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夢うつつ  作者: 久遠玉露
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 静寂と闇が私の眼球を覆い続けている。魚のように口を動かして、それらの感触を確かめてみては、仄かな冷気の舌触りを感じた。

 無心にその動物的行動を繰り返していると、次第に心臓の鼓動の音が聞こえてくる。

 ドツドツ、ドツドツという心音は次第に大きくなっていく。

 否、それは誰かの足音の近づいてくる音のようだ。だが、私に心音と錯覚させるだけの生々しいリズムと規則をその硬い音は孕んでいる。

 靴の軋みまで感じ取れるほどその足音が大きくなると、視界に光が差し始めた。ゴウゴウと揺れるのを、顔を向けずとも察した時には、靴底が地を踏みつける音も止まっているのだった。

 

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