初日で悟った「あっ、地雷を引いた」と・・・
「ちょっとちょっと!!」
女性用下着を着た男性が、少しシミのついた下着を笑顔で差し出す。
しかもその男性、黒の女性下着のみを着用しながら平然と、当然のようにふるまう。
その見た目は四十代半ばに差し掛かろうとする中年がただただ素直に下着をかぶっているし、着ているだけの変哲しかない一生目に焼きつくような見た目をしている。
しかし、そのような異質な格好をしていながらも道行く人は気にも留めずに平然と歩き続ける。
それだけでなく「おっ、今日も禅さんいい下着来ているね」と称賛の声すらもが上がっている。
「君!うちの宗派に入らないか!?」
「ほんともう勘弁してください!俺が悪かったからぁぁ!!」
それを俺は少し失礼なほどに強く跳ねのけ逃走する。
「そこのかっこいいお兄さん!!うちの宗派は活気がありますわよ!」
走り出した先では突如金髪のお姉さんに二の腕をつかまれ引き留めらる。そして
「ひいいいいいいぃぃぃいっぃいぃぃいぃぃぃ~~~~~~!」
何ということでしょう、俺の二の腕をぶにぶにとおっぱいをもみしだくかのように触り始め、それだけには収まらず。
「いい二の腕ですわ!それならすぐに幹部クラスになれます!べろべろべろべろべろべろチュパッチュパッ!!」
「うぎゃああああああああぁぁ~~~~~~、俺の腕を舐めるな、吸うなあああぁぁぁあああなああああああああぁぁぁぁッッ!!!!!」
腕には赤い吸いつき跡、しかも、めっちゃなめられたから少し臭い、俺は逃げ込むように路地裏に入りこむ。
「うえええん~~~うえええん~~お母さ~~~~んどこ行ったの~~~~」
「ッ~~!!!」
しかし、先客がいたようだ。先ほどから頭のおかしな奴らしか出会ってないから反射的に身構えてしまう。
見つけたのは髪がきれいな黄金色の幼女《女の子》、かわいいフリフリの服を着ている。
いわゆるゴスロリだ。
この幼女にも裏があるのじゃないのか!?
「お母さ~~~~~ん、どこいたの~~~うううっ」
だが、俺はこの涙が偽物とは思えない、ふふっ、かわいいロリッ子を疑うとは俺もどうかしてたな・・・。
「どうしたんだ?お嬢ちゃん、お母さんとはぐれちゃったのかな?」
「う・・うん、おにいちゃん助けて・・・」
泣きながら俺の首の後ろに手を回し抱き着いてくる。
悪い気分じゃないな・・・
幼児特有のすべすべ肌、高い体温、甘いミルクのような香り、思わずぎゅっと抱きしめたくなるがその衝動は何とか抑える。
「よぉ~~し、おにいちゃんに任せろ!お名前は何ていうのかな?」
「ナトっていうんだよっ」
「ナトちゃんか、いい名前だね!お母さんとはどこではぐれちゃったの?」ネバニチャァ・・・。
精一杯の笑顔で返すが、なんだか違和感が?
「ありがとうおにいちゃん!あっちの道で振り向いたらいなくなってって、それで、それで、人込みが怖くて路地裏に入って・・・」
幼女指さした方向は俺のさっき来た道、あそこには戻りたくないが仕方がない。
「よおし、いこう!」
「おにいちゃん・・・」
「なんだ?」
手を引き歩き出そうとしたころ、ナトちゃんは突然もじもじし始める。
「肩車・・・して?」
「ああ、いいぜ!」
幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車幼女に肩車。
肩車の状態になった。もう一度言う肩車の状態になった。もう一度・・・。
「おにいちゃんその腕どうしたの?」
腕というのは先ほど舐められ吸いつかれた俺の右二の腕の事だろう。それ以外に異常なところないし。
しかし、幼女にこんなことは言えない。
「あ、ああ、さっきちょっとな?」
だが、俺の頭に言い訳は浮かんでこない、そもそも、どうやって真っ赤になるまできつく吸いつかれた腕を隠そうと?
「ふーん、なるほど」
?俺の気のせいだろうか、急に策士の顔になった気が・・・気のせいか。
今ではかわいいあんよをプラつかせニコニコと天使のような微笑みをしている。
俺のミッションはすぐに終わった。なぜなら出たすぐそばにいたからだ。
「あれぇ~~~あらやだ、先ほどのかっこいいお兄さんじゃないですか!ナトよくやったわ!」
?ナトよくやった?
「私にかかればロリコンなんてこんなものよ」
?ナトちゃんキャラが・・・。
「絶対に降りちゃだめよ、逃げちゃうから」
「わかってるって、でも・・・」
降りちゃダメ?逃げる?もしかしてはめられた?
「この男はわかってないみたいね、あんたはわたしの策にはまったの、路地裏に来たロリコンを泣き落として、肩車させる。そして、宗教勧誘ってわけ、まあ、あんたはたまたますでにお母さんが勧誘してたみたいだけどね」
ぺらぺらとご丁寧にネタ晴らしをしてくれる幼女。
「肩車の意味はしたまま逃げれば誘拐で訴えれる。振り落とせば怪我で訴えれる。知っての通りこの国の犯罪者は加害者側に許してもらえるまで奉仕しなければならない」
だから無理やり俺を犯罪者にして宗教に入れるってわけか、
「いやだぁぁぁあああっぁあっぁぁぁああぁぁ~~~~~~~~、おりろぉぉぉおおぉぉぉぉ~~~~!!!」
「無駄無駄ァ、この道歩んで二か月半の私のしがみつきをケツの青い餓鬼が振りほどけるかぁ!!」
とうとうキャラがぶっ壊れてしまった糞餓鬼ナト畜生。
「こらこらナトちゃんあんまり汚い言葉を言ってはダメよ」
今までだんまりを決め込んでいた母親が口をひらく、そして・・・。
「じゅぱっ!じゅじゅじゅじゅッぼッ!ぷちゅぷちゅぐちゅッべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろべろッッッ!!!!!」
「あああああああああばばばばあああああぁぁぁああぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁ!!!汚ねぇええええぇぇぇえぇぇええぇぇ!!!」
口を開くってそっちかよ!しゃべるのかと思ったわ!!!
「さあ、話し合いをはじめましょ!」
存分に舐めたのだろう。二の腕はべたべた、しかも、いつの間にか俺のポケットというポケットに大量の入信書。
「私たちの宗派は主に三つのシステムでできていまーーーーーーー」
もとからヤバい匂いしかしないのに、さらに、ヤバさが色濃く出始めた。
それを感知した俺は髪の毛にがっつり引っ付いているナトを引きはがし逃走を図る。
制止の声はもう聞こえない、聞きたくもない。
痛みと髪の毛を犠牲に俺は逃げることに成功したのだった




