表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第13章 新たな「旅立ち」に向けて

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

394/609

第358話 アデレードとリアナ、そして春風

 お待たせしました、1日遅れの投稿です。


 「そ、そんなことがあったんですか?」


 「ああ。あの後職員の人に聞いたら、なんでも私、闘技台に()()()()()()()()()()()んだそうだ」


 「え、さ、刺さってたの!? 叩きつけられたんじゃなくって!?」


 「私はそう思ってたんだが、周りの人達はみんな、『思いっきり突き刺さってた』て言ってたよ」


 アデレードにそう言われて春風は、


 (リアナ、王女様に何しとんねん!)


 と、心の中でリアナに突っ込みを入れた。


 「とまぁ、その日以来私はリアナと偶にハンターとして共に仕事をしつつ、彼女に再戦を挑んだんだが、その度にもの凄く嫌そうな顔で断られてね。で、そうこうしている内に『紅蓮の猛牛』にスカウトされて入って、で、そこでも仕事をこなしてたら……」


 「白金級ハンターになったわけですね?」


 「ああ。その頃にはもう、リアナとは疎遠になってしまってね。時々遠くからその姿を眺めるくらいのみとなってしまったわけさ」


 と、春風とアデレードがそう話し合っていると、


 「いやぁ、懐かしいねぇ」


 と、後ろからそう声がしたので、2人は驚いて声がした方へ振り向くと、


 「「リアナ!?」」


 「ヤッホー」


 そこにいたのは、リアナだった。


 「ど、どうして、ここに?」


 と、驚いた春風が尋ねると、


 「ハルのこと探してたの。で、見つけたと思ったらアデレードと楽しそうに話してたから」


 と、リアナは頬を膨らませながらそう答えた。


 それを聞いて2人は「アハハ」と苦笑いすると、リアナはアデレードを見て、


 「で、アデレードは今も私との再戦を望んでるの?」


 と、尋ねると、アデレードは「それは……」と答えるのを躊躇ったが、すぐに首を振るった後、真っ直ぐリアナを見て答える。


 「……ああ、勿論私はもう一度君と戦いたい。だけど……」


 「だけど?」


 「……それに負けないくらい、私は、リアナと共にいたいんだ。春風君と同じように」


 アデレードはそう言うと、リアナの両手をガシッと握った。


 リアナは少し驚いたが、すぐに真面目な表情になってアデレードに尋ねる。


 「……友達、みたいなものじゃなくって?」


 アデレードは答える。


 「『友達』であることもそうだけど、あの戦いに敗北してから……いや、もっと言えば、あの日小闘技場でのリアナの戦いぶりを見て、私はリアナに惹かれたと思っている。いや、()()()()と言うより、()()()と言った方がいいのかな。同い年の女の子の君に……」


 と、そこまで言ったその時、


 「え、ちょっと待って」


 と、春風が「待った」をかけた。


 「ん? どうしたの?」


 と、アデレードが尋ねると、


 「アーデさん、失礼を承知で聞きますが……あなた今何歳なんですか?」


 と、春風は尋ね返した。


 アデレードは頭上に「?」を浮かべながら答える。


 「17歳だけど……あれ? もしかして、年上だと思ってた?」


 と、アデレードが意地悪するようにそう春風に尋ねると、


 「いや、えっと、その、大人っぽい雰囲気を出してるから……すいません」


 と、春風はもの凄く気まずそうにそう答えたので、アデレードは「(クスクス)」と小さく笑った。


 そんな2人を前に、リアナは口を開く。


 「……あのさぁ、アデレード」


 「な、何、リアナ?」


 アデレードがそう尋ねると、リアナはスッと立ち上がって、ガストとの戦いが終わってからずっとつけていた「擬態のチョーカー」を外して、本来の姿を見せながら、


 「私は普通の人間じゃない。人間と獣人と妖精、3つの種族の血を引いている。そして、この世界の、本当の神様であるループス様とヘリアテス様に育てられた『白き悪魔』だよ? こんな私と、本当に一緒にいたいの?」


 と、尋ね返した。


 すると、


 「ああ、勿論さ」


 と、アデレードはリアナに真剣な眼差しを向けながら答えた。


 その答えを聞いて、リアナは更にアデレードに尋ねる。


 「私、もうハルとキスをしたうえに、そのハルが好きな女の子ともキスをしてるんだよ? それでもいいっていうの?」


 「そんなもの全然関係ない。私もその子のことを好きになればいいだけのことだ」


 まさかの即答だった。


 するとそこへ春風が割って入る。


 「ちょっと待って、それなら俺だって、イブリーヌ様を含めた複数の女の子や女性の影があるんですけど。おまけにキスまでされましたし、しまいには一緒にお風呂まで入ってしまいましたし……って、あれ? これじゃあ、俺の方が凄い最低なんですけど」


 そう言うと、春風は激しい自己嫌悪に陥った。


 しかし、


 「なら、今度私とも一緒にお風呂に入れば問題ないよ」


 と、アデレードにそう言われてしまい、春風とリアナは一瞬ポカンとなったが、すぐに大慌てで、


 「「いやいやいや、ちょっと待って……!」」


 と突っ込みを入れようとすると、


 「「うわぁっ!」」


 ガバッとアデレードに抱きつかれて、2人はそのまま押し倒された。


 「あ、アーデさん……」


 「ちょっとアデレード……」


 2人はアデレードに文句を言おうとしたが、


 「昨日は思わず『未定』なんて言っちゃったけど……私も、君達の『絆』に加えてほしい」


 と、真面目な表情でお願いしてくるアデレードに気押されて、2人はお互い顔を見合わせると、


 「……後悔しても知りませんからね」


 「……うん、絶対に知らないから」


 と、2人はそっとアデレードを抱き寄せた。


 それに嬉しくなったアデレードは、


 「ありがとう!」


 と言うと、春風、リアナの順にキスをした。それも、唇に、だ。


 (あ、これやばい。こんなところ誰かに見られたら……絶対に怒られる!)


 と、そう思った春風が、ふと周囲を見回すと、


 「ゆ〜き〜む〜らぁ〜」


 (ゲェ、先生!)


 そこには、明らかに鬼の形相をしている小夜子がいた。


 「一体お前は何をしてるんだぁーっ!」


 「ご、ごめんなさぁあああああいっ!」


 その後、3人は小夜子に思いっきり叱られた。



 


 


 


 


 


 


 

 

謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。


 この話の展開を考えてたら、1日遅れの投稿となってしまいました。


 本当にすみません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ