第9話 ステータス確認
『え、何? 何その凶悪な笑みは!?』
驚く神々をよそに、春風は『ステータス』について更に調べることにした。
(さて、まず気になるのは……)
固有職能……「神」の加護を持たないもう1つの「職能」。一部の人間からは「悪魔の力」として異端子されている。
(えぇ? 俺、『神様』と契約したのに『悪魔』の力に目覚めちゃったの?)
ショックを受けた春風だが、気を取り直して他の項目を調べることにした。
レベル……その人の現在の強さを示す数値。戦闘終了後に得られる経験値を一定量貯めると上昇する。
ボーナスポイント……レベルアップ時に与えられるポイント。スキルの新規取得、又は既に所持しているスキルの強化に用いられる。なお、与えられるのは1レベルアップにつき100ポイントとする。
体力……生命力に値するその人が持つ体力の総量。技を使うかダメージを受けると減り、0になった時、その人は死を迎える。
魔力……その人が持つ魔力の総量。魔術又は魔力を用いた技術を使用すると消費される。
攻撃……その人の攻撃能力を表し、物理攻撃力に影響を及ぼす。武器を持つとその性能に応じて強化される。
防御……その人の防御能力を表し、物理防御力に影響を及ぼす。衣服や鎧などの防具を身に付けると、その性能に応じて強化される。
知力……その人の頭の良さを表し、技・魔術の威力と効果、更には新たなる技や魔術の閃き発生率に影響を及ぼす。特定の装備を身に付けると、その装備の性能に応じて強化される。
精神……その人の精神力を表し、魔術や状態異常攻撃などの特殊な攻撃に対する防御力と、支援・治癒系の魔術の効力に影響を及ぼす。防御と同じく衣服や鎧などの防具を身に付けると、その性能に応じて強化される。
器用……その人の手先の器用さを表し、攻撃の命中率と、武器や道具などの生産の成功率に影響を及ぼす。特定の装備を身に付けると、その性能に応じて強化される。
敏捷……その人の素早さを司り、行動の速さと回避力に影響を及ぼす。特定の装備を身に付けると、その性能に応じて強化される。
運勢……その人の運の良さを司り、クリティカルヒット発生率や状態異常発生率などに影響を及ぼす。特定の装備を身に付けると、その性能に応じて強化される。
魔力属性……その人が持つ魔力の属性。普通は1つだけだが、ごく稀に複数持つ者もいる。
状態異常……その人に発生した毒や病気などを示すもの。
スキル……その人が持つ技術の総称。実際に発動させるものから、持っているだけで効果を及ぼすものまで、様々な種類がある。ボーナスポイントを消費するか、特定の行動をするによって入手する事が出来る。
専用スキル……特定の「職能」を持つ者に与えられるスキル。
特殊スキル……その人個人が持つスキル。ボーナスポイントによる強化は出来ないが、その分強力なものが多い。
称号……その人が手に入れた別の呼び名。持っているだけで効果を及ぼす様々な特性を持つ。
装備……その人が身に付けた武器や防具、アクセサリーなどの総称。
一通り読み終えた春風は、改めて自分の能力値を確認した。
レベル:1
ボーナスポイント:0
体力:70
魔力:100
攻撃:7
防御:19(7+10+2)
知力:10
精神:10
器用:10
敏捷:9
運勢:5
(『防御』の数値が高いな。多分一番左が初期値で、残りは装備の数値だな。で、次は……)
魔力属性:風、火、水、土、光、闇
(うん。これ間違いなくチートだよな。ありがとうございます、オーディン様)
「いえいえ、どういたしまして」
そう言われた春風がバッと後ろを振り返ると、そこにはニコリと笑うオーディンがいた。
春風は「心読みました!?」と問い詰めたかったが、今はステータスを優先しようと考え、次の項目を見た。
状態異常:呪い(彼岸花の呪い)
(『呪い』って!? え、どういうこと!?)
春風はすぐに『呪い』の文字に触れた。
呪い……状態異常の一つ。能力値の低下や行動の阻害など、その人にとって悪い影響を及ぼす。また、呪いの種類によって解呪方法が異なる。
説明を読んで血の気が引くのを感じた春風だが、今はそんな場合じゃないと自分に言い聞かせると、現在自分がかかっている呪いについて調べる事にした。
彼岸花の呪い……右腕に宿った「妖刀・彼岸花」の魔力が、「呪い」として変化したもの。他のあらゆる「呪い」を弾き返すが、その代わり「彼岸花」以外の武器を装備する事が出来ない。解呪方法は無い。
「彼岸花……」
その時、春風の脳裏に2年前の「あの日」の記憶が浮かび上がり、右腕の包帯が巻かれた部分がズキリと痛みだした。
「大丈夫?」
苦しそうな表情で右腕を押さえる春風に、心配になったアマテラスが声をかけるが、
「……大丈夫です」
と、春風は笑って返事をした。
(能力はこんな所か……)
痛みが引いたの確認した春風は、深呼吸して気持ちを落ち着かせると、
「じゃあ、次はっと……」
と言って、次の部分を調べることにした。
謝罪
投稿した後で申し訳ありません。前回投稿した第8話の「装備」の部分に、追加し忘れたものがありましたので、たった今追加しました。詳しい説明につきましては、次の話に載せます。
追加) 装備:封呪の包帯




