表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第11章 断罪官の逆襲

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

312/609

第283話 決戦、断罪官16 「戦鬼」と「師匠」と「英雄達」の戦い


 リアナ達がそれぞれ断罪官の小隊長と戦っていた、丁度同じ頃、水音、冬夜、雪花、静流は今、1人の断罪官の青年と戦っていた。


 (くっ! この人、手強い!)


 数では水音達の方が有利なのだが、その青年はそれを覆すくらいの実力を有していた。


 青年は水音達の何度目かの攻撃を、持っていた剣で軽くいなすと、「……フ」と不敵な笑みを浮かべて、


 「どうした? 『神』に逆らってまでして手に入れた固有職保持者の力は、そんなものなのか?」


 と、水音に向かってそう挑発した。


 「こ、このぉ!」


 その挑発を受けて、水音はムカっとなったが、


 「待つんだ。ここで冷静さを失ったら相手のおもうつぼだよ」


 と、冬夜が水音の前にスッと手を出して「待った」をかけた。そのおかげで、水音はなんとか気持ちを落ち着かせることが出来た。


 そんな水音の様子を見た後、冬夜は青年に向かって、


 「……君は確か、『ルーク副隊長』だったね?」


 と尋ねた。


 名前を尋ねられた青年は、


 「ほう、私のことを知っているのか?」


 と、冬夜に尋ね返した。


 その問いに、今度は冬夜が「……フ」と笑うと、


 「生憎、僕には色々な情報源があるのさ」


 と、青年以上の不敵な笑みでそう答えた。


 ただ心の中では、


 (本当は春風の記憶を見ただけなんだけど、ここはカッコつけさせてもらうよ)


 と、事情を知る者がいたら「オイオイ」と突っ込まれそうなことを呟いていた。


 しかし、そんな冬夜の心の中を知らない青年はというと、


 「いかにも。私は、異端者討伐部隊『断罪官』副隊長、ルーク・()()()()()()だ」


 と、真面目な表情でそう名乗った。


 「あ、アークライトって、じゃあ、あなたは、ウォーレンって人の!?」


 その名乗りに驚いた水音がそう尋ねると、

 

 「そうだ。断罪官大隊長ウォーレン・アークライトは、私の父だ!」


 と、その青年、ルークはそう答えた。


 すると、


 「へぇ、面白いこと聞いたわ」


 「!」


 ルークの背後に立った女性、凛依冴が、ルークに向かって持っている日本刀を振り下ろした。


 しかし、


 「スキル、[絶対防御]」


 と、ルークは静かにそう唱えて、光の壁のようなものを出現させると、その壁で凛依冴の日本刀による攻撃を防いだ。


 (う、固いなこれ)


 攻撃を防がれた凛依冴は心の中でそう呟くと、


 「ハァ!」


 と、ルークは凛依冴の隙をついて攻撃を仕掛けた。


 「フン!」


 ガキィン!


 凛依冴はそれを日本刀で防ぐと、その場をジャンプして離れて、その勢いに乗って水音達の側まで移動した。


 「師匠、大丈夫ですか!?」


 水音は凛依冴にそう尋ねると、


 「問題ないわ」


 と、凛依冴はニカっと笑ってそう答えた。


 だが、その後すぐに真面目な表情になって、


 「でもね、水音。彼、結構強いわよ」


 「マジですか?」


 「マジ。流石は『副隊長』ってところかしらね」


 ルークに視線を向けたままやり取りをする凛依冴と水音。そんな2人を見てルークは、


 「フン。今更仲間が1人増えたところでなんになる」


 と、鼻で笑いながらそう言うと、


 「全員まとめて、『死』をくれてやるわ!』


 と叫んだ。


 すると次の瞬間、ルークの全身が眩い光に覆われた。


 あまりの眩しさに思わず目を瞑った水音達。


 それから少しして、漸く目を開いた水音達が目の前を見ると、そこにはそれまで身に纏っていた漆黒の鎧の代わりに、何処か神々しさを感じさせる純白の鎧を纏ったルークがいた。


 「うわぁ、これはやばいわね」


 ルークの姿を見て、凛依冴はタラリと冷や汗を流すと、


 「ああ。確かにやばいね」


 と、凛依冴に続くように冬夜もそう言った。


 ただし、


 「生の『変身』なんて、初めて見たよ!」


 同時に目をキラキラと輝かせていた。


 その言葉に、周囲の人達は「ズコ!」とこけかけたが、どうにか踏ん張った。


 「さぁ、続きといこうか!」


 そう叫ぶと、純白の鎧を纏ったルークは水音達に向かって突撃してきた。


 「! 来たよ!」


 と、雪花がそう言うと、


 「皆、いくよ!」


 と、冬夜が号令をかけて、


 『オウッ!』


 と、全員が戦闘体勢に入った。


 

 


 


 

 というわけで、今日から水音達の戦いに入ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ