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6畳の戦争 部屋に入ってきた妖精を虫だと思って、殺虫剤をかけちゃったら大戦争になった話  作者: 南蛇井


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10/18

アスカとサンジとカビの妖精

「ふふっ自由に飛び回れるっていいわね」

「ああ俺たちを縛るものはなにもない。愛は自由だ」


アスカとサンジが自由に飛び回っている。


「あれ、良いのかな?」


ついさっきまで私を殺そうとしていた妖精が野放しになっている。

不安しかない。


「ああ問題ない。契約を結んだあいつらは安全だ」

「でも暑苦しさが倍増したんだけど、お姉ちゃんあいつらがいちゃいちゃすんおやめさせてよ」

「無理だよせめてサンジに部屋を涼しくしてもらいなよ」

「無理ーって言うかお姉ちゃんの部屋の独特の臭い増してない?今特に臭いんだけど」

「そんなことないよ。いつもの部屋の臭いだよ!って言うか草良くないよ」

「いや臭いぞ・・・臭さ倍増だぞ」

「真子までそんなこと言って妖精たちはなんともなさそうじゃん」

「妖精は人間みたいに鼻がないからな」

「そうよそもそも臭いって概念がないわよ」

「うらやましいなこの臭さが感じられないのは」

「私も感じてないよ」

「お姉ちゃんは普通じゃないから」

「そうだな異常ではあるな」

「ひどい!そんなことないもん」

「あなたたち臭いの事はわからないけど妖精の気配はするわよ」

「ああいるな。確実に妖精がいるな。さあ早く退治して俺たちに食事を提供するんだ!」

「急に食欲沸いてるよあの2人・・・真子ちょっと怖くない?」

「契約があるから大丈夫だ」

「っていうかお姉ちゃん次は私らの分の食事だよ」

「そうだよねお腹空いたよね」

「なんですって人間はケチ臭いわね」

「なんか解放したらすごい主張するよこいつら」

「やっぱり縛り付けるべきか・・・?」

「真子・・・さっき大丈夫って・・・」


「なんで?なんでなの?妖精だよね?空飛んでる2人は妖精だよね?なんでそっち側?なんで?」

「誰だ?」

「誰って僕は妖精だよ。カビの妖精とってもさわやかな妖精さ」

「絶対違うよねさわやかとは縁遠い気がするよね」

「お姉ちゃん、なんかあの妖精食べたくないお腹壊しそうカビだし」

「そうよね・・・真子食べる?」

「なぜお前ら姉妹が食べれないものを私に食べさせようとする」

「なに?あなたたちは食べないの?じゃあ私たちで食べていいの?」

「おお!!俄然やる気が出てきたぞアスカ!」

「どうして?どうして?なんで僕を食べようとするの?普通の人はお腹壊すから嫌がるよ?まして君は妖精だよね?」

「なんで?どうして?うるさいわね!もう凍りなさい」

「・・・あぁ・・・寒い・・・眠くなってきた・・・僕眠るよ・・・」

「寝たぞ?」

「死んだんじゃなくて?」

「カビは冷凍しても死なないからな」

「へーでも動いてないから死んでんのと変わんないね」

「じゃあお姉ちゃん食べてみてよ?」

「だから食べないって言ってるじゃない」

「そうか生きたまま踊り食いしたらうまいかもしれんぞ?」

「真子っちゃん、それは引くよぉ、さすがにむーりー」

「じゃあしょうがないサンジ」

「任せろ!!俺の炎で熱く焦がしてやるぜ!!」

「焦げすぎないように頼む」


ジューゥゥゥ。


「焼けた?」

「焼けたみたいだな」

「じゃあお姉ちゃん一口」

「食べないわよ。アスカとサンジで食べてよ」

「おっ良いのか気前がいいな」

「さっそく頂くわ」


そして・・・。


「サンジ・・・なんだかお腹が痛いわ」

「ああアスカ・・・俺もだ・・・う〇ちが止まらないんだ」


「カビは熱で死んでもカビの毒はのこるからな」

「えっやっぱり食べちゃためなやつだったってこと?」

「そうなるな」

「真子っちゃんそういう事は先に行ってよ。お姉ちゃんに食べさせちゃうところだったじゃん」

「食べないって言ってたよ」

「・・・おまえ知っていて俺たちに食わせたのか・・・?」

「いや妖精ならいけるのかなって?」

「いけないわよ妖精のお腹は繊細なのよ」

「意外だね妖精って繊細なんだね」

「大概はお姉ちゃんより繊細だと思うよ」

「そんなことないもん」

「しかし学んだなカビたものは食べちゃダメだ。これからもサンジとアスカに食わそう」

「食わすなー!!!!」









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