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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第16章 決戦前

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第537話 春風の「決意」と……

 お待たせしました、本編新章の始まりです。


 それは、魔導フライング・シップに乗ったギルバートらが、セイクリア王国に着く少し前のことだった。


 空に浮かび上がった「王都だったもの」こと次元艇セイクリアの上空にて、


 「こいつが、『世界』を渡る『方舟』だと?」


 と、春風が目の前にいるラディウスにそう尋ねると、


 「そうだ。我々はこの『方舟』を使い、これまでも様々な世界を手に入れてきた。もっとも、どの世界も数日か、長くてほんの数年で滅んでしまったがな」


 と、ラディウスは涼しげな表情でそう答えた。よく見ると、彼の口角が僅かに吊り上がってるのが見えて、それが春風を激しく不快にさせた。勿論、表情は出さないようにしている。


 すると、


 「……では、もし仮にもこの世界が滅べば、あなた方はまた別の世界に攻め入るつもりなのですか?」


 と、隣にいるウィルフレッドが、ラディウスに向かって静かに尋ねた。


 因みに、春風達に保護されている幼い少年少女2人は、彼らの会話を聞いて不安そうな表情浮かべている。


 ウィルフレッドの質問に対しラディウスは、


 「まぁ、そうなるな」


 と、しれっとした態度でそう答えたので、


 「……あなた方にとって、この世界は何なのですか?」


 と、ウィルフレッドは再び静かに尋ねた。


 そんなウィルフレッドに対し、ラディウスは「フ……」と鼻で笑うと、


 「そんなこと、お前が知る必要はない。どうせ、この世界と一緒に消え去る運命なのだから」


 と、他者を見下すかのような表情でそう答えた。


 その答えを聞いた瞬間、ウィルフレッドは顔を下に向けて、体を震わせながら拳をギュッと握りしめた。


 その様子を見た春風は、


 「そんなことはさせねぇよ」


 と、小さく呟くと、


 「テメェらなんかの思い通りにはさせねぇ。この世界も、俺達の世界も、消滅なんてさせねぇ。テメェらは俺達が、この世界で倒す!」


 ラディウスをキッと睨みつけてそう言った。


 そんな春風を見て、ラディウスは僅かに表情を歪ませると、


 「フン、いいだろう。では明日、またここへ来るといい。ここで……この『次元艇セイクリア』で、世界と互いの『未来』をかけた最終決戦といこうじゃないか」


 と言って、ラディウスはスゥッとその場から消えた。


 さて、残された春風達はというと、


 「……で、どうするつもりだ春風殿?」


 と、ウィルフレッドがそう尋ねてきたので、


 「みんなのところへ行きましょう。色々と話したいことや聞きたいことがありますから」


 と、春風はそう答えた。


 その答えを聞いたウィルフレッドは、


 「ああ、わかった。では、皆のところへ戻ろうか」


 と、コクリと頷きながら言った。


 その後、春風はフライング・カーペットを操作して、外で待っているリアナら仲間達のもとへと向かった。


 


 

 どうも、ハヤテです。


 というわけで、前書きにも書きましたように、今日から本編新章の始まりとなります。


 「決戦前の、ちょっとしたイベント」


 を、テーマに書いて投稿していきますので、どうぞよろしくお願いします。

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