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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第13章 新たな「旅立ち」に向けて

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第362話 ひと騒動の後


 結局、その後はもの凄く()()()な状況が続いてしまった為、国王(ウィルフレッド)皇帝(ギルバート)女王(クローディア)の3人の命令によってどうにかその場は解散となった。


 皆、それぞれ自分達の陣地内で一息入れる中、春風はというと、ウォーリス帝国の陣地内にある自分のテントの中で、疲れきった表情をしていた。当然、巫女(異国のもの)服姿のままだ。


 「あのー、もう着替えたいんだけど……」


 と、春風が恥ずかしそうにそう言うと、


 『お願い、もう少しだけ!』


 と、仲間達から「待った!」をかけられていた。特に、リアナ、歩夢、イブリーヌ、ジゼル、凛依冴、ルーシー、美羽、アデレードは着替えてほしくないのか必死な様子だった。


 するとそこへ、


 「よう」


 と、ギルバート、ウィルフレッド、クローディアがテントの中に入ってきた。


 春風は3人を見て、


 「ギルバート陛下、そちらの方はもういいのですか?」


 と、ギルバートに尋ねると、


 「ああ、みんなだいぶ落ち着いてきたから、今はしっかり休ませたところだ」


 と、ギルバートは親指を立ててそう答えた。それに続くように、ウィルフレッドとクローディアも、「同じく」と頷いていた。


 それを聞いて、春風は「そうですか」と胸を撫で下ろすと、


 「あのー、出来ればもう着替えたいので、陛下達から許可を頂きたいのですが……」


 と、頼もうとしたが、


 「オイオイ、ちょっと待てよ。俺らまだ見せてもらってないぞ」


 と、ギルバートからも「待った!」をかけられた。


 「え、何をですか?」


 と、春風が再びギルバートに尋ねると、


 「決まってるだろ、お前の『舞』だよ。『神に捧げる』っていう」


 と、ギルバートはそう答えたので、


 「……はい?」


 と、春風は首を傾げた。


 すると、それまで黙っていたウィルフレッドが、


 「前に水音殿から聞いたぞ。其方は一度、その姿で『舞』を踊ったことがあるとな」


 と、言ったので、


 「ちょ、水音! 一体どこまで喋ったの!?」


 と、驚いた表情で水音にそう尋ねると、水音は「あ、やべ!」と言わんばかりにそっぽを向きながら口笛を吹いた。


 更に、


 「あ、そういえば俺も聞いたことがあったわ」


 と、ギルバートもそう言ったので、


 「み、水音ぉ!」


 と、春風はキッと水音を睨みつけた。当然、水音はそっぽを向いて口笛を吹いていた。


 すると、


 「おい」


 「ん?」


 と、春風が振り向くと、すぐ側にクローディアがいた。


 クローディアは春風の肩を掴むと、


 「聞かせろ」


 と、女性とは思えないくらいの低い声でそう言ってきた。


 「あ、あの、何をでしょうか?」


 春風は滝のように汗を流しながら、恐る恐るそう尋ねると、


 「決まってるだろ、今ウィルフレッドらが言ってたことだ! 何をどうしたらお前がその姿になってその『舞』とやらを踊ることになったのか、というか、何故、男のお前がそんな格好をしなければならなくなったのか、一字一句包み隠さず全部教えろぉ!」


 と、クローディアは春風の肩を掴む力を強めて、ユッサユッサと揺すった。


 「え、ちょっと、待って、ていうか、誰か、た、助けて……!」


 と、春風は周囲に助けを求めたが、


 『聞きたい!』


 と、皆さんそう言わんばかりに目をキラキラと輝かせていたので、


 「ええい、ちくしょう! わかった、わかりました! 教えますので、手を離してください!」


 と、春風は観念して話すことにした。


 それを聞いた瞬間、ギルバートらを含めた仲間達は、皆一斉に聞く態勢に入った。


 何故か、小夜子とクラスメイト達、そして、大手2大レギオンのリーダーであるヴァレリーとハンクもいた。


 それを見て春風は「ぐぬぬ、いつの間に」と小さく呟くと、気を落ち着かせようと深呼吸して、


 「……これは、ある国の小さな村でのことなんですけど……」


 と、説明を開始した。


 

 

 


 

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