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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第13章 新たな「旅立ち」に向けて

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第382話 占いが終わって……


 エスターによる春風、リアナ、水音への「占術」という名の占いが終わると、テントの中はシーンと静まり返った。


 春風達をふくめて、誰もがその結果に「うーん」と考え込んでいると、


 「ダァーッ! 駄目だ駄目だ! ここで唸ってても何も始まらねぇー!」


 と、ギルバートが沈黙を破るかのように叫び出した。


 その叫びを聞いて誰もがギョっとなると、ギルバートは怒鳴るように続ける。


 「お前ら、彼女の話は聞いただろ! だったら迷うことはねぇ! 行動あるのみだろが!」


 そのセリフを聞いて、誰もがポカンとなると、


 「……そうですね。考えても、仕方ないですよね」


 と、春風が「フフ」と笑いながらそう言った。それに続くように、リアナと水音も、


 「「だよね」」


 と、笑いながらそう言った。


 その後、3人は顔を見合わせると、


 「じゃ、行くか」


 「「行くとしますか」」


 と、すっきりしたような笑みを浮かべてそう言い合った。


 そんな3人を見て、ウィルフレッドが口を開く。


 「それで、其方達は何処から向かうのだ?」


 と、尋ねると、


 「それなんですが、ちょっと考えてることがあります」


 と、春風が「はい」と手を上げた。


 それを聞いて、周囲の人達が「ん?」と頭上に「?」を浮かべると、春風は話を続けた。


 「敵がこのまま黙ってるとは思えませんので、1個1個回ってたら時間もかかりますし、きっと何か妨害みたいなことをしてくるかもしれません。ですので、()()に分かれて目的地に向かおうと考えてます」


 その提案を聞いて、ギルバートとウィルフレッドを含めた誰もが「なるほど」と納得の表情を浮かべた。


 すると春風はエスターの方を向いて、


 「すみませんエスターさん」


 「何でしょうか?」


 「今の『占術』の結果についてですが、その辺りで何か()()()()()的なものがありましたら教えてほしいんですが、よろしいでしょうか?」


 と、尋ねた。


 尋ねられたエスターは「そうですね」と小さく呟くと、


 「まずはリアナさんですが……」


 その言葉にリアナが「ん?」と首を傾げると、エスターは視線を()()()()()に向けて、


 「あなた、()()()()のことご存じありませんか?」


 と、リアナへの「占術」に時につけた印を指差しながらそう尋ねた。


 尋ねられたその人物はチラリと地図とリアナを交互に見ると、


 「……ああ、知ってるぜ」


 と、若干気まずそうにしながら答えた。


 エスターはその答えを聞いて、


 「そうですか」


 と呟くと、次に水音を見て、


 「水音さんでしたら……」


 とう言うと、今度は視線をループスに移して、


 「えっと、無礼を承知でお尋ねしますが、『邪神』……ですよね?」


 と、恐る恐る尋ねた。


 尋ねられたループスは「ハァ」と溜め息を吐くと、


 「その呼ばれ方は不本意だし、こんな見た目をしているが、一応『邪神』で合ってるよ。ああ、因みに、俺の名前はループスな」


 と、「やれやれ」と言わんばかりの表情をしながらそう答えた。


 それを聞いてエスターは、


 「わかりました。では、ループス様。水音さんへの『占術』に関してですが、()()()へはあなたも向かわなければいけないとも出ていました」


 と、水音への『占術』の時につけた印を指差しながらそう言ったので、


 「え、まじかよ!?」


 と、ループスは「何で俺まで!?」と言わんばかりの驚きの表情になった。


 その後、エスターは、


 「そして、最後に春風さんですが」


 と、春風を見てそう言ったので、春風はゴクリと身構えた。


 「あなたに関してですが……」


 ーードキドキ。


 「特にありませんね」


 『ないのかよ!』


 思いっきりずっこけた。


 しかし、


 「ああ、でも待ってください! 1つありました!」


 と、大慌てでエスターがそう言うと、春風は今度こそ身構えた。


 「『ただあなたらしくあれ』。私が言えるのはそれだけです」


 春風はその言葉を聞いて、


 「最高のアドバイスじゃないですか」


 と、ニヤリと凶悪な笑みを浮かべた。


 その顔を見て誰もが、


 『ちょっと! その凶悪な笑みは何!?』


 と、突っ込みを入れると、


 「じゃ、じゃあよぉ! 後は誰が一緒に行くか話し合おうじゃねぇか!」


 と、ギルバートが大慌てでその場を仕切った。


 その後、誰が春風達と行動を共にするか、全員で話し合うのだった。


 


 


 

 予定ですが、次回あたりで今章最終話になります。

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