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異世界でニートは思ひに耽る  作者: かういん
3/9

2話

追い込んでいくスタイル

 目は口ほどに物を言う


 刺されるような眼差し、ニートなら誰しもが経験する。


 食事を終えた私は、粗雑な廊下を通り自室へ籠る。


 先のワード「金ニート」について、どういうことだとか設定が無茶苦茶だ穴だらけとかおっしゃられる諸侯もおられるかと思う。

 諸侯のおっしゃることはごもっともなのだが実際、それほど大した話ではない。

 

 現代社会でも時々それは起きている。

 

 ヒト自身が物々交換の対象品・財産として扱われることが……。

 だとしても、財産とは正反対のニートがなぜにと納得できない諸侯もあられるであろう。

 それには、先に答えた話が重要となる。


 ここは異世界という社会環境だというところ。


 これを詳しく説明する前に、少々解説がいる。


 お金についてのキホンだ。


 元々ヒトは、物々交換を主体として流通を織りなし経済活動に価値を見出してきた。そこへ大規模な争いが、軍資金という莫大な財を必要とした。

 しかし、いちいち物々交換していては物理的に埒が明かない。

 そこで、物品貨幣が洗練されレアメタル通貨が発明される。


 それが成熟していったのが金本位制である。


 キンホンイセイとは、鉱物の金をそのままに金コイン化するもしくはそれを担保に紙幣を発行する国力を示す制度。

 平たく説明すれば、先ほどのトウモロコシもどきという資産がまだ沢山あるから、なにか信用に反することがあればとなれば、それを貰えるねという話で担保が進化しただけである。



 少し脱線したが、お金とは希少価値が高く固定価値のあるものを信用という元手に発行されるというわけだ。

 現代になると、そうでないのだがそれはまた別の機会に。




 話を戻すと、転生という事象ですら希少価値を持つのである。この異世界では、転生・転移・召喚とさまざまあるが、こちらの世界にすると希少物になる。

 まったく同じであればその類にならないのだが、例に漏れず最低限の恩恵は預かったようだ。


 本当に最低限だったのだ。


 よくあるチート魔法・チートスキル・チートパワー・チート成長などは授からなかった。あるのは、基本ステータスのみ。


 この手の転生者は無数に存在する、当たり目が頂点であれば、外れ目が星の数ほどいるのが常だ。

 二分の一とか100%とかそんなポコジャカ当たりが出るなら、異世界は地球より進化していないと道理でない。

 ここまで話せば察しのいい人は、気づいたであろう。



 そう、ハズレ転生者とは私のことであると。



本当にニートである上、ハズレとかどんだけよ……


 

 

 次回は、金ニートとは実際について話をできれば思ふ。

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