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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第7章 襲来、「邪神の眷属」

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第99話 突然の呼び出し、そして……


 春風が地球を救う為に異世界エルードに降り立ってから、既に4ヶ月が過ぎた。


 現在、春風は中立都市シャーサルにて、ハンターレギオン「七色の綺羅星(セブン・スター)」のリーダーとして、仲間と共にハンター活動に勤しんでいる。


 慣れない「リーダー」という役割に、最初は苦労が多い日々を送っていたが、リアナ達や先輩ハンター、そして心優しきシャーサルの住人達の助けもあって、


 「ハル、『銀2級』への昇格おめでとう!」


 『おめでとう!』


 「あ、ありがとう、みんな」


 そう、まさに今、春風のハンターのランクがさらに上がったのだ。


 「七色の綺羅星」結成後、それまで仕事の依頼を1つしかしなかった春風だったが、レギオンのリーダーになって責任感が芽生えたのか、新たに仲間になったアリシア達との生活の為に、少しずつ依頼を受ける数を増やしていった。


 しかし、ただ増やしただけじゃない。自分達の実力を考え、魔物の討伐、素材の採取、その他都市内部関係の仕事など、バランス良くこなしながら自身と仲間達を鍛えつつ、彼らとの絆を深めていった。詳しい事については、とりあえずここでは省くとしよう。


 「いやぁ、ここまであっという間だったねぇ」


 「うん。俺1人じゃあ、ここまで来れなかったよ。そしてリアナも、『金3級』への昇格、おめでとう」


 「えへへ、ありがとうハル!」


 そう、あれから春風だけじゃなく、リアナもレギオンメンバーとして共に仕事をこなしていくうちに、いつの間にかランクが上がっていたのだ。


 「とはいえ、俺はまだ半人前になったばかりだから、これからもみんなの力を、俺に貸してほしい」


 そう言って、春風はリアナ達レギオンメンバーに頭を下げると、


 『オウッ!』


 と、全員元気よく返事をした。


 そんな事があってから暫く経ったある日の事。


 (何だ? 空気がいやにピリピリしてるぞ?)


 いつもの様にリアナ、アデル、ルーシーとギルド総本部に向かうと、都市の雰囲気が何やらいつもと違っていた。


 住人の1人に理由を尋ねると、なんでも近いうちに「邪神の眷属」という魔物を討伐する為に、セイクリア王国とウォーリス帝国による合同作戦が行われ、その本部がこのシャーサルに設置されるという。その為に、今朝からその2つの大国の兵隊や騎士団がここに来ているというのだ。


 「邪神の、眷属……」


 理由を聞き終えて、春風はチラリとリアナを見た。それに気づいたリアナは、


 「大丈夫だよ、ハル」


 と、苦笑いしながら答えた。


 そんなやり取りをした後、ギルド総本部に着くと、入り口付近に数台の馬車が止まっていた。馬車は2種類あって、1つはセイクリア王国の、もう1つはウォーリス帝国の紋章が描かれていた。因みに、国の紋章については予め勉強していたので知っていた。


 春風達は気にしない様に総本部に入ろうとすると、入り口で銀色に輝く鎧を纏った数人の男女とすれ違った。チラリと見てみると、鎧にもウォーリス帝国の紋章が描かれていた。


 総本部内も何やら重苦しい雰囲気に包まれていた。春風はリアナ達に、


 「みんな、気分は悪くなったりしていない?」


 と尋ねると、全員が「大丈夫」と答えた。


 しかし、それでも心配になった春風は、急いで仕事を受けようと早足で受け付けに向かった。


 すると、


 「ハル君!」


 と、不意に春風を呼ぶ声がしたので、春風は思わず足を止めた。その後、声がした方に向くと、そこにはギルド職員のメイベルがいた。


 「あ、メイベルさんおはようございます。何か御用ですか?」


 「ええ、フレデリック総本部長が、至急総本部長室に来る様にって」


 「総本部長さんが?」


 メイベルにそう言われて、春風はすぐに総本部長室に行こうとしたが、


 (こんな重苦しい雰囲気の中にリアナ達を置いて行けない!)


 と考え、一緒に向かう事にした。


 そして、総本部長室の前で、


 「ちょっと待ってて」


 と言って、部屋の扉をノックした。


 「ハルです。ただいま参りました」


 「どうぞ」


 扉の向こうからしたフレデリックの声にそう言われると、


 「失礼します」


 と言って、春風は静かに扉を開けた。


 『あ』

 

 「え?」


 そこにいたのは、ハンターギルド総本部長のフレデリックと、ロングコートをマント代わりに羽織った2人の男女、お姫様を思わせるドレス姿の少女と、彼女に付き従う騎士の男女、そして、6人の少年少女、


 「あーっ!」


 「幸村ぁ!」


 「幸村君!」


 「ゆ、幸村君?」


 「うっそ、幸村!?」


 「……幸村君」


 そう、勇者(クラスメイト)達だった。

 


 

 

 言い忘れてましたが、今回の章(話)も、もしかしたら前章以上に長くなるかもしれません。

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