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―美しくなりたい。


 彼女は水面を覗き込んだ。


 人里離れた山の中、塒と定めた滝。

その揺れる水面を覗き込めば、映るのは巨大な体躯の、土色の蜘蛛の姿。

彼女が右の脚を動かせば、水面の蜘蛛も同じように脚を動かした。


 そう、彼女はこの千古の森を縄張りとする、巨大な蜘蛛の妖。

人々は、彼女のことを斑蜘蛛と呼ぶ。


―ああ、いやだ。


 岩のように堅い凹凸のある外殼。

鋭い爪は容易く木々を薙ぎ倒すし、強い脚は険しい山だろうと崩れやすい谷だろうと関係なく駆ける。

黒光りする眼は獲物を決して逃がしはしない。


―なんと醜いことでしょう。


 

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