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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第7章 襲来、「邪神の眷属」

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第140話 ランクアップ、◯◯賢者


 「ら、ランク、アップ?」


 突然、頭の中で「声」にそう告げられた春風は、その言葉の意味を理解出来なかった。


 だがその時、


 「うわぁ! 何だこれ!?」


 「ハル!?」


 「フーちゃん!?」


 突然、春風の目の前……否、周囲の景色が変わった。


 「あ、あれ? ここは何処だ?」


 気がつくと、春風は1人、見知らぬ場所に立っていた。


 そこは、異質ではあるが何処か安心出来る様な、不思議な雰囲気に包まれた所だった。


 春風がキョロキョロと辺りを見回すと、


 「ん? 何だ? 女の子?」


 いつの間にか目の前に、長い黒髪を持ち、白いワンピースを着た10歳くらいの少女がいた。


 「き、君は?」


 と、少し驚いた春風が尋ねたが、少女は無表情のまま何も答えなかった。


 その後、少女は無言で春風に近づくと、スッと自身の右手を差し出した。


 「この手を握って言いたいの?」


 そう春風が尋ねると、少女は無表情でコクリと頷いた。


 春風は用心しながら「わかった」と言うと、少女の手を優しく握った。


 すると次の瞬間、全身が白い光に包まれて、そこで春風は意識を失った。


 何処からか声が聞こえた。


 「『ランクアップ』ヲ完了シマシタ」


 「固有職能(ユニークジョブ)『見習い賢者』ハ、固有職能『半熟賢者』二、ランクアップシマシタ」


 「ランクアップ二伴イ、専用スキル[魔術作成]、[魔石生成]、[魔導具錬成]ノ更ナル(ちから)ガ解放サレマシタ」


 「更ニ、闇属性ノ魔力ヲ確認、『裏スキル』ノ入手ガ可能ニナリマシタ」


 「現在ノ装備ガランクアップサレマシタ」


 「装備『流離人(さすらいびと)のマント』、『流離人の戦闘服』、『流離人のインナー』、『流離人のゴーグル』、『流離人のグローブ』、『流離人のブーツ』ハ、『格闘魔術師のローブ』、『格闘魔術師のインナー』、『格闘魔術師のゴーグル』、『格闘魔術師のグローブ』、『格闘魔術師のブーツ』ニナリマシタ」


 「左腕ノ『魔導スマートフォン零号』内二、1ツノ存在ヲ確認。コチラノランクアップモ開始シマス」


 「ランクアップヲ完了シマシタ」


 「存在名『浮遊霊ジゼル・ブルーム』ハ、『(ぜろ)の精霊ジゼル・ブルーム』ニランクアップシマシタ」


 「以上、全テノランクアップヲ終了シマス。オ疲レ様デシタ」


 声はそこで終わった。


 「……ル! ハル! ハルッ!」


 「ハッ!」


 リアナの声を聞いて、春風はハッとなった。


 「あ、あれ? リアナ? みんな? え? 一体、どうしたの?」


 「『どうしたの?』じゃないよ! いきなりハルが消えたから、みんなびっくりしたんだから!」


 プンスカと怒りながらそう答えたリアナ。その瞳は少々涙で溢れていた。


 そしてそれはリアナだけでなく、隣にいる歩夢とルーシーも同様だった。

 

 他の人達も、みんな心配そうな顔で春風を見ていた。


 春風はそんな彼女達を見て、


 「あー、うん。心配かけて、ごめん」


 と、申し訳なさそうに謝った。


 するとそこへ、恵樹が「はーい」と手を上げて口を開いた。


 「ていうかさハルッち、その()()、どうしたの?」


 と、そう尋ねられて、「へ?」となった春風は改めて自身の姿を見た。


 「???」


 おかしいと感じた春風は、腰のポーチに手を突っ込むと、そこから大きな鏡を取り出して自分の姿を見た。


 「うわっ! 何だこれ!?」


 そこに映ってたのは、それまでとは違う自分の姿だった。


 いつも羽織っていた青いマントは空色に近い青いローブに変わっていて、ズボン、ゴーグル、グローブ、ブーツも、少し立派なものになっていた。ただし、左腕のアガートラームと、腰の彼岸花はそのままだったが。


 (どうなってんだこれ……って、あ、そうだ!)


 春風は鏡をしまった後、すぐにリアナ達の方の方を向くと、


 「あ、あれは何だ!?」


 と、明後日の方向に向かって指差した。


 『へ!?』


 と、全員がその方向を向いている隙に、春風は急いで()()()()をチェックした。


 (ゲ! 何じゃこりゃあ!?)


 それは、自身のステータスだった。


 


 




 

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