界を張らせて貰った。コイツは()()()でな、俺に解除させるか、それとも俺を殺すか、どっちかでしか消す事は出来ない。もっとも、俺は解除する気はないがな。つまり、コイツらを殺したかったら……」


 春風は腰の彼岸花を抜き、切先をウォーレン達に向けて言い放つ。


 「この俺を、先にぶっ殺すんだな!」


 


 


 


 

 


 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] ぶっちゃけ話の展開が毎回詰まらない 今回は特に酷い、シリアス展開の会話の途中に俺の純情をとか言われても全く面白く無い [一言] 笑えないギャグ程詰まらない物は無いよね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ