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白銀怠惰戦士  作者:
1/4

始まりを告げる歌姫

更新は多分激遅です



その上携帯の電池が切れやすくなってきました


途中で人物紹介はしないので先に



雪緋...本名・不知火雪緋

崩宴魔法学園の2年(16)

成績は中の中で性格はあまり人に馴染めない

慣れた人には笑顔を見せるが

慣れてない人には笑顔は見せない

ちなみに記憶喪失

そして孤児院にいた




光...本名・井上光

同じく崩宴魔法学園の2年(17)

成績は上の中

所謂ムードメーカーでそれなりに人気者

雪緋とは学園の1年からの付き合いでそれなりに中がいい

名前はヒカリではなくヒカル



茜...本名・林茜

崩宴魔法学園の2年(16)

大人しいが容姿端麗で成績も上の上

才色兼備(作者はこれが羨ましい)

雪緋とは幼なじみで雪緋の過去を知る数少ない一人

雪緋も茜も孤児院から引き取られた為今の名字は本物じゃない

茜の本物の名字は平山

雪緋はその内






夕乃...本名・崩月夕乃

同じく2年(16)

茜と同じく雪緋と幼なじみで月蝕のメンバー

月蝕の紹介は後ほど

成績は中の上だが、実技に関しては能力を封印しているので不明





昇る太陽のようにいつまでも

進み続ける存在でありたい


輝く太陽のようにいつまでも

何かを照らせる存在でありたい


沈む太陽のようにいつまでも

次を望まれる存在でありたい


昇る月のようにいつまでも

暗闇を作り続けたい


輝く月のようにいつまでも

暗闇を照らし続けたい


沈む月のようにいつまでも

始まりを告げ続けたい

壊れ始めたこの時計

僕は怖くてしょうがなかった

殺すことで実感を得て

殺される恐怖で生を体感した




時計の歯車を直すには一度全部解体しなくちゃならない



じゃあ僕は解体しなくちゃいけないの??


誰かに聞いたこの言葉が


今も僕を突き刺し続けてる





人は皆一人の時計

何かが狂えば死ぬまで直らない


それとも

人は皆で一つの時計

何かが狂えばその一つの為に皆が狂う

だが、その何かを破壊し、新しい物と交換すれば元通り直る



あなたはどちらが好み??





恐怖で何かが変わるなら

俺はずっと恐怖の渦中で構わない


いつかまた会おうね


あぁ...またいつか...




俺は誰で今何を思っていて何が悲しいのか

忘れてしまえたら楽だ


だけど忘れる気にはなれない






変な夢で起きた


髪の毛の長い女の子と手を繋いで

別れ際に泣きながら

またね


その子が何か大事な存在な気がするが誰か分からない


「雪緋--!早くしないと遅刻するよ」


母さんに呼ばれてる

認識するのに時間はかからなかったが違和感がある

今までと全く変わらない母さんの声なのに

母さんと思えない



多分夢のせいだろう


俺はそう片付けて

分かってる

と短く返事をして足早に着替え始めた



「母さん。朝は食べずに行くから弁当頂戴!」


着替えて急いでリビングに来たのはいいけど学校に行く気がしない

それに体が重い

気のせいかさっきから俺を呼ぶ声が聞こえる


「ほら早く行かないと本当に遅刻するわよ」


俺が余計な事を考えてる間に母さんがバックに弁当をつめてくれた

甘えすぎだな...駄目な奴だ



そんな事を思いながら俺は急いで家を出た


学校までは自転車で20分

現在時刻08:50

HRの開始が08:45

もう遅刻決定だ

否...遅刻だ



そんな事を考えながら自転車をこいでいると俺を呼ぶ声が聞こえた



振り返っても誰もいない

周りを見渡すが俺以外誰もいない

既に遅刻なのであまり構わずに自転車こぐ事にした

だがまた声は聞こえる

それも耳元で声がしてるのかと疑うくらいハッキリと

周りを見渡すと今度は黒を基調とした物に白の十字架の刺繍が左肩にある制服を着た少年を見つけた

今俺が着ているのと同じ制服


その子の後ろには今飛び立とうとしている烏が見える

その烏は飛び立とうとしたまま動かない

おそらく時を止められているのだろう

俺が動けるのは相手に動けるよう指定されたからだろう

それは時を止めればお前なんて簡単に殺せるという意味だろうか

考え過ぎか...朝から色々考えてる気がする

今日は厄日だ

「君は..」


「君にはもう目覚めが必要だ」


誰か?と聞こうとした時のに先にしゃべられてしまった

だが意味が分からない

目覚めって何なのか?


俺はその少年をじっと見つめた

見つめてたはずなのに気がつけば少年は俺の胸に手をあてている

相手が魔法を発動させたようには見えなかったし、今も魔法に関係するような事はしていない


「そっか...君の魔力を感じないと思ったら記憶が封印されてて、本来の魔力が出せないんだ...僕が手助けをしてあげる」


その少年は何もしないまま俺から離れた


そして消えた

霧のように

魔法が使える人間なんて珍しくはないが驚いてしまった

言ってる意味が分からない

確かに昔の記憶はないがそれと魔力になんの関係が?

それに本来の魔力?

今俺が使える魔力は俺の物じゃないのか??


そして何より一番驚いたのは時間だ

現在時刻12:30


「えっ??」


時を止める魔法というのは2種類あって

実際に時間を止める魔法と

対象者の脳に魔力を一気に送り込んで対象者の脳の活動そのものを停止させる物がある



この2つに共通して言える事は対象者には意識が無いことだ


俺にはハッキリあの少年の声が聞こえていたし、何より時間を止めたら時計は進まない

そして脳に魔力を送り込み脳活動を停止させる物には決定的な欠点があり


一度送り込むと耐性がついてしまい二度も同じ人物が同じ対象者を止めるのは不可能

そして送り込んだ本人が対象者に触れると魔法が解けてしまうというもの


これは、魔力は全く同じ魔力を感じると魔力の量が多い方に流れてしまうため、脳にある魔力が抜けて脳活動が可能になるためである

そしてこれはどんな魔法でも覆せない魔力の性質だ



それを考えると時を止める魔法はかけられていない


幻術の可能性も否定出来ないが幻術では対象者の時間感覚を狂わせられない

何故なら幻術で見せる幻は現実と同じ時間で進んでいく

現実で10秒なら幻術でも10秒

現実で1日なら幻術でも1日


――――――


――――


――




色々考えてみたが答えが出てこない

そして自分は頭がいいという意味の分からない妄想まで出てきた


とりあえず午後からだけでも学校に行こう

たいした意味は見つからないが...





今学校に着いた....だけど今の時間は12:50


昼休みなんだよね...

めんどくさ


----

--

-


教室に入った俺を待っていたのは光のうるさい位の挨拶だった


「よお!お前今日どうしたの?寝坊?」


「........そんなとこ」


自分の席についてさっきの事について考える

だが、さっきの考えより先に進まない


それよりも不可能という説ばかり広がっていく

時間を止めるなんて並の奴には出来ないし、4時間近くも時間を止めるなんて聞いた事も無い

魔力圧で脳を停止させるにしても時間が長すぎる

そもそも、そんなに長いこと止めるレベルの魔力をあびてCクラスの俺が生きていられはしない


補足:

クラスとは強さを表すもので、一番下がF

一番上がL

ちなみに順序は下から

F.E.D.C.B.A.S.SS.SSS.X.Z.Lだ



目が覚めると俺は魔法陣の上に立っていた

考えている内に寝てしまったようだ

それ以前にここがどこか分からない

真っ暗な空間

紫に光るLクラスの魔法陣

魔法陣を囲むように立つ8人の人

何も分からない空間で分かったこと

それは前に立つ女性が言った言葉


「ヴァルキュリアに到達したあなたを放置してはおけないの...ゴメンね」


涙を流しながらの言葉は嫌なくらいすっと頭に入ってきた

涙を流しながら...

誰なんだ貴方は





俺はそこで意識を手放した



目覚めると午後の授業終了のチャイムがちょうどなった

さっき見たのは夢なのだろうか

頭痛がひどい

今朝といい、さっきといい

今日は何が何だか分からない事だらけだ


「今日は久々に家に来ない?」


そう話掛けてきたのは茜だ

茜とは孤児院からの付き合い....13歳からの付き合いだ。二人とも本当の親を知らない


「確かに久々だな...だけど止めとく。頭痛がひどいんだ」


茜には悪いが行きたくても行けない

気も進まない

最大の理由は今朝の奴が来たら茜まで危険にさらすということ


「そうなの?じゃあ..お大事にね」


俺に優しい言葉を掛けてくれるのは嬉しいが喜ぶ気にもなれない


俺はそのままだれとも話さずに帰った


――――――――――

―――――――

―――――

―――



家に帰った俺はすぐにベッドに入る


「今日はシリアスな日過ぎるだろ」


そして眠る


はずだった

だけど眠れない

寝坊と居眠りは寝過ぎだったらしい




あれから大分時間がたった

現在時刻18:50

帰ってきたのが15:50

ほとんど5時間布団の中で起きている


これが意外に辛い

そして眠れないままそろそろ夕飯だ

その時携帯がなった

携帯を開くと夕乃からの電話


珍しいな...


「はい.何か用?」


[今日頭痛が酷かったんですってね。茜から聞いたわ。平気なの?]


俺の淡白な問に夕乃は当然の用に答える

その優しさが苦しい


「平気だけど、だるい」


[そう。今日貴方不思議な事なかった?とてもびっくりするような事]


........


「あった」


[それはどんなことかしら?]


「崩宴の制服来た子と会った。そこまではいいんだけど

それから目覚めが必要とか言われて手をあてられて....

気付いたら12:30だった」


[それは本当?]


[本当]


[さっきから返事が淡白ね。つまらないわ]


それをお前が言うのか

何かよく分からないけど今の感情をきっと殺意って言うんだろうな。

余りに俺を苛つかせるのが上手いので電話をきった

なんだろう

敗北感...ハァ



それから俺は夕飯を食べ風呂に入り再びベッドに潜った


今日受けてない授業の復習とかはした方がいいんだろうな

きっと





魔法陣の上

Lクラスを意味する紫の魔法陣

まただ

よく見ると魔法陣には至る所にヘブライ語が書かれている

魔法陣の授業は真面目に受けてきて良かった

解読してみると

力無きものに手助けを

幸せを祈って

不幸と幸は紙一重

力を貸したまえ


など色々書かれている

夢なのにここまではっきり見えるということは俺の深層にある記憶なのかも知れない

さらに周りを見渡してみる


愛は悲しみに

彼の者にあるべき姿を

彼の者の力を封印せよ

神崎<雪緋>


あの名前...封印されてるのは俺なのか?

もしこれが俺の無い記憶だとすればあの少年は何を知っているのか

あの少年の言う目覚めって何なのか

力の解放だろうか?


自分の姿を見れない事がこういう時に嫌になる




・・・目覚めはちゃんとすすんでいるって事ね・・・


その時聞こえた声で俺は飛び起きた

すんで聞こえた夕乃の声で


周りを見渡しても誰もいない


誰か居ても嫌だが飛び起きた結果誰もいないというのも虚しい

何故だか今はとても冷静だ。何かあってもすぐに対処できると思う

そのまま俺は外を見る

もう明るい。朝にちょうど起きたようだ

飛び起きた結果に意味はあった



何か寝過ぎて体調がすこぶる良い

俺はそのままリビングに行って朝食をとる


我が家の朝食はいつもトーストだ


トーストの上にはベーコンエッグが乗っていて隣にはハチミツが置いてある


俺のお気に入りはハチミツをたっぷりかけて食べる事だ


「母さん神崎って名字に聞き覚え無い?」


夢で見た名字を質問してみる

知っているからどうという事もないし、知らないからどうという事もない


ただ気になっただけ


「無いわよ」


「そっか」


俺はそのセリフにとても安心した

何故だかは分からない

いや、分かりたくないのかも知れない

決して居心地がいい世界ではないが

今いるこの世界が崩れてしまうような気がしたから


あの少年にあってから


だけどその気持ちすら分からない

俺は俺にあった世界にいたい


「ごちそうさま」


朝食を食べ終えた俺は部屋に戻ると学校に行く支度を始めた

制服に着替え

髪をセットし

顔を洗って


準備ok....歯磨いてなかった

時間はまだ余裕なのでちゃんと歯磨きをする


朝のハチミツベーコンエッグトーストは美味しいのだが

やはりハチミツ

口の中にまとわりつくような感覚が残る

歯磨きはそんな感覚を洗い流してくれる

ある意味楽しい一時だ


そうこうしている間に時間がきたので俺は学校に行く


.......

.....

...



今日は何事もなく学校についた


だが決定的な事実


遅刻


何故?何故?

頭にはその文字しか出てこない


腕時計を見てみるとまだ08:15

余裕を持って登校した

なのに何故遅刻?...

...!!

携帯を開いてみた

現在時刻08:55

腕時計が40分遅れてる

悲劇だ


だがとりあえず授業には間に合った

1時間目は護身術

この授業は痴漢や通り魔等から身を守る為の体術や魔法を教える

正直好きな授業ではない

だって...




だって...




だって...

体育系は嫌いだ



そんな事を考えてる中すごい地響きがした

痴漢役にかまかけて本当に胸を触った男子を夕乃が魔法で吹っ飛ばしたのだ


「本当に触らないでよ!変態!」


夕乃の踵落としは男子に悲痛な叫びをあげさせた


あれは痛い

男子なら誰もが恐れるだろう



その後も縄抜けやタンブレット(部分的な身体強化。一部分に魔力が集中するので魔力が分散せずにより高い攻撃力と防御力が発揮される)などを教わった





そんなこんなで1時間目終了




2時間目は純粋な身体強化の授業


この授業では身体強化を常にしてなければならない

そしてその状態で魔法陣の精製や護身術等の今まで習った授業の復習をする


この授業の成績の付け方は身体強化のレベルと継続時間だ


どんなに復習を頑張っても身体強化のレベルが低かったり

逆に身体強化のレベルが高くとも継続時間が短かったりするとまともな成績は貰えない


身体強化と言っても体育系じゃないこの授業は嬉しい

なんと言っても体をあまり動かさなくていいのだから身体強化に集中していれば成績は貰えるのだ


きっとこの向上心の無さのおかげで俺の成績も上がらないんだろうな...


組み手をする人もいれば真面目に授業の復習をする人もいる

だが途中で身体強化が切れてしまえば逆効果だ

だからこそ俺は身体強化に集中する


そうして2時間目は終わった






3時間目は魔法陣の授業だ


俺の一番好きなこの授業は動かなくて済む上になかなか実用的だ


この授業は魔法陣を使って魔法を使う事が目的だ

しかし授業はそれだけではなく、魔法を使用する際に必要な詠唱を短縮や破棄する詠唱短縮・詠唱破棄も教えられる

この2つは詠唱よりも魔法陣がしっかりイメージ出来なければ意味が無いためこの授業で教えるのだ


詠唱は言葉その物が魔法陣役割を果たす

つまり実質魔法は魔法陣が無いと使用出来ない


だが例外もある

家系そのものが何か特別な力を持っている場合は動作のみでその特別な力の範囲内の魔法を使用できるという


みんなが魔法陣を書いて火を付けているなか一人だけが巨大な炎を作り上げていた

その日は壁に燃え移り教室を火の海へと変化させる


「やばい!やばい!火がついたし--!!!」


光かよ...


「鱗に流されし...」


火を消すために俺が詠唱していた水属性の魔法は歌声によってかき消される


「♪始まりを告げられた君は始まった

しかし主人の手を離れ、暴君とかした君は誰の助けも受けられない♪」


その後も歌は続きやがて火は消えた


「茜か...」


茜は昔から歌である程度の事象を操れる

きっとあいつは特別な家系なんだろうな...

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