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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第11章 断罪官の逆襲

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第285話 決戦、断罪官18 「戦鬼」と「師匠」と「英雄達」の戦い3


 (あの剣は……駄目だ! あれを振るわせてはいけない!)


 と、凛依冴がやろうとしていることに気づいたルークは、すぐに凛依冴のもとに向かおうとしたが、


 「させるかよ!」


 と、それを遮るように水音が妨害に入った。

 

 「邪魔をするなぁ!」


 ルークはどうにか水音を避けようとした。しかし、


 「そんなの……」


 「嫌に……」


 「決まってるでしょ?」


 と、冬夜、雪花、静流も加わってきたので、ルークはますます焦り出した。


 するとそこへ、


 「準備出来たわよ!」


 と3人の背後でそう叫ぶ凛依冴の声を聞いて、すぐにルークの側から離れた。


 「! こ、これは……!?」


 取り残されたルークが見たもの、それは禍々しい紫色の刀身を持つ大剣を掲げた凛依冴の姿だった。


 ただ、「大剣」といっても、実際凛依冴が持っているのは、巨大な刀身に形成された紫色のオーラを纏った漆黒の剣なのだが。


 しかし、そうとは知らないルークは、目の前の凶悪な雰囲気をした剣を持つ凛依冴に、身動きが取れないでいた。


 そんなルークを前に、凛依冴はニヤリと笑うと、


 「さぁ、いっくわよぉ!」


 と叫ぶと、手にした凶悪な見た目の剣を思いっきり振り下ろした。


 次の瞬間、剣から巨大な紫色の斬撃が放たれた。


 (し、しまった! このままではまずい!)


 それを見たルークはハッとなってその場から離れようとしたが、


 「させないよ」


 ドゴン!


 「何!?」


 冬夜がルークの足下に攻撃魔術を放ち、その場から動くのを封じた。


 そうこうしているうちに迫り来る斬撃。それを見たルークは、


 「く、[絶対防御]!」


 と、大急ぎで自身の目の前に光の壁を出現させた。


 ところが。


 ーーバリィン!


 「何?」


 斬撃は意図も容易く光の壁を真っ二つにした。


 そしてその後、斬撃は光の壁の後ろにいるルークを飲み込んだ。


 「グアアアアアアアッ!」


 なす術もなくその斬撃を受けたルークは、身に纏っていた純白の鎧を破壊されると、そのまま大きく吹き飛ばされ、何度も体を地面にバウンドさせた。


 一方、斬撃を放った凛依冴はというと、


 「ふぅ、久々に振るったわぁ」


 と、額の汗を拭っていた。


 そこへ、


 「師匠ぉ!」


 と、水音達が凛依冴の側へ駆け寄ってきた。


 「あら、みんなありがとう。おかげで良い一撃をぶっ放せたわ」


 と、凛依冴が笑顔でそう言うと、


 「ちょっと、何なんですか今の斬撃は!?」


 「そうだよ。今のは僕達もかなり危なかったんだけど」


 「ていうか、その剣(?)一体何なの!?」


 「そうねぇ、出来れば説明をお願いしたいんだけど」


 と、皆口々に文句じみたことを言い出したので、思わず凛依冴は、


 「え、ええ?」


 と、いくつもの「?」を浮かべた。


 その時、


 「ケケケ、なんか色々言われてるぞ相棒」


 と、既に紫色の刀身を失った漆黒の剣から声が発せられたので、


 「「「ま、また喋った!」」」


 と、3人は驚きの声をあげた。


 凛依冴はそんな3人を見て「アハハ」と乾いた笑い声をこぼすと、


 「う、うう……」


 という呻き声が聞こえた。


 その声を聞いた凛依冴達は「ん?」と後ろを振り向くと、そこには剣を杖代わりにして立ち上がったルークがいた。よく見ると、鎧を失ったその体は、先ほどの凛依冴の斬撃を受けて、ボロボロになっていた。


 そんなルークを見て凛依冴が、


 「もうよしなよ」


 と話しかけると、


 「ま、まだだ、まだ終われない」


 と、満身創痍のルークはそう返した。


 「そんな状態で、まだ戦う気かい?」


 と、今度は冬夜がそう尋ねると、


 「あ、当たり前だ。断罪官の誇りにかけて、こんなところで、倒れるわけにはいかない!」


 と、ルークは冬夜を睨みつけてそう答えた。


 すると、


 「どうして……」


 『?』


 「どうして、そんなになってまで戦おうとするんだ!?」


 と、水音は悲しそうな表情でルークを問い詰めた。


 ルークは水音を見てその問いに答える。


 「決まってるだろ、全ての固有職保持者を、異端者を滅ぼす為だ!」


 その答えを聞いて、水音は更に問い詰める。


 「なんでそんなに固有職保持者を目の敵にするんだよ!? 彼らが一体何をしたっていうんだ!?」


 問い詰められたルークは更に答える。 


 「……お前達異世界人は知らないだろう。神の加護を持たない奴らが、どれだけ危険な存在かを」


 「な、何?」


 「そして私は見た。その力を持つ者と、その力に魅入られた者達が引き起こした、『悲劇』と『地獄』を!」


 「何を、言ってるの?」


 戸惑う水音達を前に、ルークはその「話」を始めた。

 


 


 


 


 


 

謝罪)


 まことに申し訳ありません。前回の話の最後の部分を一部修正しました。

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