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エロゲに堕ちない、まともな恋

作者: 鍋の地
掲載日:2025/11/25

エロゲ作家の妹×気弱な小説家志望。


まともな恋愛を。

「こ、ここの高校に文芸部はありませんか?」

「文芸部? ないけど、作家志望か何か?」

「は、はい、僕は小説家志望です、一応」

「…ふうん。小説家志望、ね」


何かを企むような顔つきで、先輩はうなずいた。僕は、ドキリ、としてしまった。


数日後、僕はその先輩の噂を耳にした。

噂じゃないのだろう、本当のことなのだろう。


男子からは、好奇の視線。下心アリ。

女子からは、侮蔑の視線。汚いものを見るような。

「ふん」

そんななか、先輩は堂々と廊下を歩く。自分は関係ないと言うように。


『エロゲ作家の妹』

エロゲーの脚本をよく担当し、かつ、ライトノベルも書く。

そんな、19歳の兄をもつ、17歳の妹。

兄は、有名かつ、人気。エロゲーの脚本家としても、ライトノベル作家としても。

だから、自然と妹も有名。


僕は、先輩を尊敬する。

堂々としているから。

小説家になりたいことを、僕は言えないのに。恥ずかしくて。

皆から嫌われるような人はいてはいけない、と僕は思う。それは、あったらダメだ。誰か1人でも、その人を、好きでいないと。


だから、先輩をずっと尊敬していたい。




「ねえ、まだ小説家になりたい?」

放課後、2人きりの教室で、聞いてくる。

何かを企むかのような顔つきで、先輩は。

「小説家になりたいの?」

「は、はい」

「ふうん」

僕のことを考えて、2人きりの状況にしてくれたんだろう。ありがたい。

「なんで小説家になりたいの?」

「か、書くのが好きだから」

「じゃあ、アマチュアでいいね。書いて、投稿して、評価もらえばいいじゃん、小説家になろうとかで」

ぼ、僕は、

「僕は、プロとして、どこまで通用するか、知りたいです」

「…、小説家になりたい?」

「はい、小説家になりたいです」

僕はうなずく。

先輩は、ふふと、笑う。

そして、小悪魔のような顔つきで近付いてくる。


「!?」

いきなり、僕はキスをされる。




当然、混乱する。

人生初のキス、まだよく知らない先輩から、しかもチュッじゃなくて。

エロゲ作家の妹だから、いやいや、そうじゃなくて。

「後輩クンが、お兄ちゃんみたいな変態作家にならないよう、まともな恋愛をしてあげる。まともな小説家になるための、まともな恋愛をね」


そして、連絡先を交換すると、先輩は教室から出ていった。




そ、尊敬する先輩から。人生初のキス。しかも、大人の。

嫌わないようにしようどころじゃないよ!

「明日から学校どうなるんだ…!」

家に帰っても、僕は混乱していた。

読んで頂き誠にありがとうございました。


流石はエロゲ作家の妹やでぇ…!

まともな小説家になるための、まともな恋愛、どうなることやら。

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