食料確保と恋の炎
氷 → 炎で溶かす → 水確保
そして真夏なのに電気なしで部屋も涼しくできる。
「最高だね。もうこのままでいいかも」
「良いわけないだろ」
「本当だよお姉ちゃん、なんでずっとお姉ちゃんの部屋にいなきゃいけないのよ。早く外に出してよ」
「そんなに嫌がらなくたって・・・どうせ今のところ出られるあてないんだし」
「だってずっと微妙に臭いんだよ」
「だから臭くないってば」
「2人ともおしゃべりはここまでだ。次の妖精が来たぞ」
「もう来たの?ちょっとペース早くない?真子っちゃんもう塩巻いておこうよ」
「そういうわけにはいかないだろ食料がない。このカップルの妖精食わなきゃいけなくなる」
「まあ・・・そうだけどお姉ちゃん、ちゃっちゃと退治してよね」
「えっ私がやるの?」
「待て!お前ら妖精を俺たちの仲間を食うのか?」
「食べるよ他に食べるものないし、ねっ真子っちゃん」
「そうだな。昨日食べた妖精は意外とうまかったぞ」
「なっなんだと・・・人間は妖精を食うのか・・・なんて野蛮な!」
「サンジ!私怖いわ」
「大丈夫だよアスカ・・・さあ人間!食べるなら俺から食べろ!アスカには指一本触れさせないぞ!」
「セリフはかっこいいんだけど囚われの身だよ?」
「お前らは水を確保するための貴重な資源だ。食べたりはしない。役に立て」
「真子っちゃん悪役みたいだよ」
「そうか?」
「いや真子も兎子も2人とも十分悪役だよ」
「お前が悪の親玉だけどな」
「絶対に違うよ」
「お前ら!!今、助けるからなぁ」
「新しい妖精!?」
「お前は・・・油の妖精だな」
「よくわかったなぁおまえぇ」
「あれだけ油でヌルヌルしてテカテカだったら真子っちゃんじゃなくても気づくよね?」
「えっ嘘?私わかんなかったよ。ちょっと太ってたから肥満の妖精かと思ったよ」
「さすがお姉ちゃん勘が悪いね。鈍さMaxだね」
「そんなことないよぉ。でもさ油の妖精焼いたら油でカリッと揚がるかな?」
「お姉ちゃんもう食べる気満々だね」
「さあ食料確保だ」
「なにいてんだぁおまえらぁ。俺が着たらなぁサンジの力がパワーアップするんだぞぉ。さぁ【油の雨ザーザー」を食らわせてやるぞぉ」
「雨・・・?違う!なんかべたべたするよ」
「これ油だぁ私の部屋に油まかないでよ。べたべたになっちゃうじゃない」
「部屋は大丈夫だよお姉ちゃんもともとちょっとべたついてたし」
「そうだな今更ちょっと油まかれたぐらいたいしたことないな」
「お前らぁそんな余裕でいられるのも今のうちだけだぞぉ。サンジぃしっかりもやしちゃってくれよlぉ」
「しまった油に火をつけられたらひとたまりもない全員まる焼けだぞ」
「えぇっ?真子っちゃん何とかしてよ」
「無理だ!こういう時こそ悪の親玉沙月の出番だ」
「なんでよ!!」
でも困った困った部屋が燃やされちゃう燃やされちゃうどうしようどうしよう・・・!!!!
「こうなったら!!アスカ!!氷を吐いて!!目いっぱい氷を吐いて!!とにかく部屋を濡らして!!」
「なんで私が人間の味方なんか!サンジやって!この部屋を炎まみれにして」
「無理だ・・・そんなことをしたら愛するお前が解けてしまう・・・すまねぇ俺には出来ない」
「サンジ・・・サンジ・・・愛してるわ」
「アスカ俺もだ!」
「なんだこの安っぽいドラマは・・・」
「さあ?お姉ちゃん責任をもって収集つけてよね」
「私?この2人が勝手に始めたドラマなのに?」
「お前らぁ全員俺をぉ無視しやがってぇ油マシマシのヌルヌルにしてやるからなぁ」
「えっやめてよ!!これ以上私の部屋を!!!真子網!!!」
バサッ!!
「捕まえたわ!兎子!調理!!カリッとね」
「わかったわお姉ちゃん、サンジ!ちょっと火!!カリッと焼いて!!」
「えっなんで俺が!!」
「うるさい!!いいから火!!じゃないと日当たり良いとこにアスカ置いて溶かすよ」
「ううっ・・・なんて卑怯な・・・・卑劣な人間め!すまない俺は焼くぞアスカの為に焼くぞ」
「やめて私の為に!!サンジあなたが苦しむ姿は見たくないわ」
「良いんだお前の為ならなんだって出来る」
「そういうドラマとかいいから早く焼いてくれお腹空いてるんだ」
こうして油の妖精はカリッと焼かれた。
「ああサンジあなたの炎がこんなに熱く油の妖精を焼いたわ」
「何を言ってるんだアスカ俺たちの愛の炎のほうが何倍も熱いさ」