食糧問題と復讐 ー新たなる仲間ー
3日目の朝
四隅の塩をどかす。
さあ後は妖精を待って朝ごはんの準備、これが私の毎日・・・。
「そんなわけないよ。お姉ちゃんしっかりして妖精をとって食べるのは手段!この部屋から出よう早く出ようよ」
「そっ、そうだった。真子何とかならないの?」
「今のところ当てがない」
「そう・・・って言うか今日・・・来なくない?」
「お姉ちゃんの呼び込みが足りないんじゃない?私朝ごはんの体制に入って待ってるんだけど」
「別に私が呼んでるわけじゃないよ」
「しかし、いつもなら塩をどけた瞬間すぐに妖精が来るのに変だな」
「ねえアスカ、サンジ、わかる?」
「しらないわよ」
「俺も知らないけどケントおまえ何か知ってるか?」
「妖精はもう来ないぜ」
「なに?どういうことだ?」
「俺が緊急警報電波を発しておいた。妖精たちは警戒してここには来ないぜ」
「緊急・・・俺は何も感じなかったぞ」
「私も全然」
「サンジ、アスカお前ら妖精としての何かを失いつつないか・・・?」
「そんなことないぞ。って言うかお前ら緊急警報電波で来ないって全然だめだろ!妖精としての誇りはないのか?殺された同胞の復讐のためにこの部屋に来てたんじゃないのか?」
「お前が言うな!!同胞を食べてるお前が言うな!!お前こそ復讐の為にここに来たんじゃないのか?」
「復讐より美味しい食事だろ。復讐では満たされないけど美味しい食事は心もお腹も満たされるぞ」
「サンジ・・・なんか良いこと言うね」
「そうよケント復讐より食欲よ」
「なんかサンジとアスカは良い事言ってるね。お姉ちゃんからもケントを説得する一言言ってあげなよ」
「私が?・・・えっと・・あの美味しんだよ?妖精・・・」
「美味しい・・・だと・・・」
「騙されるなケント!!人間のたわごとだ!」
「アレク、トイレの妖精のくせに説得の邪魔しないでよ」
「くせにってなんだ!」
「くせにはくせによ。おまるしか出せないし」
「沙月、もうおまるも十分あるしアレクいらないんじゃないか?」
「そうかな?」
「そうよお姉ちゃんアレクを食べたらいいんじゃない?きっとケントも食べたらわかるよ」
「なっ何を言ってるんだ?俺はアレクを食べたりはしないぞ」
「いいからいいから、お姉ちゃんアレク持ってきて」
「わかったわ」
「あっお前ら何をする気だ、やめろ!!やめろ!!!」
「さあ調理が終わったよ。みんなで食べよ」
「まずはケントに食べさせてみるか」
「やっやめろ俺は・・・俺は食べないぞ」
「食わず嫌いは良くないぞ」
「うっぅぅぅぅ・・・うまいぞ!!なんだ・・・アレク・・・うまいぞ!!アレクはこんなにうまかったのか!!もっと早く食っておけば良かった」
「だろ?復讐より食事だろ?」
「ああ、サンジ、アスカ・・・お前らの気持ちがわかったぜ」
「これであなたも私たちの仲間ね」
「あたりまだ!これからはバンバン妖精を誘い込んで食って食って食いまくってやるぜ!!」
私たちに新しい仲間?が加わった・・・その名は紙の妖精ケント。




