表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第8章 友との決闘

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

157/609

第145話 帝都、到着

 今回は少し短いかもしれません。


 セイクリア王国と肩を並べるもう1つの大国、ウォーリス帝国。


 その中心地である「帝都」を見て、春風が抱いた第1印象は、


 「ちょっと近未来的」


 だった。


 セイクリアの王都は走り抜けただけだったのでよくは見ていなかったが、建物から道までとても綺麗だったのはなんとなく覚えていた。


 リアナ達と一緒に暮らしていたシャーサルは、とても活気に満ちていて、ハンターが多いことからかなりの力強さを感じた。


 そして、このウォーリスの帝都は、そんなシャーサルを超える力強さに加え、建物と道の造りの作りがどこかセイクリア王都とシャーサルとは違うものを感じて、まるで少しだけ「未来」を感じた、そんな印象だった。


 そんな近未来的な帝都の中を、春風達を乗せた馬車が通っていた。勿論、その最中はギルバートはレイモンドに、レイモンドはサイラスに変身していた。


 「はぁ、凄いな」


 馬車の窓から帝都内部を見て、春風はボソリとそう呟いた。そんな春風に、


 「気に入ってくれたか?」


 と、レイモンドの姿のギルバートが尋ねてきたので、春風はハッとなって、


 「す、すみません! つい見惚れてしまいました!」


 と、顔を真っ赤にしながら謝罪した。


 ギルバートは「フフ」と笑いながら、


 「その様子じゃ、結構気に入ってくれたみたいだな」


 と、茶化すように言った。


 そう言われた途端、春風は更に顔を赤くし、それを見たイブリーヌはムッとなった。


 そういったやり取りをしているうちに、


 「お、そろそろ着くぞ」


 と、ギルバートが窓の外を見てそう言った後、馬車がピタッと止まった。


 「じゃ、行こうか」


 ギルバートはそう言うと、馬車の扉を開けて外に出た。


 それに続くように、春風達も外に出ると、


 「す、凄い!」


 と驚いた春風の目の前には、とても大きくて立派な造りをした建物があった。ギルバートは春風の方を向いて口を開く。


 「ようこそ、ウォーリス帝国の帝城へ」


 ギルバートがそう教えた後に続くように、他の馬車からリアナ達が降りてきて、春風達と合流した。


 「そんじゃ、今から帝城の中を案内するから……」


 ギルバートが春風達を案内しようとしたその時、


 「父上」


 と、サイラスに変身したレイモンドが小声でギルバートの名前を呼んだ。


 「ん? どうした?」


 「あ、あそこに……」


 と恐る恐る言ったレイモンドに促されて、ギルバートはレイモンドが指差した方向を見ると、


 「んげ!」


 帝城の中から、穏やかな笑みをした1人の女性が、春風達に向かって歩いてきた。


 春風が「誰ですか?」と小声でギルバートに尋ねると、


 「俺の妻のエリノーラだ」

 

 と、ギルバートは冷や汗を流しながら答えた。


 その後、女性ーーエリノーラが春風の側まであと少しといった所で、ギルバート前に出て、


 「母上、ただいま戻りました」


 と、レイモンドのフリをしてエリノーラにそう言った。


 するとエリノーラは、穏やかな笑みのまま無言でサイラスに変身したレイモンドを「こちらに来るように」と言わんばかりに手招きした。


 そしてレイモンドがエリノーラの側まで近づいた、次の瞬間……。


 シュッ!


 「「え?」」


 ブチン!


 「ゲッ!」


 「ウッ!」


 なんと、エリノーラは素早くギルバートとレイモンドの首に手を当てると、そこから「何か」を思いっきり引きちぎった。よく見ると、それは黒いチョーカーのようなものだった。


 その後、眩い光に包まれた後、レイモンドはギルバートに、サイラスはレイモンドの姿に戻った。


 目の前で起きた出来事に呆気に取られる春風達。


 そして、元に戻った事で呆けているギルバートとレイモンドに、エリノーラは穏やかな笑みのまま口を開いた。


 「おかえりなさい、()アンド()()


 


 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ