表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第7章 襲来、「邪神の眷属」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

150/609

第138話 戦いの終わりと、衝撃の事実


 「あー、クレイグ君。()()、どうしたの?」


 と、春風にそう尋ねられたクレイグは、担いでいる「それ」……神官を見ながら答える。


 「怪しい動きしてたから、捕まえた」


 「あぁ、そうだったんだ。じゃあ、それに話があるんで、下ろしてくれ」


 「わかった」


 クレイグはそう返事すると、担いでいた神官達を(ちょっと乱暴に)地面に下ろした。


 尻餅をついた状態で下ろされた神官達は、春風をキッと睨みつけた後、直ぐに立ち上がって、


 「い、いやぁ流石は勇者様方! 邪神の眷属を見事に打ち倒してしまうとは、誠に素晴らしい!」


 と、その内の1人、おそらく神官達の代表者と思われる人物が、笑顔で鉄雄達を褒めた。


 しかし、褒められた鉄雄達は、代表者に不信感丸出しの表情を向けた。そんな表情を向けられて、代表者は言葉を出す事が出来なかった。


 そんな中、春風は「ハァ」と溜め息を吐くと、代表者に向かって口を開いた。


 「あー、ちょっと聞きたい事があるんですが、よろしいでしょうか?」


 「……何かな?」


 ギロリと代表者が睨みつける中、春風は腰のポーチに手を突っ込むと、そこから「ある物」を取り出して、


 「()()、なーんだ?」


 と、代表者に見せながら尋ねた。


 それは真紅の宝石がついた、6つの黒い腕輪だった。


 「そ、それは!」


 「ご存じですよね? あなた方がテツ達につけさせた腕輪ですよ」


 「ど、どうして貴様がそれを持っている!?」


 「なんか()()()()な感じがしたので、戦闘前に外させました」


 「ば、馬鹿な! それは、一度つけたら外す事は出来ない筈!」


 「ああ、それでしたら……()()()()()()()()()()()()()


 「な!?」


 と、そんな風に話す春風と代表者のやり取りを見て、ルーシーは代表者と他の神官達を睨みつけた。ルーシーだけではない、アデル達も同様だった。


 それは遡ること戦闘前。


 「それ、何ですか?」


 と、鉄雄達の左手首に付いている黒い腕輪を指差して尋ねるルーシーに、


 「あぁこれか? 何かステータスを強化してくれるって神官達がつけてくれたんだけど」


 と鉄雄が答えると、


 「そ、それ、凄く()()()()を感じます」


 『え?』


 ルーシーのそのセリフに嫌な予感がした春風は、


 「ちょっと失礼」


 と、[英知]のスキルでその腕輪を調べた。その結果……。


 爆散の腕輪(改)…呪いのアイテムの1つ。爆破の術式が刻まれた腕輪で、魔力を流す事によって大爆発を起こす。一度つけると絶対に外せない。また、改良されている為、遠隔操作での爆破も可能。

 

 「大変だ」


 『?』


 「わかりやすく言うと……これ、腕輪型の爆弾だ」

 

 『嘘ぉ!』


 まさかの腕輪の真実に衝撃を受ける鉄雄達。急いで外そうとするが、説明の通り外す事が出来なかった。


 困り果てた春風達だが、そこへ、


 「あ、あの、私に見せてください」


 と、ルーシーが手を上げた。その後、代表して鉄雄が腕輪をルーシーに見せると、


 「う、うん。これなら、私、外せます」


 『ホント!?』


 「は、はい」


 そう言った後、ルーシーがその腕輪に触れて、


 「スキル[解呪]」


 と、小さく唱えると、パキッと音を立てて腕輪が外れた。


 『おおーっ!』


 「ほ、他の皆さんも、見せてください」


 その後、ルーシーは全員の腕輪を外すと、遠隔操作で爆破させない様に、


 「スキル[封呪]」


 と唱えて、腕輪の機能を封印した後、


 「コイツは俺が持ってるよ」


 と言って、春風が全て預かる事にし、その後鉄雄達を見送った。


 そして現在。


 「で、神官さん達、()()()()を勇者達につけてどうするつもりだったのかなぁ? ご丁寧に彼らを騙してさぁ」

 

 その腕輪を見せながら、春風は神官達を問い詰めた。


 『……』


 だが全員下を向いて、答えようとしなかった。中には怒りからなのか、プルプルと体を震わせる者もいた。


 春風はそんな彼らを見て「ふーん」と言うと、ニヤリと口を歪ませて、


 「もしかして、()()()()邪神の眷属を抹殺するつもりだったのかなぁ?」


 と、邪悪な笑みで質問した。

 

 『っ!』


 神官達はその質問にビクッとなったが、やはり誰一人答える者はいなかった。

 

 


 


 

 


 


 

 今回は、ルーシーが大活躍の話でした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ