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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第14章 更なる「力」を求めて

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第497話 春風編58 vs勇者(クラスメイト)達

 お待たせしました、1日遅れの投稿です。


 それと同時に、今回はいつもより長めの話です。


 「『彼岸花・神ウチ』、抜刀! 賢者・幸村春風、参ります!」


 そう言うと、春風は新たな刀・「彼岸花・神ウチ」を構えて、目の前のクラスメイト達に突撃した。


 そんな春風に対して、


 「ぬぅ、正面とは小癪な! 行け、勇者達よ!」


 と、モーゼスはその場を動かず、クラスメイト達に向かってそう命令した。


 その命令を受けて、無言で武器を構えたクラスメイト達を見て、


 (さぁて、誰から来るかな?)


 と、春風がそんなことを考えていると、その中の1人が動き出した。


 「お、まずは君か近藤君!」


 動いたのは、クラスメイトの1人、近藤だった。


 近藤は両手に持った、ナイフよりも少し大きくて長めの刃を持つ2振りの小型剣ーー双剣を春風に向かって素早く振るう。


 その瞬間、幾つもの斬撃が双剣から放たれて、それが一斉に春風に襲いかかるが、


 「ハァ!」


 と、春風はそう叫ぶと同時に彼岸花・神ウチに魔力を込めた後、その斬撃に向かって力いっぱい振るった。


 すると、彼岸花・神ウチから放たれた真紅の斬撃が、双剣から放たれた幾つもの斬撃を、全て打ち消した。


 春風はそれを見て、


 (よし、成功!)


 と、心の中でガッツポーズをしたが、


 「ん? ゲッ!」


 突如現れた大きな人影に、思わず驚きの声をあげた。


 人影の正体、それは、


 「遠山君かよ!」


 クラスメイトの1人、遠山だった。


 彼は両手に持っている大きなハンマーを、春風に向かって振り下ろす。


 (避ける? 否!)


 だが、春風はそれを避けようとはせず、


 「このまま、突っ込む!」


 そう叫んで、全身、特に両足に多めに魔力を流して、突撃するスピードを上げた。


 「いっけぇ!」


 その勢いで、春風は遠山にタックルをかます。


 それを受けた遠山は少し後ろに動いたが、すぐに踏ん張って、もう一度春風に向かってハンマーを振り下ろそうとした。


 しかし、


 「まだまだぁ!」


 そう叫ぶと、春風は今度は両腕に多めに魔力を流した。


 そして、強化した両腕ーーといっても右手は彼岸花・神ウチを握ってたままだがーーで、


 「うりゃあああああっ!」


 思いっきり彼を持ち上げた。


 それを見て、


 『も、持ち上げたぁ!?』


 と、仲間達だけでなくモーゼスまでもが驚きに満ちた表情になったが、春風はそんな彼らに構わず、


 「そらよっとぉ!」


 持ち上げた遠山を、近藤に向かって放り投げた。


 「!?」


 突然のことに驚いた登は、すぐにその場を離れようとしたが、残念なことに間に合うことが出来ずに、投げられた一平の下敷きになった。


 「ふぅ、まずは2人っと。後は……」


 と、春風が額の汗を拭う仕草をしていると、


 「ん? フアっ!?」


 自身の真横に「何か」が飛んできたのがわかり、すぐに後ろにジャンプした。


 飛んできた「何か」は春風を通り過ぎると、クルクルと素早く回転しながら、クラスメイトの1人、


 「深見さんか」


 深見舞の手の中に止まった。


 飛んできた「何か」の正体、それは、くの字に曲がった刃を持つ、登の双剣より少し大きめの剣だった。


 因みに、「曲がった」というのは、「折れ曲がった」という意味ではない。刃そのものが、「くの字の形をしている」という意味であり、柄を含めて全体を見ると、それはまさに「ブーメランの形をした剣」のようなものだったのだ。


 そんな妙な形の剣を持った舞を見て、


 「うわぁ深見さん、随分と個性的(ユニーク)な武器持ってんじゃないですか。でも、このコの比じゃないけど」


 と、春風が手に持っている彼岸花・神ウチを舞に見せつけるようにそう言うと、


 ーーピク。


 と、一瞬だけ舞のこめかみの辺りが動いたかのように見えて、


 (あ、ちょっと怒ったかな?)


 と、春風は心の中でそう呟いた。


 その時、


 「……お?」


 春風の左腕に、何かが巻き付いた。


 よく見ると、それは革製の太いロープのようなもので、春風は「何だ?」とそのロープのようなもの先を見ると、


 「ああ、愛島さんか」


 そこにいたのはクラスメイトの1人、愛島だった。


 彼女は持っているロープ……否、革製の鞭で、春風を拘束していたのだ。


 その後、愛島は持っている鞭に自身の魔力を流した。ビリビリと音を立てて鞭を伝っていく彼女の魔力を見て、


 「……すみません、愛島さん」


 と、春風がそう謝罪すると、


 「フン!」


 と、春風も左腕に巻き付いている鞭に、自身の魔力を流した。


 鞭を伝っていく両者の魔力。


 やがて鞭の中央辺りでその2つの魔力がぶつかり合う。


 ーーバチィン!


 結果は、春風の魔力の勝ちで、


 「ギャ!」


 その春風の魔力をくらって、夏芽はそう悲鳴をあげた。


 すると、パキンと夏芽の左耳の辺りで何かが砕ける音がしたので、春風は「ん?」と気になって素早く夏芽の側に移動し、倒れそうになった彼女を抱き止めると、その近くに落ちているものを見た。


 そこにはいくつかの小さな破片が落ちていて、よく見るとそれは、小さなイヤリングのようで、それには僅かに黒いエネルギーのようなものが残っているのが見えた。


 (これ、もしかして……)


 と、春風がそんなことを考えていると、


 「……おや?」


 いつの間にか復活していた登と一平が自身の武器を振り上げていたので、春風はすぐにそれを回避し、そのついでに2人の左耳を見た。


 その結果、


 「うん、やっぱりか」


 登と一平にも夏芽と同じイヤリングをつけているのが見えたので、春風は2人の攻撃を回避した後、登、一平の順にそのイヤリングに自身の魔力を流して、破壊した。


 その瞬間、


 「「うぅっ!」」


 そう呻いて2人はその場に倒れそうになったが、春風によって止められた。


 「よし、残るは……」


 と、春風がそう呟くと、


 「……って、うぉ! 深見さん!」


 すぐ側まで舞が近づいていたのに気付いた。


 春風に向かってブーメランの形をした剣を振り下ろした舞。


 しかし、春風は余裕に満ちた表情でそれを避ける。


 そして、彼女の左耳にも同じイヤリングが付いているのを見つけると、すぐに左手を伸ばしてそのイヤリングに触れて、自身の魔力流して破壊した。


 その後、バランスを崩して倒れそうになった舞を抱き止めたあと、近藤、遠山、愛島の側にそっと寝かせた。「うう……」と呻き声をあげている4人を見て、春風は「ホ。よかった……」と安心したかのような表情になった後、すぐに真面目な表情で、


 「……さてモーゼス。次はどうする気だい?」


 と、モーゼスを見ながらそう質問した。

 


 


 


 


 


 


謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。


 今回の話の流れを考えていたら、思うようにまとめることが出来ず、結果1日遅れの投稿となってしまいました。


 本当にすみません。

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