妖精を食す同盟
「おまえら仲間を食べやがって絶対に許さないからな!」
「何を言っている私らが食事中イチャイチャしていただけだろ」
「本当よ。こっちは彼氏も出来ないのに許さないのはこっちのほうよ」
「兎子・・・さびしいのね」
「お姉ちゃんだって彼氏いないでしょ一緒よ」
「そうだけど・・・」
「アスカ俺はこんな奴らには屈しないよ必ず助けるからね」
「あぁサンジ私のサンジ・・・信じてるわ」
「なんか暑苦しい・・・お姉ちゃん水作ってよ」
「なんで私が・・・」
「妖精係だから?」
「何その係?」
「しらない。でも水作って」
「もうしょうがないなぁ。アスカ氷頂戴」
「いやよ人間にあげる氷なんてないわ」
「そーんな事言うんだぁ・・・ふーん」
「なっなによ」
「2人くっつけちゃおっかな。くっついて溶けちゃたら良いんじゃない?仲良いみたいだし、いちゃいちゃしたいでしょ?」
「なっ・・・ひっ卑怯よ」
「ねえ水・・・」
「わっわかったわすぐに作るわよ」
「はい兎子、水」
「さすがお姉ちゃん悪の親玉威圧感が違うね」
「なんてこと言うのよ!もう水あげないからね」
「あっひどいさすが悪の親玉」
「違うってばー」
「おいお前たち俺はお前たちを決して許さない。お天道様が許しても決して俺が許さない!」
「なんか変なの来たよお姉ちゃん」
「変じゃないの来たことないよ」
「変でもなんでも食料だ。私はお腹が空いてるぞ」
「私もー!お姉ちゃん早くとってきて」
「お前たちお前たちは鬼だ妖精を食う鬼の子だ」
「違うもん人間だもん」
「そうだよ鬼はお姉ちゃんだけだよ」」
「なんてこと言うのよ。みんなで美味しくい食べたでしょ」
「って言うかさっきから声だけで姿見せないけど早くでてきなさいよ!お姉ちゃんが成敗するから!」
「兎子?兎子?兎子がやるんじゃないの?」
「嫌だよ危ないじゃない」
「私がやっても危ないんだけど」
「お姉ちゃんなら大丈夫!」
グー!ってされた。
普段そんなに信頼される気がしないのに・・・・今だけ・・・?
「姿見せなさい!妖精!」
かっこよくポーズを決める。
「仕方がないね俺の姿を見て恐れおののけ」
「・・・ふつう」
「そうだね。普通のおじさんだね。きわめて特徴のない。お姉ちゃんとどっちが特徴ないだろうってぐらい普通のおじさんだんね」
「そんなことないもん」
「いやおまえはあんなもんだぞ」
「真子までそんなぁ」
「おまえら俺をなめているな。俺の力を見せてやるぞ。俺は雨の妖精だ。この部屋を延々に雨にしてやる」
「雨・・・一歩遅かったな」
「そうだよね真子っちゃん」
「なんでせっかく水つくってくれるのに」
「お姉ちゃんは馬鹿だな」
「なんでよ?馬鹿じゃないもん」
「いや馬鹿だろ。よく考えてみろ今やひんやり冷たい水から温かいお湯まで自在に作れるウォーターサーバーのような妖精がいるんだぞ。今更常温の水を降らせるだけの妖精に何の価値があるんだ。グレードダウンも良いところだろ」
「なるほど!たしかに氷の妖精と炎の妖精がいれば冷たい水からお湯まで作り放題!!」
「・・・おまえら妖精を便利な道具にするんじゃない」
「道具じゃないよ食料だよ」
「この野蛮な種族め雨に打たれて弱っていくがいい」
「あっ雨が降り出した」
「お姉ちゃん傘ある?」
「1つしかないよ」
「3人だとちょっと狭いな」
「お姉ちゃん傘の外に出て妖精倒してきてよ」
「なんで私が外に出るのよ私の傘だよ」
「ケチだなお姉ちゃんは」
「ケチじゃないよ。っていうか傘さして私たちは濡れないけど私の部屋がびちゃびちゃよ」
「本当だ。ほらお姉ちゃん早く妖精倒さなくちゃ」
「うーんそうなんだけど」
「あっまずいぞ」
「真子どうしたの?」
「雨で炎の精霊が弱ってるぞ」
「まずくない?お姉ちゃん急いで雨止めて!」
「あぁサンジ!サンジ!!早く雨を止めてサンジを助けて」
「とりあえず傘だ」
「あぁありがとうサンジを助けてくれるのね」
「当たり前だ。私の大事なウォーターサーバーだからな」
「・・・ああ・・・そう・・・雨の妖精許さないわ私のサンジになんてことするの!!沙月早く雨の妖精を殺してよ」
「アスカ?雨の妖精は妖精よ?同胞じゃないの?」
「関係ないわサンジに危害を加えるやつは全員敵よ!雨なんて雨なんて凍らせてやるわ!」
「待て待てそんな事をしたら・・・」
「ねぇお姉ちゃん寒い。夏なのにすごく寒い」 「そうね部屋に雪積もってきたね」 「あぁあなたたちをなんとかしてよサンジが更に弱っているわ」
「いや完全にお前のせいだろ」
「でも雨の妖精凍ってるし今のうちに焼いて食べちゃおうよ」
「本当だ!サンジ!火!お姉ちゃん雨の妖精持ってきて!」
「あなたたち今サンジは弱っているのよ」
「サンジ!!いいから火!お姉ちゃんが頑張って捕まえた妖精を無駄には出来ない新鮮なうちに美味しく食べるよ」
「兎子・・・今回お姉ちゃん何もしてないから・・・」
「えっ?じゃあ今回はお姉ちゃんご飯無しね。むしろアスカ頑張ったから食べる?」
「食べないわよ!共食いになるじゃない!」
「でも美味しいよ?ちょっとかじってみ?」
「いや・・・それは・・・」
「ちょっとだけ・・・ちょっとだけかじってみ?」
「・・・・美味しいわ・・・そして力がみなぎってくるわ!これはサンジにも食べさせるわ!」
「アスカ!!やめろ!!妖精の道を踏み外してるぞ!!一線を越えてるぞ!」
「でも!!元気が出るわ!そして何より美味しいわ!!さあ!食べて!!」
「あぁやめろ!!やめろ!!・・・・うまいな」
こうして妖精を食すための同盟が生まれた。