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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第8章 友との決闘

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第167話 決闘に向けて

 今回はちょっと短めのお話になります。


 3日後に春風と水音の決闘が開催されされる。


 そうエリノーラに教えられてから、春風と水音はその日に向けて準備を開始した。


 と言っても、その日の為にレベルを上げるというわけではない。何故なら、


 「決闘の日まで、2人共レベル上げは禁止ね」


 と、凛依冴から師匠としての命令を受けていたからだ。これは後で知った事だが、実は春風も水音もレベルは50で、春風がレベル50になった時、丁度水音もレベル50になっていた為、


 「それなら、この状態で戦ってみたら良いじゃない」


 と、凛依冴はその結論に至り、春風と水音は決闘当日までレベル上げ禁止になったので、2人はそれぞれレベル上げ以外の準備に取り掛かった。


 水音と別れてから春風が行ったのは、装備の見直しだった。


 半熟賢者にランクアップしたので、所持している専用スキルについて調べてみると、なんと出来る事が増えていた。


 [魔術作成]はこれまで作っていたものよりもさらに強力な魔術が作れるだけでなく、新たに光と闇の属性の魔術が作れる様になっていた。


 [魔石生成]も、これまでより大きなものが作れる様になっただけでなく、[魔術作成]と同じく光と闇の魔石も作れる様になっていた。


 そして、最後に[魔導具錬成]についても、こちらもより高性能な魔導具を作れる様になった。


 春風は「これは凄い!」と考え、早速それらのスキルを試してみたその時、


 「す、素晴らしい!」


 とその様子を見ていたオズワルドが、目をキラキラ輝かせて、


 「もっと見たい!」


 と春風に迫ってきたが、


 「邪魔をするんじゃない!」


 双子の兄のエドマンドに止められた。


 その後、激しい口論になった2人を見かねた春風は、


 「あの、決闘が終わったら色々とお見せします」


 と約束したので、オズワルドは「わかった」と言うと、


 「絶対だぞ! 本当に絶対に見せてもらうからな!」


 と言ってその場を去った。因みに、その後エドマンドにめちゃくちゃ謝罪された。


 とまぁ、そんなこんなで、春風と水音は着々と準備を進めていた。


 ただその途中、げっそりした水音と、何故か逆に肌がツヤツヤしたセレスティアと従者の女性を見かけたので、春風は「どうしたの?」と聞くと、


 「……聞かないでくれ」


 と、弱々しく言って、セレスティアと従者と共にその場を離れた。


 春風はちょっと心配になって、


 (……南無)


 と、両手を合わせてそう祈ったが、今は自分の方を優先しようと考え、


 (まぁ、頑張れよ!) 


 と心の中で応援すると、再び準備に取り掛かった。


 決闘前日の夜。


 眠れなかった春風は、部屋の窓から夜空に浮かぶ月を眺めていた。


 「ふぅ」


 と春風が一息入れたその時、


 「いよいよ明日ですね」


 と、春風の隣で月を眺めていたジゼルがそう話しかけてきた。


 それに対して春風は一言、


 「うん。そうですね」


 とだけ言うと、


 「不安ですか?」


 と、ジゼルが心配そうに尋ねてきたので、春風は「そんな事はない」と言おうとしたが、すぐに首うぃ横に振るって、


 「正直、かなり不安ですね」


 と、気まずそうに答えた。


 しかし、


 「ですが、負けるつもりはないのでしょう?」


 と、ちょっとからかい気味にジゼルがそう尋ねたので、


 「ええ勿論、そんなつもりはありません」


 と、自信に満ちた表情でそう答えると、


 「それじゃ、おやすみなさい」


 と言って、ベッドの中に入り、そのままグゥといびきをかいて寝た。


 ジゼルはその様子を見て「フフ」と小さく笑うと、寝ている春風に近づいて、


 「おやすみなさい、春風様」


 と、春風の頭を優しく撫でた。


 そして、決闘当日。


 春風は朝食を済ませると、


 「じゃ、行きますか!」


 と、決闘の場へ行く支度を整えて、部屋を後にした。


 


 


 


 

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